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5.Music festival.-雨野秋良の場合-
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帰り支度が終わると場所を移動しての打ち上げ。
未成年という言い訳を使って不参加のつもりでいたが、周りの出演者達の手から逃れることは出来ず、渋々参加することにした。
理由は “放送終了後の順位速報で2位だったから” だそうで、3位だった、Juiceという4ピースバンドのひとりに強引に連れて来られたのだ。
逆に、ライバル意識がある付き合いの浅い内は敬遠一択だが、“これから共演する事もあるかもしれないから早めに仲良くなっておきたい” そうだ。
蛍もこういう打ち上げの場はあまり好まない様で、大人が酔っ払うのが面倒だと帰りたがっていた。
同様に連れて来こられたが、TRAPも参加しているという事もあり、渋々という表情ではない。
鷹城を保護者代わりに座らせて未成年だけで固まっているようで、蛍に千尋、それに中間発表で1位になった来栖樹里というこれまた女の子みたいな顔立ちの少年と談笑している。
「TRAPのメンバーって話し本当?」
その未成年席とは別の場所に誘導され、例の強引に連れて来られた彼に捕まっていた。
「本当」
「へぇ。何でまた別のユニットでやろうと思ったの?イチからのスタートなのに」
「単純に相方と組みたかったからだよ。他のヤツと取り合ったくらい才能あるから」
─なんて、殆ど俺の独断と蛍の意思で成立したようなもんだけど、雪弥も未だに文句を言ってこないところ相当怒ってるんだろうな。
世間に知れてしまえば、やっぱり辞めますなんて出来ないわけだし、仕方なく諦めたって所か。
「凄いなって思ったよ。
本当、君達の出番が最後で良かった」
という事は、聞く気は無かったって事なんだろう。
「他のアーティストを見るのも勉強になるから見とけ。幅が広がる」
「本当にそれ、今日君達に教えられたよ。そんな事メンバーも言わないし、周りのアーティストなんて以ての外だし。
あ、そうだ。連絡先聞いても良い?」
「⋯ ああ、まぁ良いけど」
テーブルの上に裏返して置いておいたスマートフォンを手に取ると、自分のプロフィールを呼び出す。
そのまま渡そうとしたが、辞めて新規作成を押した。
「これに入れてもらえる?」
「OK!
ねぇ、Akiさんてさ⋯ 」
「さんなんて付けなくて良いよ。俺の方が年下の自信あるから」
連絡先を入力しながら、スマートフォンに向けられていた目線が驚いた様にこちらを向く。
「そうなの?何歳?」
「18」
「本当に?思ったより若い⋯ 俺は25だけど、砂月で良いから。
じゃあ、Keiくん?とかTRAPも歳近い?」
─砂月、か。
ナツと一文字違いで、しかも母音だけの違い。
響きが似ているから思い出す?
それじゃあまるで忘れたいみたいだな⋯
「秋、どうした?」
「⋯ いや、なんでもない。
蛍と千尋は17。蛍は同じ学年だけど、千尋は一つ下。雪弥は20?21だったかな」
「へぇ、本当にみんな若い」
「さ⋯ つきだって、大して変わらない」
─そんな事ないって頭でいくら否定しても心は正直で、周りの人間が寂しいって声を上げるから、俺がしっかりしなきゃって、そう思ってた。
「なんで詰まった?年上の呼び捨てとか気にするタイプ?」
「いや⋯ そうじゃない」
「じゃあ何?悩みがあるなら聞くよ。俺その辺専門だから」
「専門って?」
「カウンセラーってやつ?」
「へぇ⋯ それは頼もしいな」
返事の代わりに “砂月” は笑った。
包み込むような笑顔を向けられて、ついつい本音が出てしまう。
「悩みって言うか、さ」
「うん」
すっかり聞く体制のようで、テーブルに肘を付いてこちらを見る。
奥の席に誘導された為、横には壁で完全に2人の世界だ。
─今日なら言えるかもしれない。
今日会った、さっきまで知らなかったこの人に。
「俺の姉がさ、亡くなっていて⋯ ナツキっていってさ。
双子だから誕生日が一緒で、タイミングよく今日がその誕生日で。
普段会わない母さんにも会って、いつもより思い出す回数が多くて⋯ ナツがいない事を、やっぱりみんな寂しいって思っているんだなって凄く感じた日でさ⋯ 分かっているつもりだけど、思い出すとやっぱりまだ辛い。
砂月と名前の響きが似ているからちょっと詰まった。
でももう大丈夫。ごめん、気持ちの良い話じゃなくて」
らしくない。
思っている事をこんなにも素直に嬉しい吐き出してしまうなんて。
⋯⋯ らしくない。
目線を合わせると、話を聞く前と同じ優しい笑顔のままでいる砂月の手が伸びてきて、頭をぽんぽんと叩いた。
「秋、誕生日なんだ。おめでとう」
「⋯ あ、りがとう」
「そっか。じゃあ、そんな秋には特別に “ツキ” って呼ばせてあげる。 “サツキ” の “ツキ”
ナツとツキだったら少しは印象違うでしょ?」
変わらず優しい笑顔で提案してくる砂月に、頷いていた。
「それとナツちゃんの事。
今は思い出すのが辛いかも知れない。でもそのうち、ちゃんと想い出になってくれるから。
亡くなった人に出来る事は、忘れないでいてあげること、時々思い出してあげる事だと俺は思うよ」
「⋯⋯ 」
「経験者は語る」
「え?」
「気休めにしかならないだろうけど、俺も残された側だから気持ちわかるよ。
⋯ 凄く愛していた人。愛し合っていた、と思う。だけど、俺を置いて逝ってしまった。
始まりがあればいつかは、嫌でも終わりが来るんだから今を後悔しないように生きて?
忘れないであげてなんて言ったけど、全部覚えている事なんて出来ないんだから。程良く忘れられる時が来るよ」
気の遠くなりそうな程の辛抱が必要なんだと悟った。
それでも砂月の瞳にはいつの日かしたという “決心” が揺るぎなく存在していて、何だかいたたまれない気持ちになった。
「ちょっと混乱させたかな?
いつでも相談のるからね。無理しないで」
そう言って背中に触れた手がとても暖かかった。
「秋、話し中にごめん。
そろそろと思っているんだけど、雪弥と蛍くんが戻って来なくてさ。俺ちょっと探してくるから、アレ。千尋の事頼んで良い?間違えてお酒飲んじゃって、ひとりにはしておけないから」
鷹城は千尋の方向に視線をやった。
未成年席で酒なんて無いはずなのに、どうやったら間違うのだろうかと疑問に感じたが、今の問題はそこではない。
「連絡は?」
「雪弥は繋がらないし、蛍くんは置いていっているんだよね⋯ 」
─全く、何のためのスマホだよ。
そういう所、本当抜けてるよな。
「じゃあ、俺が探して来るよ」
「⋯ 頼める?」
「ああ。
ツキ、ちょっと行ってくる」
そう言いながら席を立つ。
「うん、いってらっしゃい」
ありがとうと言ったら、優しい笑顔が返ってきた。
─蛍と雪弥⋯ どちらも戻ってこないって事は2人で席を立ったって事なんだろう。
俺が行くよ、なんてどこまで弱みを見せたくないんだ?
平然を装って、焦りなんて微塵も感じさせない様に振舞っているけど、本当は胸騒ぎがして、蛍を探さずにはいられなかった。
雪弥が何故そこまで蛍に執着するのかなんて考えた事がなかった。
単純に蛍の歌が良いからか、単なる嫌がらせだろうと疑いもしなかった。
その状況を己の目で確認しなければ気付かないなんて、どれだけ周りが見えていなかったんだろう。
雪弥がいつもと様子が違ったのはそのせいかと、少し考えれば分かった事だろうに。
いつだって他人に無関心な雪弥があれだけ熱くなって興味を示していたなんて、一目瞭然だったじゃないか。
今更気付いたって目の前で起きた現実は変わらなくて、そのまま自身の中に芽生えた怒りは “奪う” 事でしか抑えられなかった。
「あ、秋!?」
蛍を引き寄せると、雪弥を強く睨みつける。
「そこまで執着するなんてな。珍しい」
「⋯ お前には関係ないだろう」
いつにも増して冷静で冷酷な視線を躱して、身勝手にも蛍をその場から連れ去った。
蛍の意思も聞かずに⋯
未成年という言い訳を使って不参加のつもりでいたが、周りの出演者達の手から逃れることは出来ず、渋々参加することにした。
理由は “放送終了後の順位速報で2位だったから” だそうで、3位だった、Juiceという4ピースバンドのひとりに強引に連れて来られたのだ。
逆に、ライバル意識がある付き合いの浅い内は敬遠一択だが、“これから共演する事もあるかもしれないから早めに仲良くなっておきたい” そうだ。
蛍もこういう打ち上げの場はあまり好まない様で、大人が酔っ払うのが面倒だと帰りたがっていた。
同様に連れて来こられたが、TRAPも参加しているという事もあり、渋々という表情ではない。
鷹城を保護者代わりに座らせて未成年だけで固まっているようで、蛍に千尋、それに中間発表で1位になった来栖樹里というこれまた女の子みたいな顔立ちの少年と談笑している。
「TRAPのメンバーって話し本当?」
その未成年席とは別の場所に誘導され、例の強引に連れて来られた彼に捕まっていた。
「本当」
「へぇ。何でまた別のユニットでやろうと思ったの?イチからのスタートなのに」
「単純に相方と組みたかったからだよ。他のヤツと取り合ったくらい才能あるから」
─なんて、殆ど俺の独断と蛍の意思で成立したようなもんだけど、雪弥も未だに文句を言ってこないところ相当怒ってるんだろうな。
世間に知れてしまえば、やっぱり辞めますなんて出来ないわけだし、仕方なく諦めたって所か。
「凄いなって思ったよ。
本当、君達の出番が最後で良かった」
という事は、聞く気は無かったって事なんだろう。
「他のアーティストを見るのも勉強になるから見とけ。幅が広がる」
「本当にそれ、今日君達に教えられたよ。そんな事メンバーも言わないし、周りのアーティストなんて以ての外だし。
あ、そうだ。連絡先聞いても良い?」
「⋯ ああ、まぁ良いけど」
テーブルの上に裏返して置いておいたスマートフォンを手に取ると、自分のプロフィールを呼び出す。
そのまま渡そうとしたが、辞めて新規作成を押した。
「これに入れてもらえる?」
「OK!
ねぇ、Akiさんてさ⋯ 」
「さんなんて付けなくて良いよ。俺の方が年下の自信あるから」
連絡先を入力しながら、スマートフォンに向けられていた目線が驚いた様にこちらを向く。
「そうなの?何歳?」
「18」
「本当に?思ったより若い⋯ 俺は25だけど、砂月で良いから。
じゃあ、Keiくん?とかTRAPも歳近い?」
─砂月、か。
ナツと一文字違いで、しかも母音だけの違い。
響きが似ているから思い出す?
それじゃあまるで忘れたいみたいだな⋯
「秋、どうした?」
「⋯ いや、なんでもない。
蛍と千尋は17。蛍は同じ学年だけど、千尋は一つ下。雪弥は20?21だったかな」
「へぇ、本当にみんな若い」
「さ⋯ つきだって、大して変わらない」
─そんな事ないって頭でいくら否定しても心は正直で、周りの人間が寂しいって声を上げるから、俺がしっかりしなきゃって、そう思ってた。
「なんで詰まった?年上の呼び捨てとか気にするタイプ?」
「いや⋯ そうじゃない」
「じゃあ何?悩みがあるなら聞くよ。俺その辺専門だから」
「専門って?」
「カウンセラーってやつ?」
「へぇ⋯ それは頼もしいな」
返事の代わりに “砂月” は笑った。
包み込むような笑顔を向けられて、ついつい本音が出てしまう。
「悩みって言うか、さ」
「うん」
すっかり聞く体制のようで、テーブルに肘を付いてこちらを見る。
奥の席に誘導された為、横には壁で完全に2人の世界だ。
─今日なら言えるかもしれない。
今日会った、さっきまで知らなかったこの人に。
「俺の姉がさ、亡くなっていて⋯ ナツキっていってさ。
双子だから誕生日が一緒で、タイミングよく今日がその誕生日で。
普段会わない母さんにも会って、いつもより思い出す回数が多くて⋯ ナツがいない事を、やっぱりみんな寂しいって思っているんだなって凄く感じた日でさ⋯ 分かっているつもりだけど、思い出すとやっぱりまだ辛い。
砂月と名前の響きが似ているからちょっと詰まった。
でももう大丈夫。ごめん、気持ちの良い話じゃなくて」
らしくない。
思っている事をこんなにも素直に嬉しい吐き出してしまうなんて。
⋯⋯ らしくない。
目線を合わせると、話を聞く前と同じ優しい笑顔のままでいる砂月の手が伸びてきて、頭をぽんぽんと叩いた。
「秋、誕生日なんだ。おめでとう」
「⋯ あ、りがとう」
「そっか。じゃあ、そんな秋には特別に “ツキ” って呼ばせてあげる。 “サツキ” の “ツキ”
ナツとツキだったら少しは印象違うでしょ?」
変わらず優しい笑顔で提案してくる砂月に、頷いていた。
「それとナツちゃんの事。
今は思い出すのが辛いかも知れない。でもそのうち、ちゃんと想い出になってくれるから。
亡くなった人に出来る事は、忘れないでいてあげること、時々思い出してあげる事だと俺は思うよ」
「⋯⋯ 」
「経験者は語る」
「え?」
「気休めにしかならないだろうけど、俺も残された側だから気持ちわかるよ。
⋯ 凄く愛していた人。愛し合っていた、と思う。だけど、俺を置いて逝ってしまった。
始まりがあればいつかは、嫌でも終わりが来るんだから今を後悔しないように生きて?
忘れないであげてなんて言ったけど、全部覚えている事なんて出来ないんだから。程良く忘れられる時が来るよ」
気の遠くなりそうな程の辛抱が必要なんだと悟った。
それでも砂月の瞳にはいつの日かしたという “決心” が揺るぎなく存在していて、何だかいたたまれない気持ちになった。
「ちょっと混乱させたかな?
いつでも相談のるからね。無理しないで」
そう言って背中に触れた手がとても暖かかった。
「秋、話し中にごめん。
そろそろと思っているんだけど、雪弥と蛍くんが戻って来なくてさ。俺ちょっと探してくるから、アレ。千尋の事頼んで良い?間違えてお酒飲んじゃって、ひとりにはしておけないから」
鷹城は千尋の方向に視線をやった。
未成年席で酒なんて無いはずなのに、どうやったら間違うのだろうかと疑問に感じたが、今の問題はそこではない。
「連絡は?」
「雪弥は繋がらないし、蛍くんは置いていっているんだよね⋯ 」
─全く、何のためのスマホだよ。
そういう所、本当抜けてるよな。
「じゃあ、俺が探して来るよ」
「⋯ 頼める?」
「ああ。
ツキ、ちょっと行ってくる」
そう言いながら席を立つ。
「うん、いってらっしゃい」
ありがとうと言ったら、優しい笑顔が返ってきた。
─蛍と雪弥⋯ どちらも戻ってこないって事は2人で席を立ったって事なんだろう。
俺が行くよ、なんてどこまで弱みを見せたくないんだ?
平然を装って、焦りなんて微塵も感じさせない様に振舞っているけど、本当は胸騒ぎがして、蛍を探さずにはいられなかった。
雪弥が何故そこまで蛍に執着するのかなんて考えた事がなかった。
単純に蛍の歌が良いからか、単なる嫌がらせだろうと疑いもしなかった。
その状況を己の目で確認しなければ気付かないなんて、どれだけ周りが見えていなかったんだろう。
雪弥がいつもと様子が違ったのはそのせいかと、少し考えれば分かった事だろうに。
いつだって他人に無関心な雪弥があれだけ熱くなって興味を示していたなんて、一目瞭然だったじゃないか。
今更気付いたって目の前で起きた現実は変わらなくて、そのまま自身の中に芽生えた怒りは “奪う” 事でしか抑えられなかった。
「あ、秋!?」
蛍を引き寄せると、雪弥を強く睨みつける。
「そこまで執着するなんてな。珍しい」
「⋯ お前には関係ないだろう」
いつにも増して冷静で冷酷な視線を躱して、身勝手にも蛍をその場から連れ去った。
蛍の意思も聞かずに⋯
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