7 / 11
いとこ。
しおりを挟む
近所に住んでいる従姉妹に、とんでもないハイスペックなオトコができたらしい。
あの従姉妹に? 洒落っ気がなくて休みの日はゲームとか漫画とかしてごろごろしていて、ちょっと口が悪くてたまに暴力的な?
ありえないと母親同士の噂話は聞き流していた。
それなのに、昨日従姉妹の家の前で見てしまった。
背が高くて、顔も格好良い。従姉妹よりもずっと年上みたいで、ぴったり従姉妹にくっついて歩いていた。
「騙されているんじゃないの?」
「なに、急に」
久しぶりに入った従姉妹の家で切り出せば、首を傾げられる。それがごまかしているみたいで気に入らない。
「見たよ、彼氏。随分年上じゃん」
冷たく言ってやったのに、「見たの?」と笑う。
いつだってそうだ。何を言っても怒ることもなくさらりと受け流す。
「あんなの、遊ばれてるだけに決まってんじゃん。泣かされる前に別れた方が良いんじゃない?」
押し黙る相手を残して、家に帰った。
「初めまして。城崎です。優良さんとお付き合いさせてもらっています」
学校から家に帰ってくると、門の前で突然男に声をかけられた。前に見た従姉妹の彼氏だ。
こっちは顔を知っているけど、向こうは知らない筈なのに、なんで? それに、どうして家に?
従姉妹が教えたんだろうか。この間のことで泣きついたとか? あの従姉妹が? あんまり想像できない。
それにしても、こうやって近くで見ると、びっくりするくらい格好良い。ドラマとかに出てきそうだ。ちゃんとスーツを着ているのに、なんかチャラく見えるのはなんでなんだろう。
「ふふっ。優良のことを心配してくれる、とっても優しくて可愛い子がいるってことを聞いてね、挨拶に来たんだ」
近づいてきた男の身体で太陽が隠されたせいか、スッと気温が下がった気がした。
「君は優良が大好きだよね?だから、優良が心配なんだ」
見下ろしてくる男の目が、三日月みたいに細くなった。
「でもね、なぁーんにも心配いらないんだよ? 俺は優良一筋なの。彼女を幸せにすることが俺の喜び。彼女は俺のすべて。彼女が生きているからこの世界は意味あるものなんだから。……俺が彼女で遊ぶ? そんなこと天地がひっくり返ってもあり得ない。彼女が悲しむかもしれないことをするだけで万死に値するのに、その原因が俺? 俺が俺を殺すのは簡単だけど、それじゃあ彼女からまた離れてしまうからね。いや、俺が俺を殺すよりも彼女からの冷たい別れの一言で息の根が止まる自信がある。俺が俺でいられるのは彼女がいるからだし、彼女がいてくれるから俺は幸せなの。だから俺が彼女を幸せにするのは至極当然なことなんだよ。わかるよね?」
今現在目の前の人間がヤバイ人種ではないかとの疑いを強めているところなので返事ができない。
それ以前に、声が出ない。
相手が、大人の男だからだろうか。
綺麗に微笑んでいるのに、ちっともその目が笑っていないせいだろうか。
相手の背がすごく大きくて、見下ろされているせいだろうか。
理由なんてわからない。わからないのに、目の前でうっそりと笑う相手が怖くて体が勝手に震える。
顔はわらっているのに、目の奥が冷めきっている男がこてりと頭を傾げた。
「あれ? わからない? わかってくれるよねぇ?」
「――――何をしてやがんのかなぁ?」
いつの間にか、男のすぐ後ろに優良ねーちゃんが立っていた。
「ごめんねぇ、雄大くん。びっくりしちゃったよねぇ?」
困ったように笑う優良ねーちゃんが頭を撫でてくる。いつもなら子ども扱いするな!と怒るところだが、今はそんなことしない。
優良ねーちゃんにしがみ付いていると、あいつが恨めしそうな視線を向けてくる。
さっきはすごく怖かったけれど、今はもう平気。
ねーちゃんに説教されている間のあいつが、「怒る? 怒ってる? 嫌われちゃう?」と言わんばかりの顔をしていたから。悪さをして叱られているときの家の犬にそっくりだった。
「まったく……、小さい子を威圧するなんて何を考えているのよ」
「小さいときからの刷り込みが大切なんです」
「なに言っているの……」
見た目は全然釣り合ってないのに、こうして並んでるのをみるとそんなことない。
ぽんぽん言い合う姿を見ていると、これが当たり前なんだって気にさせられる。
「……ねーちゃん、ひどいこと言ってごめんなさい……」
小さい声で謝ったら、優良ねーちゃんは「気にしてないよ」とにっこり笑ってくれた。
優良ねーちゃんは、男の前でもいつも通りの優良ねーちゃんだ。クラスの女子みたいに、一組の大石の前でだけかわい子ぶったりしていない。逆に、チャラ男の方はずっと優良ねーちゃんを見ている。こいつは優良ねーちゃんのことが好きなんだなって思えた。
まだちょっとだけ気にくわないけど、なんていうの? チャラ男が優良ねーちゃんのことが好きだってのは見ているるだけですごくよくわかるのに、それに対してフツーすぎる優良ねーちゃん。
同じオトコとして、ちょっぴりチャラ男が可哀想になったのと、あと――――
「いつまでくっついているの?」
低いオトナの男の声に、ビクッと体がすくんだ。慌てて優良ねーちゃんのスカートから手を離す。
またちょっと優良ねーちゃんに怒られてから二人は帰って行った。
優良ねーちゃんの彼氏は、チャラく見えるけどイケメンで、優良ねーちゃんのことが変なくらい大好きで、それからちょっと怖い。
でも、その怖さは優良ねーちゃんがいたら消えてなくなる。
チャラい男なんて優良ねーちゃんにちっとも似合わないって思ったけど、優良ねーちゃんに叱られているトコを見てたらそうでもないかもと思えた。
だから、少し気にくわないけど、優良ねーちゃんが大丈夫そうなら良いのかな、なんてその時は呑気に考えていた。
優良ねーちゃんと結婚したら、あいつと親戚になるという現実は、まだ遠すぎて思いつきもしなかった。
****
「子供を威圧しない。殺気出さない。これ常識。わかる?」
「わかっていますよ。けれど、何も芽吹かないうちに恐怖で叩き潰すというのは最も効率が良いと思って」
「は?相手は親戚の子どもだよ?小学生だよ?」
「子どもだと侮ってはいけません。虎視眈々と隙を狙っているものです(キリッ)」
「無いって……」
「経験則です。あなたは目下の者に優しいからすぐ懐かれてしまう」
「いや、フツーにしてるだけなんだけど……」
「優良に関係する人間には等しく迅速に俺のことを優良の恋人として認めてもらいたい気持ちが強すぎて、少しばかりやりすぎたかもしれません。それに関してはごめんなさい」
「(素直に謝られると怒りにくいな…!)……そういえば、なんで雄大くんのこと知ってるの?」
「(にっこり)」
「(情報源はどこだ……! 母親か? 弟か? まさかの盗聴とかじゃないよね? さすがにそれはない……よね? ……でも確認するのが怖い……!)」
あの従姉妹に? 洒落っ気がなくて休みの日はゲームとか漫画とかしてごろごろしていて、ちょっと口が悪くてたまに暴力的な?
ありえないと母親同士の噂話は聞き流していた。
それなのに、昨日従姉妹の家の前で見てしまった。
背が高くて、顔も格好良い。従姉妹よりもずっと年上みたいで、ぴったり従姉妹にくっついて歩いていた。
「騙されているんじゃないの?」
「なに、急に」
久しぶりに入った従姉妹の家で切り出せば、首を傾げられる。それがごまかしているみたいで気に入らない。
「見たよ、彼氏。随分年上じゃん」
冷たく言ってやったのに、「見たの?」と笑う。
いつだってそうだ。何を言っても怒ることもなくさらりと受け流す。
「あんなの、遊ばれてるだけに決まってんじゃん。泣かされる前に別れた方が良いんじゃない?」
押し黙る相手を残して、家に帰った。
「初めまして。城崎です。優良さんとお付き合いさせてもらっています」
学校から家に帰ってくると、門の前で突然男に声をかけられた。前に見た従姉妹の彼氏だ。
こっちは顔を知っているけど、向こうは知らない筈なのに、なんで? それに、どうして家に?
従姉妹が教えたんだろうか。この間のことで泣きついたとか? あの従姉妹が? あんまり想像できない。
それにしても、こうやって近くで見ると、びっくりするくらい格好良い。ドラマとかに出てきそうだ。ちゃんとスーツを着ているのに、なんかチャラく見えるのはなんでなんだろう。
「ふふっ。優良のことを心配してくれる、とっても優しくて可愛い子がいるってことを聞いてね、挨拶に来たんだ」
近づいてきた男の身体で太陽が隠されたせいか、スッと気温が下がった気がした。
「君は優良が大好きだよね?だから、優良が心配なんだ」
見下ろしてくる男の目が、三日月みたいに細くなった。
「でもね、なぁーんにも心配いらないんだよ? 俺は優良一筋なの。彼女を幸せにすることが俺の喜び。彼女は俺のすべて。彼女が生きているからこの世界は意味あるものなんだから。……俺が彼女で遊ぶ? そんなこと天地がひっくり返ってもあり得ない。彼女が悲しむかもしれないことをするだけで万死に値するのに、その原因が俺? 俺が俺を殺すのは簡単だけど、それじゃあ彼女からまた離れてしまうからね。いや、俺が俺を殺すよりも彼女からの冷たい別れの一言で息の根が止まる自信がある。俺が俺でいられるのは彼女がいるからだし、彼女がいてくれるから俺は幸せなの。だから俺が彼女を幸せにするのは至極当然なことなんだよ。わかるよね?」
今現在目の前の人間がヤバイ人種ではないかとの疑いを強めているところなので返事ができない。
それ以前に、声が出ない。
相手が、大人の男だからだろうか。
綺麗に微笑んでいるのに、ちっともその目が笑っていないせいだろうか。
相手の背がすごく大きくて、見下ろされているせいだろうか。
理由なんてわからない。わからないのに、目の前でうっそりと笑う相手が怖くて体が勝手に震える。
顔はわらっているのに、目の奥が冷めきっている男がこてりと頭を傾げた。
「あれ? わからない? わかってくれるよねぇ?」
「――――何をしてやがんのかなぁ?」
いつの間にか、男のすぐ後ろに優良ねーちゃんが立っていた。
「ごめんねぇ、雄大くん。びっくりしちゃったよねぇ?」
困ったように笑う優良ねーちゃんが頭を撫でてくる。いつもなら子ども扱いするな!と怒るところだが、今はそんなことしない。
優良ねーちゃんにしがみ付いていると、あいつが恨めしそうな視線を向けてくる。
さっきはすごく怖かったけれど、今はもう平気。
ねーちゃんに説教されている間のあいつが、「怒る? 怒ってる? 嫌われちゃう?」と言わんばかりの顔をしていたから。悪さをして叱られているときの家の犬にそっくりだった。
「まったく……、小さい子を威圧するなんて何を考えているのよ」
「小さいときからの刷り込みが大切なんです」
「なに言っているの……」
見た目は全然釣り合ってないのに、こうして並んでるのをみるとそんなことない。
ぽんぽん言い合う姿を見ていると、これが当たり前なんだって気にさせられる。
「……ねーちゃん、ひどいこと言ってごめんなさい……」
小さい声で謝ったら、優良ねーちゃんは「気にしてないよ」とにっこり笑ってくれた。
優良ねーちゃんは、男の前でもいつも通りの優良ねーちゃんだ。クラスの女子みたいに、一組の大石の前でだけかわい子ぶったりしていない。逆に、チャラ男の方はずっと優良ねーちゃんを見ている。こいつは優良ねーちゃんのことが好きなんだなって思えた。
まだちょっとだけ気にくわないけど、なんていうの? チャラ男が優良ねーちゃんのことが好きだってのは見ているるだけですごくよくわかるのに、それに対してフツーすぎる優良ねーちゃん。
同じオトコとして、ちょっぴりチャラ男が可哀想になったのと、あと――――
「いつまでくっついているの?」
低いオトナの男の声に、ビクッと体がすくんだ。慌てて優良ねーちゃんのスカートから手を離す。
またちょっと優良ねーちゃんに怒られてから二人は帰って行った。
優良ねーちゃんの彼氏は、チャラく見えるけどイケメンで、優良ねーちゃんのことが変なくらい大好きで、それからちょっと怖い。
でも、その怖さは優良ねーちゃんがいたら消えてなくなる。
チャラい男なんて優良ねーちゃんにちっとも似合わないって思ったけど、優良ねーちゃんに叱られているトコを見てたらそうでもないかもと思えた。
だから、少し気にくわないけど、優良ねーちゃんが大丈夫そうなら良いのかな、なんてその時は呑気に考えていた。
優良ねーちゃんと結婚したら、あいつと親戚になるという現実は、まだ遠すぎて思いつきもしなかった。
****
「子供を威圧しない。殺気出さない。これ常識。わかる?」
「わかっていますよ。けれど、何も芽吹かないうちに恐怖で叩き潰すというのは最も効率が良いと思って」
「は?相手は親戚の子どもだよ?小学生だよ?」
「子どもだと侮ってはいけません。虎視眈々と隙を狙っているものです(キリッ)」
「無いって……」
「経験則です。あなたは目下の者に優しいからすぐ懐かれてしまう」
「いや、フツーにしてるだけなんだけど……」
「優良に関係する人間には等しく迅速に俺のことを優良の恋人として認めてもらいたい気持ちが強すぎて、少しばかりやりすぎたかもしれません。それに関してはごめんなさい」
「(素直に謝られると怒りにくいな…!)……そういえば、なんで雄大くんのこと知ってるの?」
「(にっこり)」
「(情報源はどこだ……! 母親か? 弟か? まさかの盗聴とかじゃないよね? さすがにそれはない……よね? ……でも確認するのが怖い……!)」
1
お気に入りに追加
287
あなたにおすすめの小説
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
【完結】強制力なんて怖くない!
櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のエラリアは、十歳の時に唐突に前世の記憶を取り戻した。
どうやら自分は以前読んだ小説の、第三王子と結婚するも浮気され、妻の座を奪われた挙句、幽閉される「エラリア」に転生してしまったらしい。
そんな人生は真っ平だと、なんとか未来を変えようとするエラリアだが、物語の強制力が邪魔をして思うように行かず……?
強制力がエグい……と思っていたら、実は強制力では無かったお話。
短編です。
完結しました。
なんだか最後が長くなりましたが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
運命の改変、承ります
月丘マルリ(12:28)
恋愛
凶悪な魔術師を倒した聖騎士は、最後に不死の呪いをかけられ、呪われた英雄と呼ばれるようになった。彼は呪いを変えることができる魔女のもとへ訪れる。魔女はいう。「呪いを緩和するために、生贄となる花嫁が必要だ」と。呪われた英雄と魔女の婚活が始まった。
お引越し。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
完 あの、なんのことでしょうか。
水鳥楓椛
恋愛
私、シェリル・ラ・マルゴットはとっても胃が弱わく、前世共々ストレスに対する耐性が壊滅的。
よって、三大公爵家唯一の息女でありながら、王太子の婚約者から外されていた。
それなのに………、
「シェリル・ラ・マルゴット!卑しく僕に噛み付く悪女め!!今この瞬間を以て、貴様との婚約を破棄しゅるっ!!」
王立学園の卒業パーティー、赤の他人、否、仕えるべき未来の主君、王太子アルゴノート・フォン・メッテルリヒは壁際で従者と共にお花になっていた私を舞台の中央に無理矢理連れてた挙句、誤り満載の言葉遣いかつ最後の最後で舌を噛むというなんとも残念な婚約破棄を叩きつけてきた。
「あの………、なんのことでしょうか?」
あまりにも素っ頓狂なことを叫ぶ幼馴染に素直にびっくりしながら、私は斜め後ろに控える従者に声をかける。
「私、彼と婚約していたの?」
私の疑問に、従者は首を横に振った。
(うぅー、胃がいたい)
前世から胃が弱い私は、精神年齢3歳の幼馴染を必死に諭す。
(だって私、王妃にはゼッタイになりたくないもの)
猛禽令嬢は王太子の溺愛を知らない
高遠すばる
恋愛
幼い頃、婚約者を庇って負った怪我のせいで目つきの悪い猛禽令嬢こと侯爵令嬢アリアナ・カレンデュラは、ある日、この世界は前世の自分がプレイしていた乙女ゲーム「マジカル・愛ラブユー」の世界で、自分はそのゲームの悪役令嬢だと気が付いた。
王太子であり婚約者でもあるフリードリヒ・ヴァン・アレンドロを心から愛しているアリアナは、それが破滅を呼ぶと分かっていてもヒロインをいじめることをやめられなかった。
最近ではフリードリヒとの仲もギクシャクして、目すら合わせてもらえない。
あとは断罪を待つばかりのアリアナに、フリードリヒが告げた言葉とはーー……!
積み重なった誤解が織りなす、溺愛・激重感情ラブコメディ!
※王太子の愛が重いです。
溺愛される妻が記憶喪失になるとこうなる
田尾風香
恋愛
***2022/6/21、書き換えました。
お茶会で紅茶を飲んだ途端に頭に痛みを感じて倒れて、次に目を覚ましたら、目の前にイケメンがいました。
「あの、どちら様でしょうか?」
「俺と君は小さい頃からずっと一緒で、幼い頃からの婚約者で、例え死んでも一緒にいようと誓い合って……!」
「旦那様、奥様に記憶がないのをいいことに、嘘を教えませんように」
溺愛される妻は、果たして記憶を取り戻すことができるのか。
ギャグを書いたことはありませんが、ギャグっぽいお話しです。会話が多め。R18ではありませんが、行為後の話がありますので、ご注意下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる