5 / 10
5.衣食住、ゲット!
しおりを挟む
「悪魔様、起きてください」
リユは悪魔様の部屋に入ると寝室で眠る悪魔様を起こした。まぁ、一発で起きるとは思っていない。リユはフライパンを出すとお玉でそれを激しく叩いた。
ガンガンと音が鳴り、ベッドの中の悪魔様は寝ながら耳を塞ぐ。
「リユ! それ、止めろって言ってるだろ!」
「悪魔様が起きないからです」
迷惑そうな声にもひるまず、今日の予定を伝えると悪魔様はのっそりと起き出した。
胸元がはだけたシャツに、寝起きのかすれた声は色気が駄々洩れである。リユは軽く赤面して目をそらした。
「俺の嫁になれ」
そう宣言されたが、現在リユはこの洞窟の屋敷で家政婦として、悪魔様の身の回りの世話をしている。
そう、嫁ではなく家政婦だ。
あの日、嫁になれと言われて目を丸くした。しかし、悪魔様は首を振る。
「本当に嫁になれというわけではない。来月、大王様主催のパーティーがあるんだ。そこにパートナーを連れて行かなければならない。あいにくと今、俺にはそういう相手がいないんだ。だからお前にその相手になってもらう」
「大王様?」
「俺らの頂点にいるジジイだ」
「なるほど……。わかりました。そういうことなら。でも、私なんかでいいんですか?」
リユは自分の貧相な体を見る。
明らかにやせ細り、髪もぼさぼさ。身だしなみを整えたところで、マナーも教養もない。
しかし、悪魔様は気にならないようだ。
「一か月あればなんとかなるだろう。飯を食ってここの図書を読んで勉強しろ。あ、家政婦でも何でもするといったな。そしたら家政婦として掃除洗濯、食事の準備全てを頼むぞ」
眠そうに欠伸をしながら悪魔様は告げた。
部屋はさっきのところを使えと言って悪魔様は二階へ行ってしまった。
その背中を見送る。
つまり、ここに居てもいいということか。良かった。居場所が出来た。
「生きられた……」
安堵のため息が出ると同時に、幼子たちを思い出して涙が溢れてきた。
新しい孤児院なんて嘘だった。奴らは抵抗できない孤児を売っただけなのだ。
院長や村長の言う通り、もしリユがそのことを知ったら知恵を絞って幼子たちを逃がそうとするだろう。あんな幼い子供たちがどうして死ななければならなかったのか。
「ファズ……」
抱き締めた温もりを思い出す。
小さな小さな命だった。リユちゃんと笑顔で抱き着いてくる可愛い子。他の幼子たちも同じだった。リユを誰よりも慕い頼りにしてくれた。
リユも年長者として彼らを弟妹のように感じていた。きっと彼らは、リユの言葉を信じて、疑いもなく隣町の孤児院へ行くと思っていたのだろう。孤児院など行かず、売られるなんて微塵も思いもしない。
たとえ孤児でも、小さな彼らは生きるべきなのに。そんな彼らが助からず、生贄になった自分が助かっている。しかも、生きたいと思ってしまった。悪魔様が人間を食べないと知ってホッとしてしまった。
命を懸けると決心したのに……。
「なんて浅ましい」
この期に及んで命が惜しくなるなんて。
それでも、こうして生きられたことに安堵している自分がいる。
ベッドに寝そべる。温かくてふわふわで清潔だ。こんなところで眠れるなんて今までなら想像すらしなかった。糊のきいた新しいシーツに涙がにじむ。
「ごめんね……。みんな……、ごめんね……」
そんなリユの呟きを、悪魔様は部屋の入口で気配を殺しながら黙って聞いていた。
落ち込んで病んでしまうかもしれない。そんな思いがよぎったが、リユはふさぎ込んだりはしなかった。
翌日にはフライパンをもって悪魔様を元気にたたき起こし、屋敷の掃除から洗濯、食事の準備をこなす。食材は毎朝起きるとキッチンに揃えてあった。
夜中のうちに届くらしい。誰が届けるのかわからないが……。
「便利ね。凄い、肉も魚もあるわ。野菜も切れ端なんかじゃない」
豊富な食材を前に目を輝かせる。
「思ったより元気じゃないか」
眠そうにしながらキッチンに顔を出した悪魔様は、水を飲みながらリユに声をかけた。
「切り替えが早いタイプなんです」
「ふぅん……」
目をそらし、口元に笑みを浮かべてそう答える。
本当は切り替えなんてできていない。まだ幼子たちのことはショックだ。でも目の前の何かに没頭出来ていたら気がまぎれる気がした。
と、同時に、村長や院長が目の前から消えたことに関しては何も感じていなかった。
薄情だと思われるかもしれないが、驚きもせずその事実を自然と受け入れられたのだから不思議だ。
悪魔様はジッとリユを見つめてくる。見透かすような瞳に落ち着かない。
「用意できました。食べましょう」
新鮮な食材を使っての料理は緊張した。
今までは余りものや切れ端ばかりだったから。自分で作っておきながら、豪華な食事に目が自然と輝いた。
「リユも食べろ」
「え? いいんですか?」
「当り前だろう。大王様に会うんだ、少しは太って体を整えろ。毎日、風呂にも入って服も着替えろ。服はお前の部屋のクローゼットにあるだろう」
クローゼットに服?
そう言えば部屋の中をまだよく見ていない。悪魔様がそう言うのなら、食後に見てみようと思った。
まずは食事だ。
肉や野菜、卵、味が付いたスープ。自分で作っておきながら涎が出そうなメニューだ。
「い、いただきます」
一口食べて感激する。思わず、「う~ん!」と唸ってしまった。
美味しい! やはりちゃんとした食材と調味料で作るご飯は格別だ。こんなの初めて食べる。
リユはいつも揃った食材で院長に食事を作っていた。孤児院の子供達が食べられるのは、そこで余ったものだけだ。ちょろまかそうとすると折檻が待っているので、料理の腕だけは上がっていたが食べるのは初めてだ。
「凄く美味しい! お肉なんて何か月ぶりに食べただろう。お野菜もこんなにシャキシャキしているなんて!」
感激するリユに興味なさそうに「そうか」と悪魔様は呟く。
「……あの子たちに食べさせたかった」
思わず心の声が口から洩れる。悪魔様は一瞬目線だけリユに向けるが、何も言わない。食べ終わると席を立った。
「食事が終わって片づけたら、風呂に入れ。お前、臭うぞ」
「す、すみません!」
リユはパッと顔を赤くした。
今までお風呂なんて一週間に一度はいれればいい方だった。暑い季節は水で体を拭いていたが、寒い季節はお湯が使えないので体を拭くのもためらう。
不快な思いをさせてしまった。
それからリユは慌てて食事を済ませ、片付けを済ませると急いで自室へと向かった。
しかし、自室に備え付けられた浴室を見て困った。
「どうやって入ればいいんだろう?」
リユはお風呂の入り方が分からなかったのだ。
いつも体を拭くか、桶に湯を張って入るかしかしていない。こんな立派で広いお風呂など見たことないし入ったこともなかった。
お湯の出し方も何もわからない。
どうしようかと戸惑っていると、部屋がノックされた。
「悪魔様かしら? はーい」
ちょうどいい。使い方を聞こうと、扉を開けるとそこには誰もいない。
「あれ? 聞き間違いだったかな?」
首をかしげて部屋に戻ろうとすると、小さな咳払いが聞こえた。
「え?」
「ここでございます」
頭上から声がして顔を上げる。
するとそこには――。
「えぇ!?」
「初めまして。リユ嬢。私、使い魔のジュピと申します。以後お見知りおきを」
きちんとスーツを着て、グレーの髪をオールバックにし、眼鏡をかけた男性がいた。しかし驚きなのはそのサイズだ。
手のひらサイズの二頭身。まるで人型のお人形がふわふわと浮いているのだ。よく見ると、その背中には黒い羽根がぱたぱたと動いている。
「な、なに!?」
「ですから使い魔のジュピです。あなたがまだこの屋敷になれていないだろうからと、ご主人様に申し付かって来ました。勉強とか家事とかちゃんとやるかどうか、監視して指導せよとのことです」
「は、はぁ……」
ジュピの言葉に小さく頷く。
監視されるのはあまりうれしくないが、いろいろと教えてもらえるのはありがたい。
だがしかし、目の前のジュピの姿にリユは混乱した。人間の住む世界ではありえない。だがしかし、相手は悪魔様だ。そもそも人ではない。
村長や院長を消した時も、きっと魔法のようなものでやったのだろうし、そう考えるとジュピのような使い魔がいてもおかしなことではないのだろう。
「とりあえず、お風呂に入りましょう」
ジュピはその小さな鼻を小さな指でつまんで顔を歪めた。
リユは悪魔様の部屋に入ると寝室で眠る悪魔様を起こした。まぁ、一発で起きるとは思っていない。リユはフライパンを出すとお玉でそれを激しく叩いた。
ガンガンと音が鳴り、ベッドの中の悪魔様は寝ながら耳を塞ぐ。
「リユ! それ、止めろって言ってるだろ!」
「悪魔様が起きないからです」
迷惑そうな声にもひるまず、今日の予定を伝えると悪魔様はのっそりと起き出した。
胸元がはだけたシャツに、寝起きのかすれた声は色気が駄々洩れである。リユは軽く赤面して目をそらした。
「俺の嫁になれ」
そう宣言されたが、現在リユはこの洞窟の屋敷で家政婦として、悪魔様の身の回りの世話をしている。
そう、嫁ではなく家政婦だ。
あの日、嫁になれと言われて目を丸くした。しかし、悪魔様は首を振る。
「本当に嫁になれというわけではない。来月、大王様主催のパーティーがあるんだ。そこにパートナーを連れて行かなければならない。あいにくと今、俺にはそういう相手がいないんだ。だからお前にその相手になってもらう」
「大王様?」
「俺らの頂点にいるジジイだ」
「なるほど……。わかりました。そういうことなら。でも、私なんかでいいんですか?」
リユは自分の貧相な体を見る。
明らかにやせ細り、髪もぼさぼさ。身だしなみを整えたところで、マナーも教養もない。
しかし、悪魔様は気にならないようだ。
「一か月あればなんとかなるだろう。飯を食ってここの図書を読んで勉強しろ。あ、家政婦でも何でもするといったな。そしたら家政婦として掃除洗濯、食事の準備全てを頼むぞ」
眠そうに欠伸をしながら悪魔様は告げた。
部屋はさっきのところを使えと言って悪魔様は二階へ行ってしまった。
その背中を見送る。
つまり、ここに居てもいいということか。良かった。居場所が出来た。
「生きられた……」
安堵のため息が出ると同時に、幼子たちを思い出して涙が溢れてきた。
新しい孤児院なんて嘘だった。奴らは抵抗できない孤児を売っただけなのだ。
院長や村長の言う通り、もしリユがそのことを知ったら知恵を絞って幼子たちを逃がそうとするだろう。あんな幼い子供たちがどうして死ななければならなかったのか。
「ファズ……」
抱き締めた温もりを思い出す。
小さな小さな命だった。リユちゃんと笑顔で抱き着いてくる可愛い子。他の幼子たちも同じだった。リユを誰よりも慕い頼りにしてくれた。
リユも年長者として彼らを弟妹のように感じていた。きっと彼らは、リユの言葉を信じて、疑いもなく隣町の孤児院へ行くと思っていたのだろう。孤児院など行かず、売られるなんて微塵も思いもしない。
たとえ孤児でも、小さな彼らは生きるべきなのに。そんな彼らが助からず、生贄になった自分が助かっている。しかも、生きたいと思ってしまった。悪魔様が人間を食べないと知ってホッとしてしまった。
命を懸けると決心したのに……。
「なんて浅ましい」
この期に及んで命が惜しくなるなんて。
それでも、こうして生きられたことに安堵している自分がいる。
ベッドに寝そべる。温かくてふわふわで清潔だ。こんなところで眠れるなんて今までなら想像すらしなかった。糊のきいた新しいシーツに涙がにじむ。
「ごめんね……。みんな……、ごめんね……」
そんなリユの呟きを、悪魔様は部屋の入口で気配を殺しながら黙って聞いていた。
落ち込んで病んでしまうかもしれない。そんな思いがよぎったが、リユはふさぎ込んだりはしなかった。
翌日にはフライパンをもって悪魔様を元気にたたき起こし、屋敷の掃除から洗濯、食事の準備をこなす。食材は毎朝起きるとキッチンに揃えてあった。
夜中のうちに届くらしい。誰が届けるのかわからないが……。
「便利ね。凄い、肉も魚もあるわ。野菜も切れ端なんかじゃない」
豊富な食材を前に目を輝かせる。
「思ったより元気じゃないか」
眠そうにしながらキッチンに顔を出した悪魔様は、水を飲みながらリユに声をかけた。
「切り替えが早いタイプなんです」
「ふぅん……」
目をそらし、口元に笑みを浮かべてそう答える。
本当は切り替えなんてできていない。まだ幼子たちのことはショックだ。でも目の前の何かに没頭出来ていたら気がまぎれる気がした。
と、同時に、村長や院長が目の前から消えたことに関しては何も感じていなかった。
薄情だと思われるかもしれないが、驚きもせずその事実を自然と受け入れられたのだから不思議だ。
悪魔様はジッとリユを見つめてくる。見透かすような瞳に落ち着かない。
「用意できました。食べましょう」
新鮮な食材を使っての料理は緊張した。
今までは余りものや切れ端ばかりだったから。自分で作っておきながら、豪華な食事に目が自然と輝いた。
「リユも食べろ」
「え? いいんですか?」
「当り前だろう。大王様に会うんだ、少しは太って体を整えろ。毎日、風呂にも入って服も着替えろ。服はお前の部屋のクローゼットにあるだろう」
クローゼットに服?
そう言えば部屋の中をまだよく見ていない。悪魔様がそう言うのなら、食後に見てみようと思った。
まずは食事だ。
肉や野菜、卵、味が付いたスープ。自分で作っておきながら涎が出そうなメニューだ。
「い、いただきます」
一口食べて感激する。思わず、「う~ん!」と唸ってしまった。
美味しい! やはりちゃんとした食材と調味料で作るご飯は格別だ。こんなの初めて食べる。
リユはいつも揃った食材で院長に食事を作っていた。孤児院の子供達が食べられるのは、そこで余ったものだけだ。ちょろまかそうとすると折檻が待っているので、料理の腕だけは上がっていたが食べるのは初めてだ。
「凄く美味しい! お肉なんて何か月ぶりに食べただろう。お野菜もこんなにシャキシャキしているなんて!」
感激するリユに興味なさそうに「そうか」と悪魔様は呟く。
「……あの子たちに食べさせたかった」
思わず心の声が口から洩れる。悪魔様は一瞬目線だけリユに向けるが、何も言わない。食べ終わると席を立った。
「食事が終わって片づけたら、風呂に入れ。お前、臭うぞ」
「す、すみません!」
リユはパッと顔を赤くした。
今までお風呂なんて一週間に一度はいれればいい方だった。暑い季節は水で体を拭いていたが、寒い季節はお湯が使えないので体を拭くのもためらう。
不快な思いをさせてしまった。
それからリユは慌てて食事を済ませ、片付けを済ませると急いで自室へと向かった。
しかし、自室に備え付けられた浴室を見て困った。
「どうやって入ればいいんだろう?」
リユはお風呂の入り方が分からなかったのだ。
いつも体を拭くか、桶に湯を張って入るかしかしていない。こんな立派で広いお風呂など見たことないし入ったこともなかった。
お湯の出し方も何もわからない。
どうしようかと戸惑っていると、部屋がノックされた。
「悪魔様かしら? はーい」
ちょうどいい。使い方を聞こうと、扉を開けるとそこには誰もいない。
「あれ? 聞き間違いだったかな?」
首をかしげて部屋に戻ろうとすると、小さな咳払いが聞こえた。
「え?」
「ここでございます」
頭上から声がして顔を上げる。
するとそこには――。
「えぇ!?」
「初めまして。リユ嬢。私、使い魔のジュピと申します。以後お見知りおきを」
きちんとスーツを着て、グレーの髪をオールバックにし、眼鏡をかけた男性がいた。しかし驚きなのはそのサイズだ。
手のひらサイズの二頭身。まるで人型のお人形がふわふわと浮いているのだ。よく見ると、その背中には黒い羽根がぱたぱたと動いている。
「な、なに!?」
「ですから使い魔のジュピです。あなたがまだこの屋敷になれていないだろうからと、ご主人様に申し付かって来ました。勉強とか家事とかちゃんとやるかどうか、監視して指導せよとのことです」
「は、はぁ……」
ジュピの言葉に小さく頷く。
監視されるのはあまりうれしくないが、いろいろと教えてもらえるのはありがたい。
だがしかし、目の前のジュピの姿にリユは混乱した。人間の住む世界ではありえない。だがしかし、相手は悪魔様だ。そもそも人ではない。
村長や院長を消した時も、きっと魔法のようなものでやったのだろうし、そう考えるとジュピのような使い魔がいてもおかしなことではないのだろう。
「とりあえず、お風呂に入りましょう」
ジュピはその小さな鼻を小さな指でつまんで顔を歪めた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
【完結】亡き冷遇妃がのこしたもの〜王の後悔〜
なか
恋愛
「セレリナ妃が、自死されました」
静寂をかき消す、衛兵の報告。
瞬間、周囲の視線がたった一人に注がれる。
コリウス王国の国王––レオン・コリウス。
彼は正妃セレリナの死を告げる報告に、ただ一言呟く。
「構わん」……と。
周囲から突き刺さるような睨みを受けても、彼は気にしない。
これは……彼が望んだ結末であるからだ。
しかし彼は知らない。
この日を境にセレリナが残したものを知り、後悔に苛まれていくことを。
王妃セレリナ。
彼女に消えて欲しかったのは……
いったい誰か?
◇◇◇
序盤はシリアスです。
楽しんでいただけるとうれしいです。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
婚約者すらいない私に、離縁状が届いたのですが・・・・・・。
夢草 蝶
恋愛
侯爵家の末姫で、人付き合いが好きではないシェーラは、邸の敷地から出ることなく過ごしていた。
そのため、当然婚約者もいない。
なのにある日、何故かシェーラ宛に離縁状が届く。
差出人の名前に覚えのなかったシェーラは、間違いだろうとその離縁状を燃やしてしまう。
すると後日、見知らぬ男が怒りの形相で邸に押し掛けてきて──?
6年後に戦地から帰ってきた夫が連れてきたのは妻という女だった
白雲八鈴
恋愛
私はウォルス侯爵家に15歳の時に嫁ぎ婚姻後、直ぐに夫は魔王討伐隊に出兵しました。6年後、戦地から夫が帰って来ました、妻という女を連れて。
もういいですか。私はただ好きな物を作って生きていいですか。この国になんて出ていってやる。
ただ、皆に喜ばれる物を作って生きたいと願う女性がその才能に目を付けられ周りに翻弄されていく。彼女は自由に物を作れる道を歩むことが出来るのでしょうか。
番外編
謎の少女強襲編
彼女が作り出した物は意外な形で人々を苦しめていた事を知り、彼女は再び帝国の地を踏むこととなる。
私が成した事への清算に行きましょう。
炎国への旅路編
望んでいた炎国への旅行に行く事が出来ない日々を送っていたが、色々な人々の手を借りながら炎国のにたどり着くも、そこにも帝国の影が・・・。
え?なんで私に誰も教えてくれなかったの?そこ大事ー!
*本編は完結済みです。
*誤字脱字は程々にあります。
*なろう様にも投稿させていただいております。
麗しの王子殿下は今日も私を睨みつける。
スズキアカネ
恋愛
「王子殿下の運命の相手を占いで決めるそうだから、レオーネ、あなたが選ばれるかもしれないわよ」
伯母の一声で連れて行かれた王宮広場にはたくさんの若い女の子たちで溢れかえっていた。
そしてバルコニーに立つのは麗しい王子様。
──あの、王子様……何故睨むんですか?
人違いに決まってるからそんなに怒らないでよぉ!
◇◆◇
無断転載・転用禁止。
Do not repost.
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
殿下には既に奥様がいらっしゃる様なので私は消える事にします
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のアナスタシアは、毒を盛られて3年間眠り続けていた。そして3年後目を覚ますと、婚約者で王太子のルイスは親友のマルモットと結婚していた。さらに自分を毒殺した犯人は、家族以上に信頼していた、専属メイドのリーナだと聞かされる。
真実を知ったアナスタシアは、深いショックを受ける。追い打ちをかける様に、家族からは役立たずと罵られ、ルイスからは側室として迎える準備をしていると告げられた。
そして輿入れ前日、マルモットから恐ろしい真実を聞かされたアナスタシアは、生きる希望を失い、着の身着のまま屋敷から逃げ出したのだが…
7万文字くらいのお話です。
よろしくお願いいたしますm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる