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4.シンデレラストーリーとは?
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子供の頃は、いわゆるシンデレラストーリーとかに憧れたりはした。
使用人の私が、ある日突然王子様に見初められて、あれよあれよという間に恋をして結婚をしてお城で暮らす。
虐げられることもない幸せな生活を送るのだと……。そんな幼い夢を見たことだってある。
でも、現実はそんなことは起こりはしない。
使用人は使用人のままだし、シンデレラになれるはずがないのだ。
だが……。
「今の私は世間一般的にはシンデレラなのかしら?」
寝起きで目に映った広く高い天井に、豪華な装飾を見てそんなことを思う。寝る前に、どうか夢であってほしいと願ってしまったが、やはりそんな都合のいいことは起きなかった。
シンデレラを夢見たが、こんな展開は望んでいない。
今まで寝たことがないようなふかふかのベッドに、肌触りの良いシーツを感じながら大きなため息が出た。
すると、寝室の扉が控えめにコンコンとノックされる。
「はい」
「おはようございます。ジュアナ様。朝食のご準備が出来ました」
「ありがとうございます……」
侍女らしき声がして、隣の部屋から食器の音がする。
(ジュアナ様か……)
もうエルマではないのだと、もうその名で呼ばれることはないのだと痛感する。
再びため息をつくと、サッと身なりを直してガウンを羽織り、寝室の扉を開けた。リビングのテーブルには所狭しと美味しそうな朝食が並べられていた。
(柔らかそうなパンに、温かなスープ。卵料理にサラダにお肉にお魚……。飲み物も三種類は用意されている。こんな料理、今までに食べたことはないわ。凄く美味しそう!!)
ラニマール家の朝食でもここまで豪華ではなかった。この朝食だけで、自分がこのお城でどんな扱いなのかを実感させられる。
椅子を引かれ席に着くが、私の頭の中はマナーのことでいっぱいだ。
たかが朝食。されど朝食。何人もの侍女らの前で、おかしな食べ方をしたら怪しまれてしまう。
(うう~。どうしょう~……。見られながらなんて緊張して食べられないわ。でも、食べなかったらそれはそれで怪しまれるし……)
料理を前にどうしようかと考え、一か八かとある提案をする。
「あの……、実は見られながらの朝食って気が進まなくて……。慣れない場所ですし、一人でゆっくり食べたいのですが……」
恐る恐る言うと、彼女らは心得たかのようににっこりと微笑んだ。
「畏まりました。私たちは外で控えていますね」
そう言って、不審がる様子もなく部屋を出て行ってくれた。
「良かった~」
小さく呟いてテーブルに肘をつき顔を覆う。
ジュアナお嬢様の食べるところをよく見ていたから、テーブルマナーも頭には入っているけれど実践したことがないから不安だった。侍女たちはマナーなど見慣れているだろう。少しでも間違えたりお菓子な食べ方をしたら変に思われる。
(このチャンスを逃してはいけないわ! 今のうちに練習しておかなければ!)
私は戸惑いながらもゆっくりとフォークとナイフを持ち、ジュアナお嬢様のマナーを思い出しながら食事を始めた。
(んん~!! ものすごく美味しい! こんなおいしい料理、初めて食べたわ!)
いつもお屋敷で食べていた賄いは、シェフが余り物で作ってくれていた。時には、お嬢様たちに出す分を少し余計に作って特別に出してくれたこともあった。
荒れも十分美味しかったけれど、さすがは王宮。全く比べ物にならない。
ジュアナに成りすましているからこそ食べられる。
ほんの少しだけ、得した気分になってしまった。
食後に声をかけると、侍女たちは片付けをして部屋を出て行った。
(一人で食べていても、マナーを気にしなきゃいけない。朝食をとるだけなのになんだか疲れたわ)
ソファーにぐったりと座る。一人きりで食事をしたが、堪能しつつもいろんなことに気をつけながらの食事だったので体に力が入った。
(いつもはマナーなんてほとんど気にしたことがないし、フォークとスプーンだけで好きなように食べていたものね。忙しかったから、ご飯なんてかき込んで食べることもあったし)
ほんの一日前なのに、今までの自分の生活が懐かしく感じた。
すると、再び部屋の扉が叩かれた。慌てて体を起こし身なりを整えて返事をすると、先ほどの侍女の一人が入ってきた。
「ジュアナ様、お着換えのお手伝いを致します」
「着替え?」
あぁ、そう言えばまだ夜着のままだった。促されるままクローゼットを開くと、そこには豪華なドレスやワンピースが並んでいる。
「素敵……」
どの生地も上等でなめらか。色や形も上品で種類も豊富だ。
「今日はどのお洋服になさいますか?」
一方後ろで声をかけてくる侍女のセリフは、少し前まで私のセリフだった。
(今ではもう、言われる立場なのね)
なんだか複雑である。
侍女を振り返ると、穏やかにこちらを微笑んでいた。
仕事用のスマイルだ。その下では、私がいつも抱えていたような不満、ストレスがあるのだろう。そう思うと、彼女たちにキツクは当たれない。
よく見ると、彼女は私よりも年上の様で、たぶん25歳くらいだろうか。口元の小さなほくろが可愛らしい。
「あの、お名前を聞いても?」
「申し送れました。私、ジュアナ様付き侍女頭のリリーと申します。何かありましたら私に何でもお申しつけくださいませ」
深々と頭を下げるリリーさんに少し慌てる。そんなことをしてもらうことに慣れていない。
見たところ若いのに、王子の婚約者の侍女頭をするなんてよほど優秀なのだろう。
「頭を上げてください。よろしくお願いします、リリーさん。あの、私こんなに素敵なドレスは初めてで……。どれが似合うでしょうか?」
そう相談すると、リリーさんは少し目を丸くするがニッコリと微笑んでクローゼットの前に立った。
「そうですね。本日はお天気も良いですし、この水色のドレスなど爽やかでよろしいのではないでしょうか?」
リリーさんの選んだ水色のドレスは、ところどころに白いレースが散りばめられ、日差しのある今日みたいな日には空の色と合いぴったりだ。
「ありがとうございます」
「お着替えが済みましたら髪を結いますね」
そう言って着替えを手伝ってくれた。
(着替えを手伝って網羅うことにも慣れないからなんだか恥ずかしい)
照れながら着替えをすると、リリーさんが首を傾げた。
「ジュアナ様、少しお痩せになられました?」
腰元のリボンを結びながらそう聞かれ、ドキッとする。本物のジュアナお嬢様より私の方が体の線が細い。ここにあるドレスはジュアナお嬢様の体系を基準に作られているはずだから、私に合わなくて当然なのだ。
「す、少しダイエットをしたので、そのせいでしょうか」
ここに来る前の旦那様の言葉に合わせ、そう言い訳をする。
「そうですか。ご心配しなくてもリボンで調整できますので大丈夫ですよ」
優しくそう言われ、ホッとした。怪しまれなくて済んだようだ。
(ちょっとしたことで、本物のジュアナお嬢様との違いが出てしまう……。気をつけなければ)
とはいえ、体形だけはどうしようもないが。
そして、出来上がった自分を鏡で見て一瞬言葉を失う。
「大変お美しいです」
「ありがとうございます……」
鏡に映るのはジュアナお嬢様だった。よくよく見ると、少し違うが化粧をして髪を結った姿はどことなくお嬢様に似ていた。
(似ている似ていると言われていたけれど、ここまでとは……)
なんだか胸が痛くなってしまった。
着飾れば聞かざるほど、本当の私からは遠ざかっていく。ジュアナとして生きていくのだから当然なのだけれど、どんどんと私がなくなってきくようで寂しい気がしてしまった。
「覚悟が足りないわね……」
私の小さな呟きに、リリーさんが「何か仰いましたか?」と振り返る。
「いいえ。でも王宮では毎日こうして着飾らないといけないのでしょうか? あの、お屋敷ではここまでではなかったので」
ジュアナお嬢様でも、出かける予定がない日はもう少しラフな様子だった。こんな風に化粧をして髪をセットしてアクセサリーまでつけて、というのは気合を入れて出かける日だけだった気がする。
すると、リリーさんは首を不思議そうに傾げた。
「コーラン様からお聞きになっていないですか? 昼食はユアン王子様とお取りになる予定だと……」
「えぇ!?」
思わず素の声で驚いてしまった。私の声にリリーさんも目を丸くする。
(そんな話、聞いてないけど!?)
驚いたまま固まる私に、リリーさんは申し訳なさそうにした。
「申し訳ありません。てっきりコーラン様から昨日聞いているものだとばかり」
「いえ……。大丈夫……です……」
嘘だ。全く大丈夫なんかじゃない!
(もう! コーラン様ったら! そんな大事なこと、どうして早く言ってくれなかったのかしら! またあの王子に会わなきゃいけないなんて)
昨日見た冷たい瞳を思い出す。
(あの瞳にさらされながら食事とか、無理なんですけど……)
しかも、食事マナーは朝の段階で恐る恐る。何とかクリアできたとは思うけれど、いきなり本番は辛い。
(さて、エルマ。どうする? ここはいっそ、体調不良になる? いや、そんなことしたら王宮医師がやってくるだろう。大勢の人に仮病をつくのはちょっとな……。じゃぁ、堂々と断る? ハハハ、そんな選択肢なんてあり得ないわ……)
もうここは腹をくくるしかない。
食事マナーや作法を指摘されたら緊張しているからだと押し切るしかなさそうだ。
使用人の私が、ある日突然王子様に見初められて、あれよあれよという間に恋をして結婚をしてお城で暮らす。
虐げられることもない幸せな生活を送るのだと……。そんな幼い夢を見たことだってある。
でも、現実はそんなことは起こりはしない。
使用人は使用人のままだし、シンデレラになれるはずがないのだ。
だが……。
「今の私は世間一般的にはシンデレラなのかしら?」
寝起きで目に映った広く高い天井に、豪華な装飾を見てそんなことを思う。寝る前に、どうか夢であってほしいと願ってしまったが、やはりそんな都合のいいことは起きなかった。
シンデレラを夢見たが、こんな展開は望んでいない。
今まで寝たことがないようなふかふかのベッドに、肌触りの良いシーツを感じながら大きなため息が出た。
すると、寝室の扉が控えめにコンコンとノックされる。
「はい」
「おはようございます。ジュアナ様。朝食のご準備が出来ました」
「ありがとうございます……」
侍女らしき声がして、隣の部屋から食器の音がする。
(ジュアナ様か……)
もうエルマではないのだと、もうその名で呼ばれることはないのだと痛感する。
再びため息をつくと、サッと身なりを直してガウンを羽織り、寝室の扉を開けた。リビングのテーブルには所狭しと美味しそうな朝食が並べられていた。
(柔らかそうなパンに、温かなスープ。卵料理にサラダにお肉にお魚……。飲み物も三種類は用意されている。こんな料理、今までに食べたことはないわ。凄く美味しそう!!)
ラニマール家の朝食でもここまで豪華ではなかった。この朝食だけで、自分がこのお城でどんな扱いなのかを実感させられる。
椅子を引かれ席に着くが、私の頭の中はマナーのことでいっぱいだ。
たかが朝食。されど朝食。何人もの侍女らの前で、おかしな食べ方をしたら怪しまれてしまう。
(うう~。どうしょう~……。見られながらなんて緊張して食べられないわ。でも、食べなかったらそれはそれで怪しまれるし……)
料理を前にどうしようかと考え、一か八かとある提案をする。
「あの……、実は見られながらの朝食って気が進まなくて……。慣れない場所ですし、一人でゆっくり食べたいのですが……」
恐る恐る言うと、彼女らは心得たかのようににっこりと微笑んだ。
「畏まりました。私たちは外で控えていますね」
そう言って、不審がる様子もなく部屋を出て行ってくれた。
「良かった~」
小さく呟いてテーブルに肘をつき顔を覆う。
ジュアナお嬢様の食べるところをよく見ていたから、テーブルマナーも頭には入っているけれど実践したことがないから不安だった。侍女たちはマナーなど見慣れているだろう。少しでも間違えたりお菓子な食べ方をしたら変に思われる。
(このチャンスを逃してはいけないわ! 今のうちに練習しておかなければ!)
私は戸惑いながらもゆっくりとフォークとナイフを持ち、ジュアナお嬢様のマナーを思い出しながら食事を始めた。
(んん~!! ものすごく美味しい! こんなおいしい料理、初めて食べたわ!)
いつもお屋敷で食べていた賄いは、シェフが余り物で作ってくれていた。時には、お嬢様たちに出す分を少し余計に作って特別に出してくれたこともあった。
荒れも十分美味しかったけれど、さすがは王宮。全く比べ物にならない。
ジュアナに成りすましているからこそ食べられる。
ほんの少しだけ、得した気分になってしまった。
食後に声をかけると、侍女たちは片付けをして部屋を出て行った。
(一人で食べていても、マナーを気にしなきゃいけない。朝食をとるだけなのになんだか疲れたわ)
ソファーにぐったりと座る。一人きりで食事をしたが、堪能しつつもいろんなことに気をつけながらの食事だったので体に力が入った。
(いつもはマナーなんてほとんど気にしたことがないし、フォークとスプーンだけで好きなように食べていたものね。忙しかったから、ご飯なんてかき込んで食べることもあったし)
ほんの一日前なのに、今までの自分の生活が懐かしく感じた。
すると、再び部屋の扉が叩かれた。慌てて体を起こし身なりを整えて返事をすると、先ほどの侍女の一人が入ってきた。
「ジュアナ様、お着換えのお手伝いを致します」
「着替え?」
あぁ、そう言えばまだ夜着のままだった。促されるままクローゼットを開くと、そこには豪華なドレスやワンピースが並んでいる。
「素敵……」
どの生地も上等でなめらか。色や形も上品で種類も豊富だ。
「今日はどのお洋服になさいますか?」
一方後ろで声をかけてくる侍女のセリフは、少し前まで私のセリフだった。
(今ではもう、言われる立場なのね)
なんだか複雑である。
侍女を振り返ると、穏やかにこちらを微笑んでいた。
仕事用のスマイルだ。その下では、私がいつも抱えていたような不満、ストレスがあるのだろう。そう思うと、彼女たちにキツクは当たれない。
よく見ると、彼女は私よりも年上の様で、たぶん25歳くらいだろうか。口元の小さなほくろが可愛らしい。
「あの、お名前を聞いても?」
「申し送れました。私、ジュアナ様付き侍女頭のリリーと申します。何かありましたら私に何でもお申しつけくださいませ」
深々と頭を下げるリリーさんに少し慌てる。そんなことをしてもらうことに慣れていない。
見たところ若いのに、王子の婚約者の侍女頭をするなんてよほど優秀なのだろう。
「頭を上げてください。よろしくお願いします、リリーさん。あの、私こんなに素敵なドレスは初めてで……。どれが似合うでしょうか?」
そう相談すると、リリーさんは少し目を丸くするがニッコリと微笑んでクローゼットの前に立った。
「そうですね。本日はお天気も良いですし、この水色のドレスなど爽やかでよろしいのではないでしょうか?」
リリーさんの選んだ水色のドレスは、ところどころに白いレースが散りばめられ、日差しのある今日みたいな日には空の色と合いぴったりだ。
「ありがとうございます」
「お着替えが済みましたら髪を結いますね」
そう言って着替えを手伝ってくれた。
(着替えを手伝って網羅うことにも慣れないからなんだか恥ずかしい)
照れながら着替えをすると、リリーさんが首を傾げた。
「ジュアナ様、少しお痩せになられました?」
腰元のリボンを結びながらそう聞かれ、ドキッとする。本物のジュアナお嬢様より私の方が体の線が細い。ここにあるドレスはジュアナお嬢様の体系を基準に作られているはずだから、私に合わなくて当然なのだ。
「す、少しダイエットをしたので、そのせいでしょうか」
ここに来る前の旦那様の言葉に合わせ、そう言い訳をする。
「そうですか。ご心配しなくてもリボンで調整できますので大丈夫ですよ」
優しくそう言われ、ホッとした。怪しまれなくて済んだようだ。
(ちょっとしたことで、本物のジュアナお嬢様との違いが出てしまう……。気をつけなければ)
とはいえ、体形だけはどうしようもないが。
そして、出来上がった自分を鏡で見て一瞬言葉を失う。
「大変お美しいです」
「ありがとうございます……」
鏡に映るのはジュアナお嬢様だった。よくよく見ると、少し違うが化粧をして髪を結った姿はどことなくお嬢様に似ていた。
(似ている似ていると言われていたけれど、ここまでとは……)
なんだか胸が痛くなってしまった。
着飾れば聞かざるほど、本当の私からは遠ざかっていく。ジュアナとして生きていくのだから当然なのだけれど、どんどんと私がなくなってきくようで寂しい気がしてしまった。
「覚悟が足りないわね……」
私の小さな呟きに、リリーさんが「何か仰いましたか?」と振り返る。
「いいえ。でも王宮では毎日こうして着飾らないといけないのでしょうか? あの、お屋敷ではここまでではなかったので」
ジュアナお嬢様でも、出かける予定がない日はもう少しラフな様子だった。こんな風に化粧をして髪をセットしてアクセサリーまでつけて、というのは気合を入れて出かける日だけだった気がする。
すると、リリーさんは首を不思議そうに傾げた。
「コーラン様からお聞きになっていないですか? 昼食はユアン王子様とお取りになる予定だと……」
「えぇ!?」
思わず素の声で驚いてしまった。私の声にリリーさんも目を丸くする。
(そんな話、聞いてないけど!?)
驚いたまま固まる私に、リリーさんは申し訳なさそうにした。
「申し訳ありません。てっきりコーラン様から昨日聞いているものだとばかり」
「いえ……。大丈夫……です……」
嘘だ。全く大丈夫なんかじゃない!
(もう! コーラン様ったら! そんな大事なこと、どうして早く言ってくれなかったのかしら! またあの王子に会わなきゃいけないなんて)
昨日見た冷たい瞳を思い出す。
(あの瞳にさらされながら食事とか、無理なんですけど……)
しかも、食事マナーは朝の段階で恐る恐る。何とかクリアできたとは思うけれど、いきなり本番は辛い。
(さて、エルマ。どうする? ここはいっそ、体調不良になる? いや、そんなことしたら王宮医師がやってくるだろう。大勢の人に仮病をつくのはちょっとな……。じゃぁ、堂々と断る? ハハハ、そんな選択肢なんてあり得ないわ……)
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