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19. 告白
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「シュウ前王妃……、これはどういうことですか?」
カザヤ様の硬い声が部屋に響く。私を離さないよう、ギュッと腕に力が入った。
「やだ、そんな怖い顔をしないで」
バルガがシュウ前王妃とカザヤ様の間にスッと入る。それをシュウ前王妃は横目で見て笑った。
「そこまで警戒しなくても何もしないわ。むしろ、私はこうなることを見越してラナに腕輪を贈ったのよ」
「こうなることを見越して……? それはあなたが企てたということでしょうか?」
バルガは冷静に落ち着いた声で聞く。シュウ前王妃は可愛らしく首をかしげた。
「とりあえず、オウガたちを捕らえるのが先ではなくて?」
床に転がるオウガや衛兵たちを一瞥する。
仮にもオウガは自分の息子であろう。それなのに平然と捕らえろと言ってくる。ワサト隊長は戸惑いながらも、部下を呼び、オウガと衛兵らを確保した。
とりあえずは牢屋へ入れて、言い分はそれから聞くことになる。カザヤ様を手にかけようとしたのだから、いくらオウガとは言え、極刑は免れないであろう。
ただ生気が抜け落ち、まるで廃人のようになったオウガからまともに話が聞けるとは思えないが……。
やっと部屋が落ち着くと、一人ソファーに座って状況を眺めていたシュウ前王妃が微笑んだ。
「最初に言っておくけれど、私は一切何もしていないわ。昔から何も……」
「昔から? それはどういうことですか?」
カザヤ様の声はまだ硬い。シュウ前王妃の言葉の意味を探ろうとする目をしている。
「そのままの意味よ。何度もあなたを毒殺しようとしたり襲撃していたのはオウガ。私も関与が疑われたけれど、全く何もしていないわ。いえ……、何もできなかった」
一瞬、その顔に陰が落ちる。
「オウガが王座を狙って、度々あなたを殺そうとした。それを母親として止めることは出来なかった。おかしくなっていくあの子を止めることが出来なかったのは、私の責任ね」
「オウガが他者を使って俺を殺そうとしていたのはもう調べがついています。あなたが本当に力を貸していなかったのかは……、調べがついていませんでしたが」
カザヤ様の言葉に、シュウ前王妃は小さく頷く。
「そうね、疑われても仕方ないわ。別にそこを弁解しようとはしない。力を貸していたと思いたければ思ってもいいわ。結局、狂っていくあの子を止められなかったんだもの。なんなら私も極刑に処してもらっても構わないわ」
あっさりと言ってのけるシュウ前王妃に息を飲んだのは私だけだった。
カザヤ様やバルガ、ワサト隊長はその真偽を確かめようとしているのか。動じず、じっと見つめたままだ。
「死んでも構わないと平然と仰るのですね」
「フフ、別にもう命など惜しくはないもの。ねぇカザヤ様。少し昔話をしても良いかしら?」
カザヤ様の答えを待たずに、シュウ前王妃は語りだした。
シュウ前王妃が第二妃として迎えられた時、齢15歳であった。右も左もわからないシュウ前王妃は毎日不安の中過ごしていた。
そんなシュウ前王妃に声をかけてくれたのが、カザヤ様の実母である第一王妃サルマである。
『わからないことがあったら私に聞いてね』
優しく親切に声をかけてくれる少し年上の第一王妃に羨望と憧れを持つとともに、その余裕さに嫉妬心を覚え始める。
『自分が第一王妃だからという余裕から、内心、私をバカにしているのかもしれない』
そんな思いが胸の中に潜んでいたのだという。
「今思えば、私付きの侍女たちが第一王妃を悪く言うので、そういう者だと思い込む部分はあったのかもしれないわね。でもやはり自分は二番目なのだという劣等感はあったわ」
第一王妃が男児を身ごもったと聞いたのは、嫁いでから二年後だった。
ただただ悔しかった。自分が先にと思っていたのに、その思いは打ち砕かれた。もし自分がこれから男児を妊娠しても、その子は頑張っても将来、国王になることはない。
自分はここに居る意味があるのか。
そんな時、ほどなくしてシュウ前王妃も男児を身ごもった。とてつもない、敗北感を味わったという。
「半年しか違わない弟……。それは第一王妃やその周囲を脅威にさらすのは容易なことだった。なにより、私をとてつもなく怖がったのは第一王妃だったのよ」
「母上が……?」
第一王妃は第二妃とオウガを恐怖の対象のように怖がり怯えた。
大切な我が子の命が狙われている。
いつしかそう思うようになっていたらしい。
第一王妃は恐怖心から心を病んでいった。亡くなる直前は、カザヤ様を病弱に仕立て上げ、暗殺から身を守ろうと国王に掛け合っていたのだという。
そんな頃、第一王妃が亡くなった。
心を病み、衰弱してしまったのだ。周囲は第二妃が第一王妃を呪いで殺害したかのように噂した。
そんなことは決してないが、シュウ前王妃の家系に占い師がいたことが噂を後押ししてしまったらしい。噂はいつしか本当のように語られる。
悲劇はそれだけではなかった。
国王もまた、その噂を信じてしまったのだ。
「それほどまでに第一王妃を愛していたのね。私は子を産む道具でしかなかった……」
語るシュウ前王妃の顔に陰りが見える。
一度、ふぅと息を吐くと続きを話し出した。
国王はシュウ前王妃をお飾りの妃とした。ただその監視の目は強く、シュウ前王妃はストレスから好き勝手な行動をとるようになってしまったのだ。
そんな母や父を見て、オウガも次第に歪んでいく。
次期国王と囃し立てられ、甘やかされて好き放題を許されて自分中心に育ってしまった。
シュウ前王妃もオウガを甘やかした。我が子に国王の素質がないことは見抜いていた。それが不憫で甘やかしに拍車をかけたのだ。
「でもね、そんな私にも良心というものはあってね。ずっと心の隅にはあなたが居たのよ」
「俺が?」
「あら信じていない顔ね。第一王妃には嫉妬心はあったけれど、親切にしてもらった恩は感じていたわ。優しい人だった。優しくて……、弱い人だったの。その人の忘れ形見が気がかりだったのよ」
シュウ前王妃の情報網から、カザヤ様が病弱でないことに気が付く。と、同時にオウガがカザヤ様を殺そうとしている事実にも気が付いてしまった。
何度もオウガに止めるよう話をした。しかしその頃のオウガは国王になることを確信し、母であるシュウ前王妃をないがしろにして話すら聞こうとしなかった。
もう止められなかったのだ。
「あなたがラナを大切にしているのが分かったわ。だから……」
「なるほど。自分の専属薬師にすることで守ろうとした。さらには、オウガが騎士団を弱らせて俺を襲撃しようと目論んでいることが分かったから、ラナを自身の塔に泊まらせて安全を確保した……と?」
「えぇ。あなたは襲撃の予測はついただろうし、何より強いわ。ワサト隊長もついているし、心配はいらない。でもラナはそうはいかないでしょう。私の元へいれば一番安全だから」
微笑んで私を見つめる。
そんな意図があっただなんて知らなかった。守ろうとしていてくれただなんて……。胸が熱くなる。
「では腕輪も?」
バルガが問いかける。
「そうよ。腕輪は異国の呪具師に作ってもらったの。オウガに襲われたときに身を守れるよう細工をして。その通りになったわね」
一通り話すと、シュウ前王妃は疲れたように息を吐いた。
そう言えば顔色が悪い。
元々体調が良くないのだから、たくさん話して辛かったのかもしれない。
「他に聞きたいことがあれば私の部屋へいらっしゃい。でも今は少し疲れたみたいね……」
シュウ前王妃は侍女らに支えられるようにして立ち上がり、扉へと向かった。
「最後に一つだけ、よろしいでしょうか?」
「なにかしら? 手短にお願いできる?」
「あなたはずっと責任をとると仰っていましたよね? 本当に、処刑されてもいいということでしょうか?」
カザヤ様の真っすぐな目に、シュウ前王妃は見つめ返しながら笑みを浮かべる。
「母親だもの、当然でしょう」
そう言っては屋から出て行った。
翌朝、シュウ前王妃はベッドの中で眠る様に亡くなっていた。
カザヤ様の硬い声が部屋に響く。私を離さないよう、ギュッと腕に力が入った。
「やだ、そんな怖い顔をしないで」
バルガがシュウ前王妃とカザヤ様の間にスッと入る。それをシュウ前王妃は横目で見て笑った。
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ただ生気が抜け落ち、まるで廃人のようになったオウガからまともに話が聞けるとは思えないが……。
やっと部屋が落ち着くと、一人ソファーに座って状況を眺めていたシュウ前王妃が微笑んだ。
「最初に言っておくけれど、私は一切何もしていないわ。昔から何も……」
「昔から? それはどういうことですか?」
カザヤ様の声はまだ硬い。シュウ前王妃の言葉の意味を探ろうとする目をしている。
「そのままの意味よ。何度もあなたを毒殺しようとしたり襲撃していたのはオウガ。私も関与が疑われたけれど、全く何もしていないわ。いえ……、何もできなかった」
一瞬、その顔に陰が落ちる。
「オウガが王座を狙って、度々あなたを殺そうとした。それを母親として止めることは出来なかった。おかしくなっていくあの子を止めることが出来なかったのは、私の責任ね」
「オウガが他者を使って俺を殺そうとしていたのはもう調べがついています。あなたが本当に力を貸していなかったのかは……、調べがついていませんでしたが」
カザヤ様の言葉に、シュウ前王妃は小さく頷く。
「そうね、疑われても仕方ないわ。別にそこを弁解しようとはしない。力を貸していたと思いたければ思ってもいいわ。結局、狂っていくあの子を止められなかったんだもの。なんなら私も極刑に処してもらっても構わないわ」
あっさりと言ってのけるシュウ前王妃に息を飲んだのは私だけだった。
カザヤ様やバルガ、ワサト隊長はその真偽を確かめようとしているのか。動じず、じっと見つめたままだ。
「死んでも構わないと平然と仰るのですね」
「フフ、別にもう命など惜しくはないもの。ねぇカザヤ様。少し昔話をしても良いかしら?」
カザヤ様の答えを待たずに、シュウ前王妃は語りだした。
シュウ前王妃が第二妃として迎えられた時、齢15歳であった。右も左もわからないシュウ前王妃は毎日不安の中過ごしていた。
そんなシュウ前王妃に声をかけてくれたのが、カザヤ様の実母である第一王妃サルマである。
『わからないことがあったら私に聞いてね』
優しく親切に声をかけてくれる少し年上の第一王妃に羨望と憧れを持つとともに、その余裕さに嫉妬心を覚え始める。
『自分が第一王妃だからという余裕から、内心、私をバカにしているのかもしれない』
そんな思いが胸の中に潜んでいたのだという。
「今思えば、私付きの侍女たちが第一王妃を悪く言うので、そういう者だと思い込む部分はあったのかもしれないわね。でもやはり自分は二番目なのだという劣等感はあったわ」
第一王妃が男児を身ごもったと聞いたのは、嫁いでから二年後だった。
ただただ悔しかった。自分が先にと思っていたのに、その思いは打ち砕かれた。もし自分がこれから男児を妊娠しても、その子は頑張っても将来、国王になることはない。
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「母上が……?」
第一王妃は第二妃とオウガを恐怖の対象のように怖がり怯えた。
大切な我が子の命が狙われている。
いつしかそう思うようになっていたらしい。
第一王妃は恐怖心から心を病んでいった。亡くなる直前は、カザヤ様を病弱に仕立て上げ、暗殺から身を守ろうと国王に掛け合っていたのだという。
そんな頃、第一王妃が亡くなった。
心を病み、衰弱してしまったのだ。周囲は第二妃が第一王妃を呪いで殺害したかのように噂した。
そんなことは決してないが、シュウ前王妃の家系に占い師がいたことが噂を後押ししてしまったらしい。噂はいつしか本当のように語られる。
悲劇はそれだけではなかった。
国王もまた、その噂を信じてしまったのだ。
「それほどまでに第一王妃を愛していたのね。私は子を産む道具でしかなかった……」
語るシュウ前王妃の顔に陰りが見える。
一度、ふぅと息を吐くと続きを話し出した。
国王はシュウ前王妃をお飾りの妃とした。ただその監視の目は強く、シュウ前王妃はストレスから好き勝手な行動をとるようになってしまったのだ。
そんな母や父を見て、オウガも次第に歪んでいく。
次期国王と囃し立てられ、甘やかされて好き放題を許されて自分中心に育ってしまった。
シュウ前王妃もオウガを甘やかした。我が子に国王の素質がないことは見抜いていた。それが不憫で甘やかしに拍車をかけたのだ。
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「俺が?」
「あら信じていない顔ね。第一王妃には嫉妬心はあったけれど、親切にしてもらった恩は感じていたわ。優しい人だった。優しくて……、弱い人だったの。その人の忘れ形見が気がかりだったのよ」
シュウ前王妃の情報網から、カザヤ様が病弱でないことに気が付く。と、同時にオウガがカザヤ様を殺そうとしている事実にも気が付いてしまった。
何度もオウガに止めるよう話をした。しかしその頃のオウガは国王になることを確信し、母であるシュウ前王妃をないがしろにして話すら聞こうとしなかった。
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「あなたがラナを大切にしているのが分かったわ。だから……」
「なるほど。自分の専属薬師にすることで守ろうとした。さらには、オウガが騎士団を弱らせて俺を襲撃しようと目論んでいることが分かったから、ラナを自身の塔に泊まらせて安全を確保した……と?」
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微笑んで私を見つめる。
そんな意図があっただなんて知らなかった。守ろうとしていてくれただなんて……。胸が熱くなる。
「では腕輪も?」
バルガが問いかける。
「そうよ。腕輪は異国の呪具師に作ってもらったの。オウガに襲われたときに身を守れるよう細工をして。その通りになったわね」
一通り話すと、シュウ前王妃は疲れたように息を吐いた。
そう言えば顔色が悪い。
元々体調が良くないのだから、たくさん話して辛かったのかもしれない。
「他に聞きたいことがあれば私の部屋へいらっしゃい。でも今は少し疲れたみたいね……」
シュウ前王妃は侍女らに支えられるようにして立ち上がり、扉へと向かった。
「最後に一つだけ、よろしいでしょうか?」
「なにかしら? 手短にお願いできる?」
「あなたはずっと責任をとると仰っていましたよね? 本当に、処刑されてもいいということでしょうか?」
カザヤ様の真っすぐな目に、シュウ前王妃は見つめ返しながら笑みを浮かべる。
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