18 / 21
18. 心の悲鳴
しおりを挟む
目が覚めたのは体が一瞬沈み込む感覚…。
ハッと目を開けると、オウガのにやけた顔が目の前にあった。
「あれ、もう目が覚めたのか。睡眠薬の耐性でもあったのか? さすがは薬師だな」
オウガは舌打ちしながらもニヤニヤと顔は崩さない。
さっきの飲み物は睡眠薬だったのね……。で、これは一体……?
自分が大きなベッドに押し倒されているという事実だけは理解できた。
ということはここはオウガの部屋……?
自分の状況の青ざめる。
「オ、オウガ様……、おやめください」
刺激しないよう、やんわりと制止をかける。しかしオウガは不思議そうな顔をした。
「どうして俺が止めなければならない? お前は誰にものを言っているんだ?」
本当に、私が何を言っているのかわからないといった様子だ。説得して通じる相手ではない気がしてきた。
さて、この状況をどうしよう。
ベッドに押し倒されて、オウガは私の上に覆いかぶさっている。力ではかなわない。もう、いっそのこと抵抗してみるか……?
そんなことしたら私は明日の朝にでも処刑されるだろう。命は惜しい。でも、このままやすやすと体を奪われるわけにはいかない。
飲まされたのは睡眠薬にはある程度耐性はあったから、少しぼんやりはするけれど思ったよりも早く目覚めることができたようだ。
だからと言って抵抗が出来ないならどうしようもできない。
じりじりと体を動かすが、オウガの脂肪たっぷりの太い腕が囲って邪魔をする。
「君は俺の好みではないけれど、まぁまぁ美人だし俺の側室にしてやってもいいぞ」
光栄だろうとでも言わんばかりに偉そうだ。
誰が側室なんかになるものか。
そう言ってやりたいところだけれど、行ったら即首をはねられそうな剣呑さがあるので口をつぐむ。そもそも男の力にかなうはずがない。
どうしよう、どうしよう……。
頭の中はいたって冷静なのに、体は小刻みに震えている。正直だな。
ベッドは広く、手を四方に伸ばしたところでクッションしか届かない。
クッションを投げつけるか?
必死に策を考えていた時だった。
コンコンと扉が控えめにノックされる。オウガは一度無視するが、ノックは何度も繰り返された。チッと舌打ちをし、オウガの体が私の上からどく。
今のうちに、と思うが体がだるくて思うように動かない。
「誰だ!」
「オウガ様、申し訳ありません。早急にお知らせしたいことがございます」
おずおずと声をかけられ、オウガは不快そうに眉を寄せながら、私から退いて扉を開ける。
「なんだ? 知らせたいこととは……」
「俺の来訪だ」
扉を開けて目の前にいた人物にオウガが大きく体を震わせると、その体躯を押しのけるようにしてカザヤ様が部屋に押し入ってきた。その後ろにはバルガとワサト隊長の姿もある。
カザヤ様……。どうしてここに……?
「あ、兄上。なぜここに……」
オウガは奥にいる私が見えないようにゆっくりとカザヤ様の前に立つが、身長差があるので丸見えだ。
カザヤ様は私と一瞬目が合うと、ホッとしたように細め、オウガには殺気を込めた冷たい視線を送る。
「どうして俺がここに来たか、お前は聞かずともわかっているのではないか?」
「……ここは俺の塔です。いくら兄上とはいえ、勝手な真似は遠慮していただきたい」
あくまでもここでは自分が優位なのだという姿勢を崩さないオウガは、軽く手を上げて自身の衛兵たちを呼び寄せる。
「別に争うつもりはない。ただ、彼女を返してもらいたいだけだ」
「返すなど物騒な物言いは止めていただきたい。ラナは自分の意志でここに居る。そうだよな?」
オウガは威圧的な視線をよこす。
カザヤ様の両隣にはバルガとワサト隊長が控えているが、オウガの衛兵は次々と部屋に入ってきて彼らを取り囲んでいる。
私の返答により、状況はあっさりと変わるだろう。
ピンと張り詰めたような空気感に冷や汗が自然と流れる。喉の奥がカラカラだ。
何かを言わなければ。
そう思い、口を開こうとした時、それをオウガが遮るように話し出した。
「そもそも、ラナは兄上の物ではありませんよね? 何の権利があってここへ来るんですか? この状況、見てわかるでしょう? 俺のベッドにラナがいる理由が」
口角を上げて嫌な笑みを浮かべるオウガに、カザヤ様は殺気を込めたまなざしで見返す。一瞬、オウガや周囲の衛兵がその迫力にたじろぐがそこで怯むような真似はしない。
「これからお楽しみの時間なんです。出て行ってもらえますか?」
そう言い放つと、オウガは私の元へ小走りで戻り胸元を掴みかかって私の体を引き起こす。弾みで上半身が起き上がるが、薬がまだ効いており力がうまく出ず、オウガに寄りかかるような体勢になってしまう。
「それとも、そこで見ていますか? この女がどんな風に乱れ嬌声を上げ、体を開くのか……。そこで見ていたいですかね? 俺はそれでもかまいませんよ。兄上が執着するものを手に入れられた喜びにますます興奮しそうだ」
下卑た笑みを浮かべながら、ねちっこい話し方でカザヤ様を揶揄うように挑発する。睨み続けていたカザヤ様がゆっくりと剣を抜いた。それを見て、オウガが片眉をあげる。
「おや、そんなことをしてもいいんですか? 兄上が少しでも動いたら、この女がどうなるか……。わからないなんて言わせませんよ?」
自分が優位に立っているのが分かっているので、その話し方もどこか余裕がうかがえる。
オウガは私を後ろから抱きかかえる様に立つと、ゆっくりと私の頬から首筋を撫でた。その不快感に体がソワッと鳥肌を立てる。
気持ち悪い。
吐き気がするくらいに不快だ。
カザヤ様に触れられた時とは大違いである。
「やめて……ください」
不快感に負けじと声を出すが、オウガは私の耳に顔を寄せた。
「白い肌だ。兄上はまだこの肌に触れていないのだろう? まず俺がどんな味がするのか味見してやるよ」
オウガの唇が私の首筋に触れた瞬間、カザヤ様が動いた。
衛兵がカザヤ様を止めるより一瞬早く、カザヤ様の剣先がオウガに届く。オウガは悲鳴を上げて肩から血を吹き出し、呻きながら膝をついた。
「衛兵!! 奴をとらえろ!!」
鬼のような形相で叫ぶオウガに、衛兵は少し動揺しつつもカザヤ様をとらえにかかる。
「お前たち、国王陛下を捕らえるというのか!?」
ワサト隊長の声が響くが、衛兵はオウガに逆らえないのかカザヤ様になだれ込むように向かっていった。
ワサト隊長とバルガがカザヤ様を庇うように前に出る。
「カザヤ様!!!」
嫌だ!! カザヤ様に触れないで!!
止めて!! 誰か助けて!!
言葉にならない心の声が悲鳴となって口から出る。
その時だった。
私の右腕につけていた腕輪が金色の光を発する。それは閃光のように周囲の目をくらませた。
部屋の中にいたもの全員が驚きと眩しさにうめき声を発して顔をそむける。その一瞬、腕輪から大きな蛇のような黒煙が立ち上った。
その蛇がオウガに襲い掛かる。
「ぎぃやぁぁぁぁ!!!」
オウガは絶叫を上げながら、黒い蛇の煙に飲み込まれていく。
黒い煙の中からしばらく悲鳴が聞こえていたが、ほどなくして静かになると黒い煙の蛇も霧散して消えて行った。
消えた煙の中から、床に倒れるオウガが見えた。
オウガは髪が真っ白になり、頬もこけ、人が変わったかのようにまるで生気がなくなった、うつろな目をしている。
「どういうことだ、これは……」
一瞬の出来事に、部屋の中にいた者たちは一様に唖然として、目の前の状況を飲み込めなかった。
腕輪はパリンという音を立てて割れ、床に落ちると粉々に砕け散った。それをただ茫然と見つめるしかできない。
一体何が起こったというのか。
さっぱり理解できなかった。ただ何か怖いことが起きてしまった。それだけはわかる。
静寂の中、一番最初に動いたのはカザヤ様だった。
「ラナ」
私の名前を呼びながら、震える体を抱きしめてくる。
「ラナ、大丈夫か?」
「カザヤ様……、今のは一体……?」
自分の腕と砕けた腕輪を交互に見るが答えは出ない。何が起こったのかただ唖然としていると、小さな笑い声が聞こえた。
「それは呪具よ」
ハッと声の方を振り返ると、シュウ前王妃が微笑みながら入口に立っていた。
ハッと目を開けると、オウガのにやけた顔が目の前にあった。
「あれ、もう目が覚めたのか。睡眠薬の耐性でもあったのか? さすがは薬師だな」
オウガは舌打ちしながらもニヤニヤと顔は崩さない。
さっきの飲み物は睡眠薬だったのね……。で、これは一体……?
自分が大きなベッドに押し倒されているという事実だけは理解できた。
ということはここはオウガの部屋……?
自分の状況の青ざめる。
「オ、オウガ様……、おやめください」
刺激しないよう、やんわりと制止をかける。しかしオウガは不思議そうな顔をした。
「どうして俺が止めなければならない? お前は誰にものを言っているんだ?」
本当に、私が何を言っているのかわからないといった様子だ。説得して通じる相手ではない気がしてきた。
さて、この状況をどうしよう。
ベッドに押し倒されて、オウガは私の上に覆いかぶさっている。力ではかなわない。もう、いっそのこと抵抗してみるか……?
そんなことしたら私は明日の朝にでも処刑されるだろう。命は惜しい。でも、このままやすやすと体を奪われるわけにはいかない。
飲まされたのは睡眠薬にはある程度耐性はあったから、少しぼんやりはするけれど思ったよりも早く目覚めることができたようだ。
だからと言って抵抗が出来ないならどうしようもできない。
じりじりと体を動かすが、オウガの脂肪たっぷりの太い腕が囲って邪魔をする。
「君は俺の好みではないけれど、まぁまぁ美人だし俺の側室にしてやってもいいぞ」
光栄だろうとでも言わんばかりに偉そうだ。
誰が側室なんかになるものか。
そう言ってやりたいところだけれど、行ったら即首をはねられそうな剣呑さがあるので口をつぐむ。そもそも男の力にかなうはずがない。
どうしよう、どうしよう……。
頭の中はいたって冷静なのに、体は小刻みに震えている。正直だな。
ベッドは広く、手を四方に伸ばしたところでクッションしか届かない。
クッションを投げつけるか?
必死に策を考えていた時だった。
コンコンと扉が控えめにノックされる。オウガは一度無視するが、ノックは何度も繰り返された。チッと舌打ちをし、オウガの体が私の上からどく。
今のうちに、と思うが体がだるくて思うように動かない。
「誰だ!」
「オウガ様、申し訳ありません。早急にお知らせしたいことがございます」
おずおずと声をかけられ、オウガは不快そうに眉を寄せながら、私から退いて扉を開ける。
「なんだ? 知らせたいこととは……」
「俺の来訪だ」
扉を開けて目の前にいた人物にオウガが大きく体を震わせると、その体躯を押しのけるようにしてカザヤ様が部屋に押し入ってきた。その後ろにはバルガとワサト隊長の姿もある。
カザヤ様……。どうしてここに……?
「あ、兄上。なぜここに……」
オウガは奥にいる私が見えないようにゆっくりとカザヤ様の前に立つが、身長差があるので丸見えだ。
カザヤ様は私と一瞬目が合うと、ホッとしたように細め、オウガには殺気を込めた冷たい視線を送る。
「どうして俺がここに来たか、お前は聞かずともわかっているのではないか?」
「……ここは俺の塔です。いくら兄上とはいえ、勝手な真似は遠慮していただきたい」
あくまでもここでは自分が優位なのだという姿勢を崩さないオウガは、軽く手を上げて自身の衛兵たちを呼び寄せる。
「別に争うつもりはない。ただ、彼女を返してもらいたいだけだ」
「返すなど物騒な物言いは止めていただきたい。ラナは自分の意志でここに居る。そうだよな?」
オウガは威圧的な視線をよこす。
カザヤ様の両隣にはバルガとワサト隊長が控えているが、オウガの衛兵は次々と部屋に入ってきて彼らを取り囲んでいる。
私の返答により、状況はあっさりと変わるだろう。
ピンと張り詰めたような空気感に冷や汗が自然と流れる。喉の奥がカラカラだ。
何かを言わなければ。
そう思い、口を開こうとした時、それをオウガが遮るように話し出した。
「そもそも、ラナは兄上の物ではありませんよね? 何の権利があってここへ来るんですか? この状況、見てわかるでしょう? 俺のベッドにラナがいる理由が」
口角を上げて嫌な笑みを浮かべるオウガに、カザヤ様は殺気を込めたまなざしで見返す。一瞬、オウガや周囲の衛兵がその迫力にたじろぐがそこで怯むような真似はしない。
「これからお楽しみの時間なんです。出て行ってもらえますか?」
そう言い放つと、オウガは私の元へ小走りで戻り胸元を掴みかかって私の体を引き起こす。弾みで上半身が起き上がるが、薬がまだ効いており力がうまく出ず、オウガに寄りかかるような体勢になってしまう。
「それとも、そこで見ていますか? この女がどんな風に乱れ嬌声を上げ、体を開くのか……。そこで見ていたいですかね? 俺はそれでもかまいませんよ。兄上が執着するものを手に入れられた喜びにますます興奮しそうだ」
下卑た笑みを浮かべながら、ねちっこい話し方でカザヤ様を揶揄うように挑発する。睨み続けていたカザヤ様がゆっくりと剣を抜いた。それを見て、オウガが片眉をあげる。
「おや、そんなことをしてもいいんですか? 兄上が少しでも動いたら、この女がどうなるか……。わからないなんて言わせませんよ?」
自分が優位に立っているのが分かっているので、その話し方もどこか余裕がうかがえる。
オウガは私を後ろから抱きかかえる様に立つと、ゆっくりと私の頬から首筋を撫でた。その不快感に体がソワッと鳥肌を立てる。
気持ち悪い。
吐き気がするくらいに不快だ。
カザヤ様に触れられた時とは大違いである。
「やめて……ください」
不快感に負けじと声を出すが、オウガは私の耳に顔を寄せた。
「白い肌だ。兄上はまだこの肌に触れていないのだろう? まず俺がどんな味がするのか味見してやるよ」
オウガの唇が私の首筋に触れた瞬間、カザヤ様が動いた。
衛兵がカザヤ様を止めるより一瞬早く、カザヤ様の剣先がオウガに届く。オウガは悲鳴を上げて肩から血を吹き出し、呻きながら膝をついた。
「衛兵!! 奴をとらえろ!!」
鬼のような形相で叫ぶオウガに、衛兵は少し動揺しつつもカザヤ様をとらえにかかる。
「お前たち、国王陛下を捕らえるというのか!?」
ワサト隊長の声が響くが、衛兵はオウガに逆らえないのかカザヤ様になだれ込むように向かっていった。
ワサト隊長とバルガがカザヤ様を庇うように前に出る。
「カザヤ様!!!」
嫌だ!! カザヤ様に触れないで!!
止めて!! 誰か助けて!!
言葉にならない心の声が悲鳴となって口から出る。
その時だった。
私の右腕につけていた腕輪が金色の光を発する。それは閃光のように周囲の目をくらませた。
部屋の中にいたもの全員が驚きと眩しさにうめき声を発して顔をそむける。その一瞬、腕輪から大きな蛇のような黒煙が立ち上った。
その蛇がオウガに襲い掛かる。
「ぎぃやぁぁぁぁ!!!」
オウガは絶叫を上げながら、黒い蛇の煙に飲み込まれていく。
黒い煙の中からしばらく悲鳴が聞こえていたが、ほどなくして静かになると黒い煙の蛇も霧散して消えて行った。
消えた煙の中から、床に倒れるオウガが見えた。
オウガは髪が真っ白になり、頬もこけ、人が変わったかのようにまるで生気がなくなった、うつろな目をしている。
「どういうことだ、これは……」
一瞬の出来事に、部屋の中にいた者たちは一様に唖然として、目の前の状況を飲み込めなかった。
腕輪はパリンという音を立てて割れ、床に落ちると粉々に砕け散った。それをただ茫然と見つめるしかできない。
一体何が起こったというのか。
さっぱり理解できなかった。ただ何か怖いことが起きてしまった。それだけはわかる。
静寂の中、一番最初に動いたのはカザヤ様だった。
「ラナ」
私の名前を呼びながら、震える体を抱きしめてくる。
「ラナ、大丈夫か?」
「カザヤ様……、今のは一体……?」
自分の腕と砕けた腕輪を交互に見るが答えは出ない。何が起こったのかただ唖然としていると、小さな笑い声が聞こえた。
「それは呪具よ」
ハッと声の方を振り返ると、シュウ前王妃が微笑みながら入口に立っていた。
4
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説

【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?

【完結】【番外編追加】お迎えに来てくれた当日にいなくなったお姉様の代わりに嫁ぎます!
まりぃべる
恋愛
私、アリーシャ。
お姉様は、隣国の大国に輿入れ予定でした。
それは、二年前から決まり、準備を着々としてきた。
和平の象徴として、その意味を理解されていたと思っていたのに。
『私、レナードと生活するわ。あとはお願いね!』
そんな置き手紙だけを残して、姉は消えた。
そんな…!
☆★
書き終わってますので、随時更新していきます。全35話です。
国の名前など、有名な名前(単語)だったと後から気付いたのですが、素敵な響きですのでそのまま使います。現実世界とは全く関係ありません。いつも思いつきで名前を決めてしまいますので…。
読んでいただけたら嬉しいです。

【完結】溺愛される意味が分かりません!?
もわゆぬ
恋愛
正義感強め、口調も強め、見た目はクールな侯爵令嬢
ルルーシュア=メライーブス
王太子の婚約者でありながら、何故か何年も王太子には会えていない。
学園に通い、それが終われば王妃教育という淡々とした毎日。
趣味はといえば可愛らしい淑女を観察する事位だ。
有るきっかけと共に王太子が再び私の前に現れ、彼は私を「愛しいルルーシュア」と言う。
正直、意味が分からない。
さっぱり系令嬢と腹黒王太子は無事に結ばれる事が出来るのか?
☆カダール王国シリーズ 短編☆

【完結】何故こうなったのでしょう? きれいな姉を押しのけブスな私が王子様の婚約者!!!
りまり
恋愛
きれいなお姉さまが最優先される実家で、ひっそりと別宅で生活していた。
食事も自分で用意しなければならないぐらい私は差別されていたのだ。
だから毎日アルバイトしてお金を稼いだ。
食べるものや着る物を買うために……パン屋さんで働かせてもらった。
パン屋さんは家の事情を知っていて、毎日余ったパンをくれたのでそれは感謝している。
そんな時お姉さまはこの国の第一王子さまに恋をしてしまった。
王子さまに自分を売り込むために、私は王子付きの侍女にされてしまったのだ。
そんなの自分でしろ!!!!!

王太子妃専属侍女の結婚事情
蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。
未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。
相手は王太子の側近セドリック。
ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。
そんな二人の行く末は......。
☆恋愛色は薄めです。
☆完結、予約投稿済み。
新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。
ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。
そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いいたします。

母が病気で亡くなり父と継母と義姉に虐げられる。幼馴染の王子に溺愛され結婚相手に選ばれたら家族の態度が変わった。
window
恋愛
最愛の母モニカかが病気で生涯を終える。娘の公爵令嬢アイシャは母との約束を守り、あたたかい思いやりの心を持つ子に育った。
そんな中、父ジェラールが再婚する。継母のバーバラは美しい顔をしていますが性格は悪く、娘のルージュも見た目は可愛いですが性格はひどいものでした。
バーバラと義姉は意地のわるそうな薄笑いを浮かべて、アイシャを虐げるようになる。肉親の父も助けてくれなくて実子のアイシャに冷たい視線を向け始める。
逆に継母の連れ子には甘い顔を見せて溺愛ぶりは常軌を逸していた。

夫が愛人を離れに囲っているようなので、私も念願の猫様をお迎えいたします
葉柚
恋愛
ユフィリア・マーマレード伯爵令嬢は、婚約者であるルードヴィッヒ・コンフィチュール辺境伯と無事に結婚式を挙げ、コンフィチュール伯爵夫人となったはずであった。
しかし、ユフィリアの夫となったルードヴィッヒはユフィリアと結婚する前から離れの屋敷に愛人を住まわせていたことが使用人たちの口から知らされた。
ルードヴィッヒはユフィリアには目もくれず、離れの屋敷で毎日過ごすばかり。結婚したというのにユフィリアはルードヴィッヒと簡単な挨拶は交わしてもちゃんとした言葉を交わすことはなかった。
ユフィリアは決意するのであった。
ルードヴィッヒが愛人を離れに囲うなら、自分は前々からお迎えしたかった猫様を自室に迎えて愛でると。
だが、ユフィリアの決意をルードヴィッヒに伝えると思いもよらぬ事態に……。

「白い結婚最高!」と喜んでいたのに、花の香りを纏った美形旦那様がなぜか私を溺愛してくる【完結】
清澄 セイ
恋愛
フィリア・マグシフォンは子爵令嬢らしからぬのんびりやの自由人。自然の中でぐうたらすることと、美味しいものを食べることが大好きな恋を知らないお子様。
そんな彼女も18歳となり、強烈な母親に婚約相手を選べと毎日のようにせっつかれるが、選び方など分からない。
「どちらにしようかな、天の神様の言う通り。はい、決めた!」
こんな具合に決めた相手が、なんと偶然にもフィリアより先に結婚の申し込みをしてきたのだ。相手は王都から遠く離れた場所に膨大な領地を有する辺境伯の一人息子で、顔を合わせる前からフィリアに「これは白い結婚だ」と失礼な手紙を送りつけてくる癖者。
けれど、彼女にとってはこの上ない条件の相手だった。
「白い結婚?王都から離れた田舎?全部全部、最高だわ!」
夫となるオズベルトにはある秘密があり、それゆえ女性不信で態度も酷い。しかも彼は「結婚相手はサイコロで適当に決めただけ」と、面と向かってフィリアに言い放つが。
「まぁ、偶然!私も、そんな感じで選びました!」
彼女には、まったく通用しなかった。
「なぁ、フィリア。僕は君をもっと知りたいと……」
「好きなお肉の種類ですか?やっぱり牛でしょうか!」
「い、いや。そうではなく……」
呆気なくフィリアに初恋(?)をしてしまった拗らせ男は、鈍感な妻に不器用ながらも愛を伝えるが、彼女はそんなことは夢にも思わず。
──旦那様が真実の愛を見つけたらさくっと離婚すればいい。それまでは田舎ライフをエンジョイするのよ!
と、呑気に蟻の巣をつついて暮らしているのだった。
※他サイトにも掲載中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる