8 / 21
8.嫉妬の夢
しおりを挟む
あれはきっとカザヤ様だったのだろうと、騎士団訓練を見ながら思った。
王宮騎士団の訓練後、いつも目の端に止まっていた男性の姿が見られなくなった。いつも手当の時間はワサト隊長の側にいる、長身で体躯もしっかりした若い男性。
頭から甲冑に身を包んでいるため顔が分からないが、時々、その人から強い視線を感じることがあった。
最近、その人の姿がない。
騎士団の人にそれとなくその男性のことを聞けば、騎士団を辞めて田舎に帰ったらしいという噂を聞いたと教えられた。
きっと国王に就任したため、忙しくて訓練に参加する時間がないのだろう。
そう予測するのは、毎日部屋に行ってもギリギリまで忙しそうにする姿を見ているからだ。
「私なんか相手にせずに休んでほしいのに……」
そんな思いが言葉に出る。
しゃがみ込んだ先の花壇に生える小さな花が頷くように揺れた。
「ラナに癒しを求めているから毎日部屋に呼ぶんだろう?」
急にそう声をかけられ、ハッと顔を上げる。
そこにはワサト隊長が口角をあげ、汗を拭きながら立っていた。騎士団の訓練は解散となり、みんな訓練場を引き上げ始めている。
周りには誰もいなくなったけれど、ワサト隊長が声をかけてきたということはどこか手当てをしてほしいのだろうか。
「ワサト隊長様。どこかお怪我を?」
手当てをしようと薬が入っているバックを漁る。それを軽く手で制された。
「いや、どこも怪我なんてしていないよ。ただラナが寂しそうな顔をしていたから、つい声をかけちまっただけだ」
その含むいい方にサッと頬が熱くなる。
考えていたことを読まれてしまったようだ。
「‘彼’はさすがにもう訓練には参加できないからな。田舎に帰ったことにさせてもらったよ。時間がある時に個別に練習相手をしているけれどな」
そんな時間がどこにあるのだろう。
そんな疑問がよぎるが、カザヤ様のすべてを知るわけではないので口には出さなかった。
「そうでしたか。ご無理なさらなければよいのですが……」
「ラナとの時間が唯一安らげる時なんだ。嫌がらずに相手をしてあげてくれないか」
国王であるカザヤ様に対しての物言いにしては偉そうだが、ワサト隊長からはカザヤ様の師としての顔が見られた。
その口ぶりから、きっと私が毎日部屋に呼ばれていることも聞いているのだろう。
それだけワサト隊長がカザヤ様から信頼されているのだと感じる。
「私が安らげるだなんて、ご冗談を……。私はただただカザヤ様に休んでいただきたいのです」
「だからそれが……。フッ、まぁいいか。あまり俺がでしゃばるのもな」
ワサト隊長は苦笑しながらガシガシと頭をかく。
私が首をかしげると、ワサト隊長が私に向き合った。
「カザヤ様はお前との時間を求めている。お前はただカザヤ様に寄り添えばいいんだと思うぞ」
難しく考えるな。
そう言われている気がした。
「それでよいのでしょうか……」
「お前の心配はわかるがな。お前がカザヤ様の休息になっているんだ。お前があれこれ考えすぎることではないと思うぞ」
私なんかが休息になるのだろうか。邪魔になっていないだろうか。
カザヤ様から毎日来るようにと言い出した手前、もう来るなと言えないだけなのではないだろうか。
そんなことばかりが頭をよぎる。
そう思ってしまうくらいに、カザヤ様は忙しそうだから……。
俯く私の頭をワサト隊長は慰めるように撫でた。
「もっと胸を張れ。お前は薬師としてカザヤ様を癒すんだ」
そう言われてハッとする。
そうだ、私は薬師だ。何のために行くべきか、意味が見いだせた気がした。
「癒す……。そうですね、ワサト隊長様、ありがとうございます。私がカザヤ様の元へ行く意味を見つけた気がします」
そう答えると、少し複雑そうな顔をされた。
「こうでも言わないと、お前は納得しないだろう?」
ボソッと呟くワサト隊長に首をかしげる。
風の音でうまく聞き取れなかった。
「おっと……!」
「なんですか?」
「いいや。ちょっとばかり殺気を感じただけさ」
慌てたように私の頭から手が離れた。
ワサト隊長の視線の先を追うが、誰もそこにはいなかった。
仕事終わりに、いつも通りカザヤ様の部屋を訪ねる。
声がかかり室内に入ると普段はいるバルガの姿はなく、カザヤ様が珍しくソファーに座っていた。いつも穏やかな表情のカザヤ様が、どこか不機嫌そうにむすっとしている。
どうしたのだろうか?
いつもと違う様子に戸惑って、ソファーの側で足が止まる。
「カザヤ様……? どうかなさいましたか?」
控えめに声をかけると、カザヤ様は私の手首をつかんで引き寄せた。
「きゃぁ!」
バランスを崩してソファーに倒れ込む。
弾みでカザヤ様の胸に飛び込む形となってしまった。慌てて離れようとするが、カザヤ様の手が肩を掴んで離さない。
その筋肉質な逞しい体とカザヤ様のいい香りがして顔が真っ赤になり、呼吸が苦しくなってしまう。
「カ、カザヤ様!」
声をかけると、頭上から「はぁぁ」と深いため息が聞こえた。
そしてゆっくりと体を離される。
「ごめん」
そこにはいつもの穏やかな表情を浮かべたカザヤ様がいた。もう不機嫌そうな様子も見られない。
あれは何だったんだろう。
聞きたいが、胸がドキドキして言葉にならなかった。
「あ、お茶入れますね」
側から離れる理由を作って、お茶セットが置いてあるワゴンへと向かう。動揺のせいか、茶葉がうまくセットできない。
ゆっくりゆっくりやっていると、後ろに気配を感じた。
カザヤ様が肩越しに手元を覗き込んでくる。
「なんの紅茶?」
「ア、アールグレイです…」
「いい香りだ。俺好きなんだよね」
距離が近い。顔が熱くなる。
カザヤ様に耳元で言われ、ドキッとしてお湯をこぼす。
「あつっ!」
「大丈夫か?」
カザヤ様が慌てて私の手を掴むと洗面まで連れて行く。冷たい水を流して私の手を冷やした。
『好きなんだよね』
なんて耳元で言われたら、紅茶の話だと分かっていても顔が赤くなって手元が震えてしまった。
今も後ろから抱きしめられるような形で手を冷やされている。背中にカザヤ様の温もりを感じ、大きな手が私を包んでいる。
心臓がドキドキなって口から飛び出すのではないかと思うくらいだ。
冷やし終えると、カザヤ様は私の手を掴んでやけどをしていないかまじまじと見つめる。手を引っ込めたいのにしっかりと掴まれていて動かせない。
「ありがとうございます。あの……、もう大丈夫ですから……」
恥ずかしくて目をそらす。
しかしカザヤ様は手を放そうとしない。
「カ、カザヤ様……? 今日はどうしたのですか?」
沈黙が気まずくて、なんとか言葉を絞り出す。
深まれた手は熱い。触れ合うだけでこんなにドキドキするなんて思いもしなかった。
「お前に……」
カザヤ様は呟いて顔を歪めた。
「お前に触れるのは、俺だけであってほしいと思ってしまったからかな……」
苦しそうなその顔から目が離せなかった。
どういう意味だろう……?
「私に触れる……?」
「なんでもない。お茶は俺が入れよう。お前は座っていな」
顔をあげたカザヤ様はいつものように笑顔を向けた。
紅茶を入れなおす姿を見ながら、私は胸を落ち着かせる。
どうして急にあんなことを? 私に触れるのはカザヤ様だけがいいと思った?
それってどういう……。
はっと目を見開いた。
昼間の出来事が頭をよぎる。
『お前は薬師としてカザヤ様を癒すんだ』
ワサト隊長はそう言って私の頭を撫でた。その後、慌てたように手を放していた。
まさか……。
「カザヤ様、今日訓練場の近くにいらっしゃいましたか?」
そう聞くと、カザヤ様は振り返って笑顔を見せた。
「今日はずっと執務室にいたよ」
「そうですか……」
どうして? なんで? とか聞かないのね。
私は出されたお紅茶を受け取って、温かい湯気を冷ますように息を吹きかけた。
湯気が私の頬を温める。
「顔が赤い。そんなに熱かった?」
クスっと笑われて曖昧に微笑みながら目をそらす。
だって、勘違いかもしれないし。私が自意識過剰なだけかもしれないし。
まさか、カザヤ様があの時、嫉妬してくれただなんて都合よすぎる夢でしょう?
王宮騎士団の訓練後、いつも目の端に止まっていた男性の姿が見られなくなった。いつも手当の時間はワサト隊長の側にいる、長身で体躯もしっかりした若い男性。
頭から甲冑に身を包んでいるため顔が分からないが、時々、その人から強い視線を感じることがあった。
最近、その人の姿がない。
騎士団の人にそれとなくその男性のことを聞けば、騎士団を辞めて田舎に帰ったらしいという噂を聞いたと教えられた。
きっと国王に就任したため、忙しくて訓練に参加する時間がないのだろう。
そう予測するのは、毎日部屋に行ってもギリギリまで忙しそうにする姿を見ているからだ。
「私なんか相手にせずに休んでほしいのに……」
そんな思いが言葉に出る。
しゃがみ込んだ先の花壇に生える小さな花が頷くように揺れた。
「ラナに癒しを求めているから毎日部屋に呼ぶんだろう?」
急にそう声をかけられ、ハッと顔を上げる。
そこにはワサト隊長が口角をあげ、汗を拭きながら立っていた。騎士団の訓練は解散となり、みんな訓練場を引き上げ始めている。
周りには誰もいなくなったけれど、ワサト隊長が声をかけてきたということはどこか手当てをしてほしいのだろうか。
「ワサト隊長様。どこかお怪我を?」
手当てをしようと薬が入っているバックを漁る。それを軽く手で制された。
「いや、どこも怪我なんてしていないよ。ただラナが寂しそうな顔をしていたから、つい声をかけちまっただけだ」
その含むいい方にサッと頬が熱くなる。
考えていたことを読まれてしまったようだ。
「‘彼’はさすがにもう訓練には参加できないからな。田舎に帰ったことにさせてもらったよ。時間がある時に個別に練習相手をしているけれどな」
そんな時間がどこにあるのだろう。
そんな疑問がよぎるが、カザヤ様のすべてを知るわけではないので口には出さなかった。
「そうでしたか。ご無理なさらなければよいのですが……」
「ラナとの時間が唯一安らげる時なんだ。嫌がらずに相手をしてあげてくれないか」
国王であるカザヤ様に対しての物言いにしては偉そうだが、ワサト隊長からはカザヤ様の師としての顔が見られた。
その口ぶりから、きっと私が毎日部屋に呼ばれていることも聞いているのだろう。
それだけワサト隊長がカザヤ様から信頼されているのだと感じる。
「私が安らげるだなんて、ご冗談を……。私はただただカザヤ様に休んでいただきたいのです」
「だからそれが……。フッ、まぁいいか。あまり俺がでしゃばるのもな」
ワサト隊長は苦笑しながらガシガシと頭をかく。
私が首をかしげると、ワサト隊長が私に向き合った。
「カザヤ様はお前との時間を求めている。お前はただカザヤ様に寄り添えばいいんだと思うぞ」
難しく考えるな。
そう言われている気がした。
「それでよいのでしょうか……」
「お前の心配はわかるがな。お前がカザヤ様の休息になっているんだ。お前があれこれ考えすぎることではないと思うぞ」
私なんかが休息になるのだろうか。邪魔になっていないだろうか。
カザヤ様から毎日来るようにと言い出した手前、もう来るなと言えないだけなのではないだろうか。
そんなことばかりが頭をよぎる。
そう思ってしまうくらいに、カザヤ様は忙しそうだから……。
俯く私の頭をワサト隊長は慰めるように撫でた。
「もっと胸を張れ。お前は薬師としてカザヤ様を癒すんだ」
そう言われてハッとする。
そうだ、私は薬師だ。何のために行くべきか、意味が見いだせた気がした。
「癒す……。そうですね、ワサト隊長様、ありがとうございます。私がカザヤ様の元へ行く意味を見つけた気がします」
そう答えると、少し複雑そうな顔をされた。
「こうでも言わないと、お前は納得しないだろう?」
ボソッと呟くワサト隊長に首をかしげる。
風の音でうまく聞き取れなかった。
「おっと……!」
「なんですか?」
「いいや。ちょっとばかり殺気を感じただけさ」
慌てたように私の頭から手が離れた。
ワサト隊長の視線の先を追うが、誰もそこにはいなかった。
仕事終わりに、いつも通りカザヤ様の部屋を訪ねる。
声がかかり室内に入ると普段はいるバルガの姿はなく、カザヤ様が珍しくソファーに座っていた。いつも穏やかな表情のカザヤ様が、どこか不機嫌そうにむすっとしている。
どうしたのだろうか?
いつもと違う様子に戸惑って、ソファーの側で足が止まる。
「カザヤ様……? どうかなさいましたか?」
控えめに声をかけると、カザヤ様は私の手首をつかんで引き寄せた。
「きゃぁ!」
バランスを崩してソファーに倒れ込む。
弾みでカザヤ様の胸に飛び込む形となってしまった。慌てて離れようとするが、カザヤ様の手が肩を掴んで離さない。
その筋肉質な逞しい体とカザヤ様のいい香りがして顔が真っ赤になり、呼吸が苦しくなってしまう。
「カ、カザヤ様!」
声をかけると、頭上から「はぁぁ」と深いため息が聞こえた。
そしてゆっくりと体を離される。
「ごめん」
そこにはいつもの穏やかな表情を浮かべたカザヤ様がいた。もう不機嫌そうな様子も見られない。
あれは何だったんだろう。
聞きたいが、胸がドキドキして言葉にならなかった。
「あ、お茶入れますね」
側から離れる理由を作って、お茶セットが置いてあるワゴンへと向かう。動揺のせいか、茶葉がうまくセットできない。
ゆっくりゆっくりやっていると、後ろに気配を感じた。
カザヤ様が肩越しに手元を覗き込んでくる。
「なんの紅茶?」
「ア、アールグレイです…」
「いい香りだ。俺好きなんだよね」
距離が近い。顔が熱くなる。
カザヤ様に耳元で言われ、ドキッとしてお湯をこぼす。
「あつっ!」
「大丈夫か?」
カザヤ様が慌てて私の手を掴むと洗面まで連れて行く。冷たい水を流して私の手を冷やした。
『好きなんだよね』
なんて耳元で言われたら、紅茶の話だと分かっていても顔が赤くなって手元が震えてしまった。
今も後ろから抱きしめられるような形で手を冷やされている。背中にカザヤ様の温もりを感じ、大きな手が私を包んでいる。
心臓がドキドキなって口から飛び出すのではないかと思うくらいだ。
冷やし終えると、カザヤ様は私の手を掴んでやけどをしていないかまじまじと見つめる。手を引っ込めたいのにしっかりと掴まれていて動かせない。
「ありがとうございます。あの……、もう大丈夫ですから……」
恥ずかしくて目をそらす。
しかしカザヤ様は手を放そうとしない。
「カ、カザヤ様……? 今日はどうしたのですか?」
沈黙が気まずくて、なんとか言葉を絞り出す。
深まれた手は熱い。触れ合うだけでこんなにドキドキするなんて思いもしなかった。
「お前に……」
カザヤ様は呟いて顔を歪めた。
「お前に触れるのは、俺だけであってほしいと思ってしまったからかな……」
苦しそうなその顔から目が離せなかった。
どういう意味だろう……?
「私に触れる……?」
「なんでもない。お茶は俺が入れよう。お前は座っていな」
顔をあげたカザヤ様はいつものように笑顔を向けた。
紅茶を入れなおす姿を見ながら、私は胸を落ち着かせる。
どうして急にあんなことを? 私に触れるのはカザヤ様だけがいいと思った?
それってどういう……。
はっと目を見開いた。
昼間の出来事が頭をよぎる。
『お前は薬師としてカザヤ様を癒すんだ』
ワサト隊長はそう言って私の頭を撫でた。その後、慌てたように手を放していた。
まさか……。
「カザヤ様、今日訓練場の近くにいらっしゃいましたか?」
そう聞くと、カザヤ様は振り返って笑顔を見せた。
「今日はずっと執務室にいたよ」
「そうですか……」
どうして? なんで? とか聞かないのね。
私は出されたお紅茶を受け取って、温かい湯気を冷ますように息を吹きかけた。
湯気が私の頬を温める。
「顔が赤い。そんなに熱かった?」
クスっと笑われて曖昧に微笑みながら目をそらす。
だって、勘違いかもしれないし。私が自意識過剰なだけかもしれないし。
まさか、カザヤ様があの時、嫉妬してくれただなんて都合よすぎる夢でしょう?
6
お気に入りに追加
126
あなたにおすすめの小説

虐げられた私、ずっと一緒にいた精霊たちの王に愛される〜私が愛し子だなんて知りませんでした〜
ボタニカルseven
恋愛
「今までお世話になりました」
あぁ、これでやっとこの人たちから解放されるんだ。
「セレス様、行きましょう」
「ありがとう、リリ」
私はセレス・バートレイ。四歳の頃に母親がなくなり父がしばらく家を留守にしたかと思えば愛人とその子供を連れてきた。私はそれから今までその愛人と子供に虐げられてきた。心が折れそうになった時だってあったが、いつも隣で見守ってきてくれた精霊たちが支えてくれた。
ある日精霊たちはいった。
「あの方が迎えに来る」
カクヨム/なろう様でも連載させていただいております

異世界転移聖女の侍女にされ殺された公爵令嬢ですが、時を逆行したのでお告げと称して聖女の功績を先取り実行してみた結果
富士とまと
恋愛
公爵令嬢が、異世界から召喚された聖女に婚約者である皇太子を横取りし婚約破棄される。
そのうえ、聖女の世話役として、侍女のように働かされることになる。理不尽な要求にも色々耐えていたのに、ある日「もう飽きたつまんない」と聖女が言いだし、冤罪をかけられ牢屋に入れられ毒殺される。
死んだと思ったら、時をさかのぼっていた。皇太子との関係を改めてやり直す中、聖女と過ごした日々に見聞きした知識を生かすことができることに気が付き……。殿下の呪いを解いたり、水害を防いだりとしながら過ごすあいだに、運命の時を迎え……え?ええ?
“代わりに結婚しておいて”…と姉が手紙を残して家出しました。初夜もですか?!
みみぢあん
恋愛
ビオレータの姉は、子供の頃からソールズ伯爵クロードと婚約していた。
結婚直前に姉は、妹のビオレータに“結婚しておいて”と手紙を残して逃げ出した。
妹のビオレータは、家族と姉の婚約者クロードのために、姉が帰ってくるまでの身代わりとなることにした。
…初夜になっても姉は戻らず… ビオレータは姉の夫となったクロードを寝室で待つうちに……?!

はずれの聖女
おこめ
恋愛
この国に二人いる聖女。
一人は見目麗しく誰にでも優しいとされるリーア、もう一人は地味な容姿のせいで影で『はずれ』と呼ばれているシルク。
シルクは一部の人達から蔑まれており、軽く扱われている。
『はずれ』のシルクにも優しく接してくれる騎士団長のアーノルドにシルクは心を奪われており、日常で共に過ごせる時間を満喫していた。
だがある日、アーノルドに想い人がいると知り……
しかもその相手がもう一人の聖女であるリーアだと知りショックを受ける最中、更に心を傷付ける事態に見舞われる。
なんやかんやでさらっとハッピーエンドです。

【完結】溺愛される意味が分かりません!?
もわゆぬ
恋愛
正義感強め、口調も強め、見た目はクールな侯爵令嬢
ルルーシュア=メライーブス
王太子の婚約者でありながら、何故か何年も王太子には会えていない。
学園に通い、それが終われば王妃教育という淡々とした毎日。
趣味はといえば可愛らしい淑女を観察する事位だ。
有るきっかけと共に王太子が再び私の前に現れ、彼は私を「愛しいルルーシュア」と言う。
正直、意味が分からない。
さっぱり系令嬢と腹黒王太子は無事に結ばれる事が出来るのか?
☆カダール王国シリーズ 短編☆

【完結】【番外編追加】お迎えに来てくれた当日にいなくなったお姉様の代わりに嫁ぎます!
まりぃべる
恋愛
私、アリーシャ。
お姉様は、隣国の大国に輿入れ予定でした。
それは、二年前から決まり、準備を着々としてきた。
和平の象徴として、その意味を理解されていたと思っていたのに。
『私、レナードと生活するわ。あとはお願いね!』
そんな置き手紙だけを残して、姉は消えた。
そんな…!
☆★
書き終わってますので、随時更新していきます。全35話です。
国の名前など、有名な名前(単語)だったと後から気付いたのですが、素敵な響きですのでそのまま使います。現実世界とは全く関係ありません。いつも思いつきで名前を決めてしまいますので…。
読んでいただけたら嬉しいです。

【完結】傷物令嬢は近衛騎士団長に同情されて……溺愛されすぎです。
朝日みらい
恋愛
王太子殿下との婚約から洩れてしまった伯爵令嬢のセーリーヌ。
宮廷の大広間で突然現れた賊に襲われた彼女は、殿下をかばって大けがを負ってしまう。
彼女に同情した近衛騎士団長のアドニス侯爵は熱心にお見舞いをしてくれるのだが、その熱意がセーリーヌの折れそうな心まで癒していく。
加えて、セーリーヌを振ったはずの王太子殿下が、親密な二人に絡んできて、ややこしい展開になり……。
果たして、セーリーヌとアドニス侯爵の関係はどうなるのでしょう?

最近彼氏の様子がおかしい!私を溺愛し大切にしてくれる幼馴染の彼氏が急に冷たくなった衝撃の理由。
window
恋愛
ソフィア・フランチェスカ男爵令嬢はロナウド・オスバッカス子爵令息に結婚を申し込まれた。
幼馴染で恋人の二人は学園を卒業したら夫婦になる永遠の愛を誓う。超名門校のフォージャー学園に入学し恋愛と楽しい学園生活を送っていたが、学年が上がると愛する彼女の様子がおかしい事に気がつきました。
一緒に下校している時ロナウドにはソフィアが不安そうな顔をしているように見えて、心配そうな視線を向けて話しかけた。
ソフィアは彼を心配させないように無理に笑顔を作って、何でもないと答えますが本当は学園の経営者である理事長の娘アイリーン・クロフォード公爵令嬢に精神的に追い詰められていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる