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番外編
【春庭無配】とある伯爵夫妻の休日
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大陸の北に位置するシュテルンリヒト王国の春はとても美しい。冬の間、雪と氷に閉ざされていた白銀の街が、春が来ると花の街へと変わるからだ。
その日、ユーリス・ヨルク・ローゼンシュタインは春の日射しの中で四歳になる息子とふたりで過ごしていた。
ユーリスたちが住むローゼンシュタイン邸の別館には専用の庭が設えてあり、そこにはユーリスが好む素朴な花々が植えられていた。別館から続くテラスの下の地面には芝生が敷いてあり、そのまま寝転べるようになっている。
芝生の上や近くにあるガゼボで、ミハエルと一緒に短い春や夏を楽しむのがユーリスは好きだった。
「かあさま」
「はい、ミハエル。どうしましたか」
「のど、かわきました」
走り回っていたミハエルが、ユーリスの元に来て言った。
小さな顔を見れば、汗をぐっしょりとかいて頬は真っ赤になっていた。まだ春とはいえ、もう夏は目の前に来ていて、気温は十分に温かい。体温の高い子どもの身体であれほど動き回っていれば、汗もたくさんかくだろう。
「ミハエル。そろそろ休憩をしてお茶を飲みませんか。氷を用意しますから、レモネードを入れましょうか」
「れもねーど?」
「甘くておいしいですよ」
付き添っていた侍女に言いつけて、氷を用意してもらう。絞ったレモン果汁とはちみつをいれて、冷水を注げばミハエルでも飲めるレモネードの完成だ。
それを芝生の上に直接敷いた敷物の上で飲んだ。青い空の下で飲んだり食べたりすると、どうしてこうも美味しいのだろうか。
すっぱい! と目を瞑りつつも美味しそうにレモネードを飲むミハエルの帽子を取って、ユーリスはその額を濡らす汗を手巾で拭いた。擽ったそうに嬉しそうに目を細める顔がとても可愛らしい。
「ミハエル、たくさん遊んで疲れましたか?」
膝の上にミハエルを抱えて、ユーリスは問いかけた。それにミハエルはつかれてません、と首を横に振った。しかし、その瞼は落ちていて、小さな手でしきりに目を擦っている。
「少し、お昼寝をしましょうか」
そう言ってユーリスはミハエルを抱いたまま、敷布の上に横になった。ミハエルを腕の中に閉じ込めて、自らの身体をゆらゆらと揺らせば、くふくふとミハエルが笑う。
その様子が可愛くて、ユーリスは思わず破顔した。
地面に直接寝転ぶなんて、少々行儀は悪いが、どうせここは自宅の庭だ。無作法を咎める者はおらず、ただゆったりとした時間だけが流れていた。
庭に生える木々が、日差しを遮り木漏れ日を落していた。温い風が心地よく、ミハエルの体温がじんわりと温かい。
とんとん、とミハエルの背中を優しく叩いて寝かしつけていたはずのユーリスは、とろとろと落ちてくる自らの瞼を上げていることが出来なかった。最近はなんだかずいぶんと眠たいな、と思う。寝ても寝ても眠たくて、昨日だって王宮から帰ってすぐ、夕食も食べずに寝てしまったくらいなのだ。
そのどこか覚えのある眠気に、これは一体何だったかな、とぼんやりと思案する。けれども、すぐに強い睡魔に負けてユーリスの意識は深く沈んでしまったのだった。
どのくらいそうしていたのだろうか。
温かな体温を感じて、ユーリスの意識は浮上した。しかし、どうにも眠たくてはっきりと覚醒しない。薄い瞼越しに感じる日差しは未だ強く、今が陽が高い時間であることを教えてくれた。
ミハエルと一緒に寝てしまったのだな、と自らの状況を理解しつつも、中々身体を起こすことが出来ずにユーリスは傍らの温もりに寄り添った。そして、ん? と首を傾げる。
寝てしまう直前、ユーリスが抱いていたのは確かにミハエルだった。小さくて温かい、ユーリスの宝物だ。しかし、ミハエルにしては隣にある温かさは大きすぎる気がしたのだ。
おまけに鼻腔を擽るのは爽やかで心地のいい香りだ。嗅ぎなれたそれに少し驚いて、ユーリスは慌てて目を開けた。同時に目に飛び込んできたのは、大きな身体と秀麗な相貌。
「ギ――」
つい大きな声を上げそうになって、咄嗟にユーリスは自らの口を両手で押さえた。
隣で寝ていたのは、確かにミハエルにそっくりではあるけれど、ずっとミハエルよりも大きくて逞しい人物。ユーリスの番であり、このローゼンシュタイン邸の主であるギルベルトだった。
ギルベルトの寝顔を見るのは、もちろん初めてではない。何度もともに過ごした発情期や一緒に休んだ夜など、もう数えきれないくらい見ている。しかし、仕事に行っていたはずのギルベルトが、庭の芝生の上で寝ているとは思わなかった。
気配に敏いギルベルトは、ユーリスよりも先に起きることが多い。ユーリスが珍しく先に目覚めたとしても、身じろぎする微かな動きで起こしてしまうのだ。
けれども、今日は随分とぐっすり寝入っているようだった。ユーリスが至近距離でまじまじと見つめても、起きることなく深い寝息を立てている。
その上、何故かその栗色の髪や黒い騎士服の上に黄色や白、薄紅といった色とりどりの花が置かれている。
腕の中のミハエルはいつの間にかいなくなっているから、先に起きたミハエルが悪戯をしたのかもしれない。
――ミハエルに悪戯されても起きないなんて。
意外に思いつつもユーリスはじっと自らの番を見た。
その端整な寝顔には疲労の色が濃い。つい先日、ようやく隣国からの特使が帰国したばかりだった。王太子妃の侍従であるユーリスも忙しかったが、近衛騎士であるギルベルトは輪をかけて忙しそうだった。今日だって本当は非番だったが、午前中だけ仕事になったと嘆いていた。もしかしたら、その疲れが溜まっているのかもしれない。
あまり無理をして身体を壊したら大変だと思う。けれど、同時に居眠りをするギルベルトを見て感じるのは、胸の中に湧き上がるような喜びだった。
だって、ギルベルトは優秀な魔法騎士なのだ。彼はどれほど疲れていても、有事にはすぐに起きられるように訓練されている。そんなギルベルトが目覚めないのは、きっとユーリスやミハエルに心から気を許しているからだ。
薄っすらとクマの浮かぶその顔に、ユーリスはそっと手を伸ばした。ミハエルのふっくらとしたそれとは違う怜悧なその頬に、小さく輝く木漏れ日が落ちてとても綺麗だと思った。
「……ユーリス?」
薄く開いた瞼から、宝石のような紫がゆっくりと姿を現す。栗色の睫毛が数度瞬いて、ひたりとユーリスを見つめた。
「寝てしまったようですね」
ああ、と呟いてギルベルトが言う。それにユーリスは柔らかく微笑み返した。
「最近は特に忙しかったので、お疲れなのでしょう」
そう言えば、ギルベルトが自らの頬に触れたままのユーリスの手を取った。
「ユーリスもずいぶんと深く眠っていましたね。昨日も早く休んでいたようですし、体調が悪いのですか」
「体調ですか? いいえ、特には」
心配そうなギルベルトにユーリスは首を横に振る。しかし、少し考えて、あ、と小さく声を漏らした。
そういえば、前回の発情期に一日だけ避妊薬を飲ませ損ねた、とギルベルト言われたのを思い出したのだ。
発情期のオメガは非常に妊娠しやすいものだ。故に、ユーリスは、発情期には必ず避妊薬を服用していた。それを飲ませ忘れたと謝罪されたとして、ユーリスに彼を責める理由はなかった。なぜならば、毎回、発情期には前後不覚になるユーリスに変わって、ギルベルトが飲ませてくれていたからだ。
それに、王太子妃となって一年が過ぎ、アデルの生活も随分と落ち着いてきたのだ。そろそろ二人目を、と望めるくらいにはユーリスにも余裕が出来ていた。
――もしかして。
そのことに思い至り、ユーリスはギルベルトを見た。紫色の瞳が柔らかく細められて、ユーリスの言葉を待っていた。
「ギル、あのですね――」
ユーリスはギルベルトの耳元でそっとその可能性を口にした。菫のような紫が微かに見開かれて、そのまま強い力で抱きしめられた。
別館の方から、ミハエルが両親を呼ぶ声がする。これから大陸で最も美しい、シュテルンリヒトの春がやってくるのだ。
その日、ユーリス・ヨルク・ローゼンシュタインは春の日射しの中で四歳になる息子とふたりで過ごしていた。
ユーリスたちが住むローゼンシュタイン邸の別館には専用の庭が設えてあり、そこにはユーリスが好む素朴な花々が植えられていた。別館から続くテラスの下の地面には芝生が敷いてあり、そのまま寝転べるようになっている。
芝生の上や近くにあるガゼボで、ミハエルと一緒に短い春や夏を楽しむのがユーリスは好きだった。
「かあさま」
「はい、ミハエル。どうしましたか」
「のど、かわきました」
走り回っていたミハエルが、ユーリスの元に来て言った。
小さな顔を見れば、汗をぐっしょりとかいて頬は真っ赤になっていた。まだ春とはいえ、もう夏は目の前に来ていて、気温は十分に温かい。体温の高い子どもの身体であれほど動き回っていれば、汗もたくさんかくだろう。
「ミハエル。そろそろ休憩をしてお茶を飲みませんか。氷を用意しますから、レモネードを入れましょうか」
「れもねーど?」
「甘くておいしいですよ」
付き添っていた侍女に言いつけて、氷を用意してもらう。絞ったレモン果汁とはちみつをいれて、冷水を注げばミハエルでも飲めるレモネードの完成だ。
それを芝生の上に直接敷いた敷物の上で飲んだ。青い空の下で飲んだり食べたりすると、どうしてこうも美味しいのだろうか。
すっぱい! と目を瞑りつつも美味しそうにレモネードを飲むミハエルの帽子を取って、ユーリスはその額を濡らす汗を手巾で拭いた。擽ったそうに嬉しそうに目を細める顔がとても可愛らしい。
「ミハエル、たくさん遊んで疲れましたか?」
膝の上にミハエルを抱えて、ユーリスは問いかけた。それにミハエルはつかれてません、と首を横に振った。しかし、その瞼は落ちていて、小さな手でしきりに目を擦っている。
「少し、お昼寝をしましょうか」
そう言ってユーリスはミハエルを抱いたまま、敷布の上に横になった。ミハエルを腕の中に閉じ込めて、自らの身体をゆらゆらと揺らせば、くふくふとミハエルが笑う。
その様子が可愛くて、ユーリスは思わず破顔した。
地面に直接寝転ぶなんて、少々行儀は悪いが、どうせここは自宅の庭だ。無作法を咎める者はおらず、ただゆったりとした時間だけが流れていた。
庭に生える木々が、日差しを遮り木漏れ日を落していた。温い風が心地よく、ミハエルの体温がじんわりと温かい。
とんとん、とミハエルの背中を優しく叩いて寝かしつけていたはずのユーリスは、とろとろと落ちてくる自らの瞼を上げていることが出来なかった。最近はなんだかずいぶんと眠たいな、と思う。寝ても寝ても眠たくて、昨日だって王宮から帰ってすぐ、夕食も食べずに寝てしまったくらいなのだ。
そのどこか覚えのある眠気に、これは一体何だったかな、とぼんやりと思案する。けれども、すぐに強い睡魔に負けてユーリスの意識は深く沈んでしまったのだった。
どのくらいそうしていたのだろうか。
温かな体温を感じて、ユーリスの意識は浮上した。しかし、どうにも眠たくてはっきりと覚醒しない。薄い瞼越しに感じる日差しは未だ強く、今が陽が高い時間であることを教えてくれた。
ミハエルと一緒に寝てしまったのだな、と自らの状況を理解しつつも、中々身体を起こすことが出来ずにユーリスは傍らの温もりに寄り添った。そして、ん? と首を傾げる。
寝てしまう直前、ユーリスが抱いていたのは確かにミハエルだった。小さくて温かい、ユーリスの宝物だ。しかし、ミハエルにしては隣にある温かさは大きすぎる気がしたのだ。
おまけに鼻腔を擽るのは爽やかで心地のいい香りだ。嗅ぎなれたそれに少し驚いて、ユーリスは慌てて目を開けた。同時に目に飛び込んできたのは、大きな身体と秀麗な相貌。
「ギ――」
つい大きな声を上げそうになって、咄嗟にユーリスは自らの口を両手で押さえた。
隣で寝ていたのは、確かにミハエルにそっくりではあるけれど、ずっとミハエルよりも大きくて逞しい人物。ユーリスの番であり、このローゼンシュタイン邸の主であるギルベルトだった。
ギルベルトの寝顔を見るのは、もちろん初めてではない。何度もともに過ごした発情期や一緒に休んだ夜など、もう数えきれないくらい見ている。しかし、仕事に行っていたはずのギルベルトが、庭の芝生の上で寝ているとは思わなかった。
気配に敏いギルベルトは、ユーリスよりも先に起きることが多い。ユーリスが珍しく先に目覚めたとしても、身じろぎする微かな動きで起こしてしまうのだ。
けれども、今日は随分とぐっすり寝入っているようだった。ユーリスが至近距離でまじまじと見つめても、起きることなく深い寝息を立てている。
その上、何故かその栗色の髪や黒い騎士服の上に黄色や白、薄紅といった色とりどりの花が置かれている。
腕の中のミハエルはいつの間にかいなくなっているから、先に起きたミハエルが悪戯をしたのかもしれない。
――ミハエルに悪戯されても起きないなんて。
意外に思いつつもユーリスはじっと自らの番を見た。
その端整な寝顔には疲労の色が濃い。つい先日、ようやく隣国からの特使が帰国したばかりだった。王太子妃の侍従であるユーリスも忙しかったが、近衛騎士であるギルベルトは輪をかけて忙しそうだった。今日だって本当は非番だったが、午前中だけ仕事になったと嘆いていた。もしかしたら、その疲れが溜まっているのかもしれない。
あまり無理をして身体を壊したら大変だと思う。けれど、同時に居眠りをするギルベルトを見て感じるのは、胸の中に湧き上がるような喜びだった。
だって、ギルベルトは優秀な魔法騎士なのだ。彼はどれほど疲れていても、有事にはすぐに起きられるように訓練されている。そんなギルベルトが目覚めないのは、きっとユーリスやミハエルに心から気を許しているからだ。
薄っすらとクマの浮かぶその顔に、ユーリスはそっと手を伸ばした。ミハエルのふっくらとしたそれとは違う怜悧なその頬に、小さく輝く木漏れ日が落ちてとても綺麗だと思った。
「……ユーリス?」
薄く開いた瞼から、宝石のような紫がゆっくりと姿を現す。栗色の睫毛が数度瞬いて、ひたりとユーリスを見つめた。
「寝てしまったようですね」
ああ、と呟いてギルベルトが言う。それにユーリスは柔らかく微笑み返した。
「最近は特に忙しかったので、お疲れなのでしょう」
そう言えば、ギルベルトが自らの頬に触れたままのユーリスの手を取った。
「ユーリスもずいぶんと深く眠っていましたね。昨日も早く休んでいたようですし、体調が悪いのですか」
「体調ですか? いいえ、特には」
心配そうなギルベルトにユーリスは首を横に振る。しかし、少し考えて、あ、と小さく声を漏らした。
そういえば、前回の発情期に一日だけ避妊薬を飲ませ損ねた、とギルベルト言われたのを思い出したのだ。
発情期のオメガは非常に妊娠しやすいものだ。故に、ユーリスは、発情期には必ず避妊薬を服用していた。それを飲ませ忘れたと謝罪されたとして、ユーリスに彼を責める理由はなかった。なぜならば、毎回、発情期には前後不覚になるユーリスに変わって、ギルベルトが飲ませてくれていたからだ。
それに、王太子妃となって一年が過ぎ、アデルの生活も随分と落ち着いてきたのだ。そろそろ二人目を、と望めるくらいにはユーリスにも余裕が出来ていた。
――もしかして。
そのことに思い至り、ユーリスはギルベルトを見た。紫色の瞳が柔らかく細められて、ユーリスの言葉を待っていた。
「ギル、あのですね――」
ユーリスはギルベルトの耳元でそっとその可能性を口にした。菫のような紫が微かに見開かれて、そのまま強い力で抱きしめられた。
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