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三幕 冥界
見逃した事
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「道化師がここに何の用? あなたのせいで逃げられたじゃない」
シアが蔑みの含んだ緑眼を道化師に向ける。それに対し道化師は――――
「僕のせい? それはおかしいな? おかしいよね? だって僕のせいじゃないでしょう? 逃げられたのは最後まで地に縛り付けておかなかった君のせい。情を入れた君のせい。そうだよね? そうだろう?」
シアの顔をのぞき込むように首を傾げ、不気味な笑みを浮かべている。
「不愉快よ、消えなさい」
その一声と共に魔弾がシアの指先から放たれ、道化師の眉間を貫通する。
横でその光景を見ていた僕はシアらしくない。
そう思った。
ここまで冷静さを失うところを僕は見たことがない。怒っていたとしてもシアは必ず、どこかに冷静さを持っていた。どんなときも冷静さを失うことがなかったと言える。
なのに今はどうだ。
シアは相手のことさえ、確実に見極め切れていない。
「シア嬢」
「何?」
「やるなら確実にやれ」
「……」
サノのその言葉はシアの頭を冷やすのには十分だったようで、シアは切り替えるように大きなため息を吐いた。
「少し、視野が狭くなっていたようね。礼を言うわ、サノ」
「気にすんな」
しばしの沈黙が訪れる。だがすぐに道化師の声でその沈黙は破られる。
「ああ、なんてきれいな友情だ。とてもとても、美しい!! ぜひ、氷になってしまいそうな今の僕にもぜひ、交ぜて欲しいものだ」
道化師は何事もなかったように貫かれた場所を再生し始め、高らかに笑いながら皮肉を口にする。それは、演劇を見ているような錯覚に陥らせる、わざとらしい言動だった。
「蜂の巣になるのがお望みだったようね?」
シアが冷酷な眼差しで己の指先を見ながら、魔力を指先に収束させる。
サノの言葉で冷静さを取り戻した分、先ほどよりもシアは非情になっていた。証拠に、先ほどよりも魔力の密度は高まっている。
「オーギュスト・ロッテンベルグ」
背後にいるライリーの声で僕は後ろを振り返った。
ライリーはシアとはまた違った冷酷な眼差しで道化師を見ていた。
当の本人は不気味さを帯びた微笑みを浮かべている。
気持ち悪い。どこかに消えて欲しい。
そう純粋に僕は思った。
「やあやあやあ。珍しい客がいるものだね~」
「すぐに会えたのは幸運だ。君に取っては不運と言わざる終えないだろうけど」
「不運? それはそれは……違うだろう? みんなは生きているだけで幸運!! 不運なんて死んだ者にだけ与えられる称号!!」
「秩序を乱す者は誰であろうと消えてもらう。僕は優しくないんだ」
言い終わったライリーの瞳が鮮血のように染まっていく。
背中にぞわりと寒気が走ったのとほぼ同時だったか。
僕は貪る刀を抜き、ライリーにその切っ先を向けていた。
「ライ、リー?」
どうしたの?
そう言おうとする前に、ライリーが口を開いた。
「ねえ、リアン兄さん。どうして僕がシアの姉さんの提案に乗ったと思う?」
「それは……」
咄嗟の問いに言葉が行き詰まる。
だがそれもライリーの予想の範囲内だったようで、ライリーはすぐに答えを告げる。
「絶対に叶うことのない提案かつ、邪魔者を一気に片付けられるからさ」
「……っ!!」
ライリーは僕を見ているようで僕を見てはいなかった。
はなから僕のことなど期待していなかったのだろう。そう分からせるには、今の言動は十分なものだった。
確かに今考えるとおかしかったかもしれない。
ライリーは一貫して日和さんを殺すことをやめようとしなかった。情に訴えたときに考えが変わらなかった時点で僕は気づくべきだった。否、気づかないふりをしてはいけなかったのだと、今になって気づいてしまった。
「気づくのが遅すぎたね。リアン兄さん」
足がすくんで動けない?!
――いや、これは違う。
影から手が出て僕の足を捕捉している。これはあのときの手と同じ!! フレイさんが出していた悪霊の手だ。
まずい、足が腐り始めてる。
僕はこれ以上の浸食を止めようと能力『嫉妬』を発動させる。
「アヴィ――」
「させるわけないよね?」
「――?!」
唇が糸で縫い付けられたみたいに口が開かない。
それに、影が泥みたいに変化して体を沈ませる。
まずい。このままじゃあ、飲み込まれる!!
シアとサノは大丈夫なのか。
僕は咄嗟に二人を見る。
サノとシアは無事か。シアは魔法で防御しながら、驚いた顔をしている。一方でサノは………
――――何もしていない? 刀を鞘に収めているどころか壁に寄りかかってこちらを傍観している。
どういうこと?
ライリーは僕とシア、そして道化師にだけ攻撃している?
「僕が、用があるのはこの二人だけなんだ。だから、シアの姉さん。邪魔しないで欲しいかな」
「道化師はどうでもいいけど、リアンをここでやられるわけにはいかないわ」
「困ったな。シアの姉さんには用がないんだ。殺すつもりもない。だから、少し眠っていてね?」
「何を――っ!!」
シアが意識を失ったかのようにバランスを崩し、床に向かって倒れる。それをサノが受け止めた。
ライリーは今、シアに何をしたの? 魔力は感じられなかった。なら、これはライリーの能力?
手はフレイさんの時よりも強力だし、今は腐るのをなんとか遅くすることしかできない。能力を最大発動すればなんとか手から離脱できるけど、そうなればシアも巻き込んでしまうし、僕の自我がなくなる。それはまだダメだ。
「一人はハズレ。やっぱり人形だったか。でも、攻撃は与えられたかな」
ライリーは僕と同じように拘束していた道化師の拘束を解くと、床へと叩きつけた。
「またね、サノの兄さん。少しは楽しかったよ」
「憂さ晴らしに付き合ったんだ。それくらい言われないと付き合った意味がないぜ」
「また機会があったら遊ぼう」
「機会があればな」
「つれ……て、なん、か……いかせない」
シア?
「まだ意識があったんだ。でも、それもここまでかな」
「い……いえ、まだよ」
シアが今、僕の方を見て「ごめんね」って言った。音としては出ていなかったけど、今確かに、口が「ごめんね」と言っていた。
シアは何も悪くないじゃないか。これは僕のわがままが引き起こしたこと。シアはそれに付き合ってくれただけだ。シアは何も悪くない。
シアの左手にあったブレスレットがカラリと床に落ちる。
それは完全にシアの意識が落ちたのを知らせる音だった。
ブレスレットが床に叩きつけられた衝撃で真っ二つに割れる瞬間を目の辺りにした僕は、その音の他に――何かが切れる音が、聞こえたような気がした。
「っっつ!!」
割れたのと同時。
能力が体の中で暴れ出し、口の中に血が充満する。口に収まりきらなくなった血はやがて鼻から噴出した。
ライリーが何かを言っているような気がしたが何も聞き取れなかった。それだけ、僕には余裕がなかった。
「一本取られたね。誰の入れ知恵かな?」
ブレスレットに何らかの魔力がこもっているのは分かっていた。にも関わらず、ブレスレットが割れるのをただ見ていたのは間に合わないと高をくくっていたからだった。
だがそれは過ちだった。
シアの意識が途切れ、魔法が発動しないのが分かっていたように――シア以外の魔力がシアの魔法を助太刀するように動いた。
ライリーにも、助太刀するまで感じ取れなかった魔力のかけら。
誰かは知らないが、この展開を予想していた者がいることは明らかだった。
ライリーは影から出す手を増やし、影の中へと引きずり込む速さを上げる。そして、追い打ちをかけるように黒犬を召喚し、リアンに襲いかからせるのだった。
シアが蔑みの含んだ緑眼を道化師に向ける。それに対し道化師は――――
「僕のせい? それはおかしいな? おかしいよね? だって僕のせいじゃないでしょう? 逃げられたのは最後まで地に縛り付けておかなかった君のせい。情を入れた君のせい。そうだよね? そうだろう?」
シアの顔をのぞき込むように首を傾げ、不気味な笑みを浮かべている。
「不愉快よ、消えなさい」
その一声と共に魔弾がシアの指先から放たれ、道化師の眉間を貫通する。
横でその光景を見ていた僕はシアらしくない。
そう思った。
ここまで冷静さを失うところを僕は見たことがない。怒っていたとしてもシアは必ず、どこかに冷静さを持っていた。どんなときも冷静さを失うことがなかったと言える。
なのに今はどうだ。
シアは相手のことさえ、確実に見極め切れていない。
「シア嬢」
「何?」
「やるなら確実にやれ」
「……」
サノのその言葉はシアの頭を冷やすのには十分だったようで、シアは切り替えるように大きなため息を吐いた。
「少し、視野が狭くなっていたようね。礼を言うわ、サノ」
「気にすんな」
しばしの沈黙が訪れる。だがすぐに道化師の声でその沈黙は破られる。
「ああ、なんてきれいな友情だ。とてもとても、美しい!! ぜひ、氷になってしまいそうな今の僕にもぜひ、交ぜて欲しいものだ」
道化師は何事もなかったように貫かれた場所を再生し始め、高らかに笑いながら皮肉を口にする。それは、演劇を見ているような錯覚に陥らせる、わざとらしい言動だった。
「蜂の巣になるのがお望みだったようね?」
シアが冷酷な眼差しで己の指先を見ながら、魔力を指先に収束させる。
サノの言葉で冷静さを取り戻した分、先ほどよりもシアは非情になっていた。証拠に、先ほどよりも魔力の密度は高まっている。
「オーギュスト・ロッテンベルグ」
背後にいるライリーの声で僕は後ろを振り返った。
ライリーはシアとはまた違った冷酷な眼差しで道化師を見ていた。
当の本人は不気味さを帯びた微笑みを浮かべている。
気持ち悪い。どこかに消えて欲しい。
そう純粋に僕は思った。
「やあやあやあ。珍しい客がいるものだね~」
「すぐに会えたのは幸運だ。君に取っては不運と言わざる終えないだろうけど」
「不運? それはそれは……違うだろう? みんなは生きているだけで幸運!! 不運なんて死んだ者にだけ与えられる称号!!」
「秩序を乱す者は誰であろうと消えてもらう。僕は優しくないんだ」
言い終わったライリーの瞳が鮮血のように染まっていく。
背中にぞわりと寒気が走ったのとほぼ同時だったか。
僕は貪る刀を抜き、ライリーにその切っ先を向けていた。
「ライ、リー?」
どうしたの?
そう言おうとする前に、ライリーが口を開いた。
「ねえ、リアン兄さん。どうして僕がシアの姉さんの提案に乗ったと思う?」
「それは……」
咄嗟の問いに言葉が行き詰まる。
だがそれもライリーの予想の範囲内だったようで、ライリーはすぐに答えを告げる。
「絶対に叶うことのない提案かつ、邪魔者を一気に片付けられるからさ」
「……っ!!」
ライリーは僕を見ているようで僕を見てはいなかった。
はなから僕のことなど期待していなかったのだろう。そう分からせるには、今の言動は十分なものだった。
確かに今考えるとおかしかったかもしれない。
ライリーは一貫して日和さんを殺すことをやめようとしなかった。情に訴えたときに考えが変わらなかった時点で僕は気づくべきだった。否、気づかないふりをしてはいけなかったのだと、今になって気づいてしまった。
「気づくのが遅すぎたね。リアン兄さん」
足がすくんで動けない?!
――いや、これは違う。
影から手が出て僕の足を捕捉している。これはあのときの手と同じ!! フレイさんが出していた悪霊の手だ。
まずい、足が腐り始めてる。
僕はこれ以上の浸食を止めようと能力『嫉妬』を発動させる。
「アヴィ――」
「させるわけないよね?」
「――?!」
唇が糸で縫い付けられたみたいに口が開かない。
それに、影が泥みたいに変化して体を沈ませる。
まずい。このままじゃあ、飲み込まれる!!
シアとサノは大丈夫なのか。
僕は咄嗟に二人を見る。
サノとシアは無事か。シアは魔法で防御しながら、驚いた顔をしている。一方でサノは………
――――何もしていない? 刀を鞘に収めているどころか壁に寄りかかってこちらを傍観している。
どういうこと?
ライリーは僕とシア、そして道化師にだけ攻撃している?
「僕が、用があるのはこの二人だけなんだ。だから、シアの姉さん。邪魔しないで欲しいかな」
「道化師はどうでもいいけど、リアンをここでやられるわけにはいかないわ」
「困ったな。シアの姉さんには用がないんだ。殺すつもりもない。だから、少し眠っていてね?」
「何を――っ!!」
シアが意識を失ったかのようにバランスを崩し、床に向かって倒れる。それをサノが受け止めた。
ライリーは今、シアに何をしたの? 魔力は感じられなかった。なら、これはライリーの能力?
手はフレイさんの時よりも強力だし、今は腐るのをなんとか遅くすることしかできない。能力を最大発動すればなんとか手から離脱できるけど、そうなればシアも巻き込んでしまうし、僕の自我がなくなる。それはまだダメだ。
「一人はハズレ。やっぱり人形だったか。でも、攻撃は与えられたかな」
ライリーは僕と同じように拘束していた道化師の拘束を解くと、床へと叩きつけた。
「またね、サノの兄さん。少しは楽しかったよ」
「憂さ晴らしに付き合ったんだ。それくらい言われないと付き合った意味がないぜ」
「また機会があったら遊ぼう」
「機会があればな」
「つれ……て、なん、か……いかせない」
シア?
「まだ意識があったんだ。でも、それもここまでかな」
「い……いえ、まだよ」
シアが今、僕の方を見て「ごめんね」って言った。音としては出ていなかったけど、今確かに、口が「ごめんね」と言っていた。
シアは何も悪くないじゃないか。これは僕のわがままが引き起こしたこと。シアはそれに付き合ってくれただけだ。シアは何も悪くない。
シアの左手にあったブレスレットがカラリと床に落ちる。
それは完全にシアの意識が落ちたのを知らせる音だった。
ブレスレットが床に叩きつけられた衝撃で真っ二つに割れる瞬間を目の辺りにした僕は、その音の他に――何かが切れる音が、聞こえたような気がした。
「っっつ!!」
割れたのと同時。
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ライリーが何かを言っているような気がしたが何も聞き取れなかった。それだけ、僕には余裕がなかった。
「一本取られたね。誰の入れ知恵かな?」
ブレスレットに何らかの魔力がこもっているのは分かっていた。にも関わらず、ブレスレットが割れるのをただ見ていたのは間に合わないと高をくくっていたからだった。
だがそれは過ちだった。
シアの意識が途切れ、魔法が発動しないのが分かっていたように――シア以外の魔力がシアの魔法を助太刀するように動いた。
ライリーにも、助太刀するまで感じ取れなかった魔力のかけら。
誰かは知らないが、この展開を予想していた者がいることは明らかだった。
ライリーは影から出す手を増やし、影の中へと引きずり込む速さを上げる。そして、追い打ちをかけるように黒犬を召喚し、リアンに襲いかからせるのだった。
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