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三幕 冥界
脱出
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この大陸で最も自由であると同時に、自由であるが所以に生きづらくもある国、ガザニア国。
自由であるからこそ、人の命は平等で軽い。
どんな犯罪も合法的にまかり通すすべをもつことができる。
それが強者の楽園という異名を持つガザニア国。
そこの牢屋には一人の女が入れられていた。
時は深夜。道化師に連れ去られ、気絶していた彼女の暗く濁らされた赤い瞳がゆっくりと開かれた。
赤い瞳に恐れはない。彼女は冷静に今の自分の状況を確認する。
背後の壁に描かれた大きな魔法陣。
首にかけられた五つの鎖。
その鎖の先端は壁に固定され、身動きがほとんどできなくされている。できることとすれば、少し首を動かす程度だ。
「魔力は抜かれている。能力の発動は――――」
能力を発動した次の瞬間――。
ユースティアのあらゆる穴から血が噴き出した。
「はは、これは怒られてしまうかもしれない」
自分一人でなんとかなると判断したその結果がこれではみんなに怒られてしまうかも知れない。
ただ、守りたかっただけ。迷惑をかけたくなかっただけ。
それだけの話だったのにさらに迷惑をかけることになるとは……。
周りからすればなんともはた迷惑なことであろうか。
「しょうがない。私の負けだ。――――自死するか」
あいにく、口枷はつけられていない。自死することは可能な状況だ。これ以上迷惑かける前に自死するのが今の最善だろう。人質や、操られでもしたら厄介だ。
ユースティアは目を閉じ、なんの迷いもなく自身の舌を噛んだ……はずだった。だが――――
「思いっきりよすぎでしょ」
マフラーをつけた男に防がれる。
ユースティアが今、噛んでいるのは己の舌ではなく男の腕。
ユースティアは目を見開き、慌てて口を開く。
「レナード……なんで…?」
ユースティアの疑問に、レナードと呼ばれた男は安堵とあきれの含んだため息をつく。
「何でも何も、助けに来たに決まってるでしょ?」
「だって、私はこのことあなたたちに言ってない……」
「そりゃあ、こんな大事になっていれば嫌でも聞こえるというか? そもそもあんたのバックには大きなおかんがいることをお忘れ?」
からかうような悪い笑みを向けるレナードに、ユースティアは目をぱちくりさせる。
「まさか……おかんって、シュウのことを言っているのか?」
「それ以外に誰がいるって言うのさ」
シュウとは、神鳥国、アグレーン国の現国王の名前であると同時に、レナードが所属する六花騎士団の上司の名前である。レナードはその上司であるシュウの命令でディランの戦闘部隊に潜入していたところであった。
だからこそユースティアが捕まったという情報をいち早く知ることができたし、同僚を助けに、今に至るという訳である。
「ああ、無駄話している場合じゃなかった。今の騒ぎに乗じて逃げないと」
「騒ぎ?」
「とにかく、話は逃げながらね」
レナードはそう言うと、ユースティアの鎖を、強化した短剣で切り落とす。ユースティアはその反動で床にへたり込んだ。
立ち上がろうとユースティアは足に力を込めるが、上手く力が入らない。
「……もしかして立てない、とか?」
「……申し訳ない……」
ユースティアは真っ赤な顔を手で覆い、「迷惑かけてごめん」と小さく羞恥の声を上げた。
「本当にごめん」
「それ、何度目? もう聞きたくない」
「ご……、いや、何でもない」
レナードにお姫様抱っこされているユースティアはレナードの首に自身の顔を埋めた。
どういう表情でいればいいか分からない。恥ずかしいやら、申し訳なさやら、いろんな感情がごちゃ混ぜだった。
「これからのことだけど、メアリーさんがこの騒ぎでここを混乱させている間に脱出。そしてしばらく安静にしていること」
「メアリーが来ているのか?」
「気づいてなかったの?」
「……改めて驚いただけというか、別にただ聞き返しただけ」
「隠しても無駄。能力使えなくなってるな?」
「…………はい……」
ユースティアは黙秘を選んだが、レナードの視線という圧力にユースティアは耐えきれず小さな声で白状する。
「変な薬を飲まされたからだと思う。魔力が回復すれば、解毒できて大丈夫なはず……」
「どこも大丈夫じゃないっしょ!! 絶対、シュウ君やメアリーさんに怒られるって」
「大丈夫と言ったら大丈夫」
ユースティアは強がっているのか、レナードの首に巻き付けている腕を震わせながらもそう言う。それはどこか自分に言い聞かせているようでもあった。
シュウとメアリーはユースティアにとって保護者のような者であり、大事な人たちだった。
シュウは基本的に味方になってくれることが多いが、メアリーは違う。ダメなことはダメと言うし、怒るとめちゃくちゃ怖い。
今回に限っては二人に怒られるのは確実。ユースティアはすでに怒られていることを想像しているのか、体が震えまくっていた。
「一緒に怒られては…………」
一人よりは二人。そう思ったが、レナードの言葉は無慈悲だった。
「ぜ~~ったいに、やだ」
満面の笑みで言うレナードにユースティアはガクリと肩を落とした。
「さあ、戯れ言言ってないでしっかり掴まってろ。スピード上げ……」
レナードが最後まで言葉を発せず、後ろに跳躍する。
ユースティアもレナードが気づいた存在に気づき、顔を上げた。
「道化師……」
「お姫様抱っこされているなんて僕、嫉妬しちゃうよ」
「ほざけ。そんなこと微塵も思っていないくせに」
「つれないことを言わないでおくれよ。僕は君を愛している。殺したい程に、ね?」
道化師の狂ったような笑みに、ユースティアの背中に得たいの知れない寒気が走る。ユースティア自身も気づいていない恐怖が無意識のうちにレナードの服を強く掴ませる。
「ざ~んねん。うちのお姫様はあんたなんか眼中にないってさ」
「やっぱり、弟子も殺すべきだったかな? お前も殺すべきだよね~。そしてユースティアにはお仕置きが必要だ」
道化師は憤怒を秘め、笑顔でこちらを見ているが、憤怒を隠しきれていない。体から熱が惨め出ているのがその証拠だ。
「レナード。もし、やばいと判断したら私を殺して逃げろ」
「そんなことできるわけないっしょ?! 俺がシュウ君達に殺されちゃうってぇの!!」
「だけど……」
「そんなに俺の力信用ならないわけ? 何もできない姫様は振り落とされないように掴まってなさい」
ふてくされたような表情のレナードにユースティアは苦笑する。
「いちゃいちゃしないでくれるかな?」
放たれた杖の一撃をレナードは余裕をかましながら躱す。
休む暇もなく放たれる杖の打撃。
レナードはその全てを躱す。
メアリーとの速さに比べればその杖筋は遅い。
「なかなかやるじゃないか。僕も本気を出そう」
「今までは本気じゃないって? 負け犬の遠吠えにしか聞こえないんだけど?」
「レナード、ここは一旦引いた方がいい。何かまずいものを感じる」
小声でレナードに耳打ちをするユースティア。
レナードもユースティアと同じく何かを感じたらしく、同意する。
「じゃあな、道化師」
煙幕弾を床に叩きつけ、レナードは来た道を走り出した。
出口は他にもある。最短ルートからは外れるがしょうがない。
「ゲホッゲホッ。見誤ったか……。でも、絶対に逃さない」
「ティア、大丈夫か?」
「私は大丈夫。それよりもレナードの方が大丈夫か?」
ユースティアを抱えて走るだけではなく、監視を静かに倒し続けている。疲労がたまっているに違いない。微かにレナードから毒の臭いもする。
「俺もだいじょ――――」
「誰か来る」
レナードはその一声で警戒態勢に入る。この通路に隠れる場所はない。レナードは腰に差している短剣の柄を握った。
復習
【神鳥国アグレーン国】
国王はシュウ
現在、龍馬が居る場所。
《六花騎士団》
⇒国王直属の騎士団でこの騎士団のメンバーはアグレーン国の貴族の中でも一部のものしか知らない。選りすぐりの騎士しかいない少数精鋭部隊。各々が部隊を持っていたり持っていなかったり。
〈判明メンバー+現在〉
第?席 ユースティア·ロペス
⇒レナードと道化師から逃走中
第2席 メアリー·スチュアート
⇒ガザニア国の牢屋にて一騒動
第3席 ルディエル·アルシェ
⇒龍馬の特訓中
第6席 レナード·イグレシアス
⇒道化師の監視を止め、ユースティアと逃走中
自由であるからこそ、人の命は平等で軽い。
どんな犯罪も合法的にまかり通すすべをもつことができる。
それが強者の楽園という異名を持つガザニア国。
そこの牢屋には一人の女が入れられていた。
時は深夜。道化師に連れ去られ、気絶していた彼女の暗く濁らされた赤い瞳がゆっくりと開かれた。
赤い瞳に恐れはない。彼女は冷静に今の自分の状況を確認する。
背後の壁に描かれた大きな魔法陣。
首にかけられた五つの鎖。
その鎖の先端は壁に固定され、身動きがほとんどできなくされている。できることとすれば、少し首を動かす程度だ。
「魔力は抜かれている。能力の発動は――――」
能力を発動した次の瞬間――。
ユースティアのあらゆる穴から血が噴き出した。
「はは、これは怒られてしまうかもしれない」
自分一人でなんとかなると判断したその結果がこれではみんなに怒られてしまうかも知れない。
ただ、守りたかっただけ。迷惑をかけたくなかっただけ。
それだけの話だったのにさらに迷惑をかけることになるとは……。
周りからすればなんともはた迷惑なことであろうか。
「しょうがない。私の負けだ。――――自死するか」
あいにく、口枷はつけられていない。自死することは可能な状況だ。これ以上迷惑かける前に自死するのが今の最善だろう。人質や、操られでもしたら厄介だ。
ユースティアは目を閉じ、なんの迷いもなく自身の舌を噛んだ……はずだった。だが――――
「思いっきりよすぎでしょ」
マフラーをつけた男に防がれる。
ユースティアが今、噛んでいるのは己の舌ではなく男の腕。
ユースティアは目を見開き、慌てて口を開く。
「レナード……なんで…?」
ユースティアの疑問に、レナードと呼ばれた男は安堵とあきれの含んだため息をつく。
「何でも何も、助けに来たに決まってるでしょ?」
「だって、私はこのことあなたたちに言ってない……」
「そりゃあ、こんな大事になっていれば嫌でも聞こえるというか? そもそもあんたのバックには大きなおかんがいることをお忘れ?」
からかうような悪い笑みを向けるレナードに、ユースティアは目をぱちくりさせる。
「まさか……おかんって、シュウのことを言っているのか?」
「それ以外に誰がいるって言うのさ」
シュウとは、神鳥国、アグレーン国の現国王の名前であると同時に、レナードが所属する六花騎士団の上司の名前である。レナードはその上司であるシュウの命令でディランの戦闘部隊に潜入していたところであった。
だからこそユースティアが捕まったという情報をいち早く知ることができたし、同僚を助けに、今に至るという訳である。
「ああ、無駄話している場合じゃなかった。今の騒ぎに乗じて逃げないと」
「騒ぎ?」
「とにかく、話は逃げながらね」
レナードはそう言うと、ユースティアの鎖を、強化した短剣で切り落とす。ユースティアはその反動で床にへたり込んだ。
立ち上がろうとユースティアは足に力を込めるが、上手く力が入らない。
「……もしかして立てない、とか?」
「……申し訳ない……」
ユースティアは真っ赤な顔を手で覆い、「迷惑かけてごめん」と小さく羞恥の声を上げた。
「本当にごめん」
「それ、何度目? もう聞きたくない」
「ご……、いや、何でもない」
レナードにお姫様抱っこされているユースティアはレナードの首に自身の顔を埋めた。
どういう表情でいればいいか分からない。恥ずかしいやら、申し訳なさやら、いろんな感情がごちゃ混ぜだった。
「これからのことだけど、メアリーさんがこの騒ぎでここを混乱させている間に脱出。そしてしばらく安静にしていること」
「メアリーが来ているのか?」
「気づいてなかったの?」
「……改めて驚いただけというか、別にただ聞き返しただけ」
「隠しても無駄。能力使えなくなってるな?」
「…………はい……」
ユースティアは黙秘を選んだが、レナードの視線という圧力にユースティアは耐えきれず小さな声で白状する。
「変な薬を飲まされたからだと思う。魔力が回復すれば、解毒できて大丈夫なはず……」
「どこも大丈夫じゃないっしょ!! 絶対、シュウ君やメアリーさんに怒られるって」
「大丈夫と言ったら大丈夫」
ユースティアは強がっているのか、レナードの首に巻き付けている腕を震わせながらもそう言う。それはどこか自分に言い聞かせているようでもあった。
シュウとメアリーはユースティアにとって保護者のような者であり、大事な人たちだった。
シュウは基本的に味方になってくれることが多いが、メアリーは違う。ダメなことはダメと言うし、怒るとめちゃくちゃ怖い。
今回に限っては二人に怒られるのは確実。ユースティアはすでに怒られていることを想像しているのか、体が震えまくっていた。
「一緒に怒られては…………」
一人よりは二人。そう思ったが、レナードの言葉は無慈悲だった。
「ぜ~~ったいに、やだ」
満面の笑みで言うレナードにユースティアはガクリと肩を落とした。
「さあ、戯れ言言ってないでしっかり掴まってろ。スピード上げ……」
レナードが最後まで言葉を発せず、後ろに跳躍する。
ユースティアもレナードが気づいた存在に気づき、顔を上げた。
「道化師……」
「お姫様抱っこされているなんて僕、嫉妬しちゃうよ」
「ほざけ。そんなこと微塵も思っていないくせに」
「つれないことを言わないでおくれよ。僕は君を愛している。殺したい程に、ね?」
道化師の狂ったような笑みに、ユースティアの背中に得たいの知れない寒気が走る。ユースティア自身も気づいていない恐怖が無意識のうちにレナードの服を強く掴ませる。
「ざ~んねん。うちのお姫様はあんたなんか眼中にないってさ」
「やっぱり、弟子も殺すべきだったかな? お前も殺すべきだよね~。そしてユースティアにはお仕置きが必要だ」
道化師は憤怒を秘め、笑顔でこちらを見ているが、憤怒を隠しきれていない。体から熱が惨め出ているのがその証拠だ。
「レナード。もし、やばいと判断したら私を殺して逃げろ」
「そんなことできるわけないっしょ?! 俺がシュウ君達に殺されちゃうってぇの!!」
「だけど……」
「そんなに俺の力信用ならないわけ? 何もできない姫様は振り落とされないように掴まってなさい」
ふてくされたような表情のレナードにユースティアは苦笑する。
「いちゃいちゃしないでくれるかな?」
放たれた杖の一撃をレナードは余裕をかましながら躱す。
休む暇もなく放たれる杖の打撃。
レナードはその全てを躱す。
メアリーとの速さに比べればその杖筋は遅い。
「なかなかやるじゃないか。僕も本気を出そう」
「今までは本気じゃないって? 負け犬の遠吠えにしか聞こえないんだけど?」
「レナード、ここは一旦引いた方がいい。何かまずいものを感じる」
小声でレナードに耳打ちをするユースティア。
レナードもユースティアと同じく何かを感じたらしく、同意する。
「じゃあな、道化師」
煙幕弾を床に叩きつけ、レナードは来た道を走り出した。
出口は他にもある。最短ルートからは外れるがしょうがない。
「ゲホッゲホッ。見誤ったか……。でも、絶対に逃さない」
「ティア、大丈夫か?」
「私は大丈夫。それよりもレナードの方が大丈夫か?」
ユースティアを抱えて走るだけではなく、監視を静かに倒し続けている。疲労がたまっているに違いない。微かにレナードから毒の臭いもする。
「俺もだいじょ――――」
「誰か来る」
レナードはその一声で警戒態勢に入る。この通路に隠れる場所はない。レナードは腰に差している短剣の柄を握った。
復習
【神鳥国アグレーン国】
国王はシュウ
現在、龍馬が居る場所。
《六花騎士団》
⇒国王直属の騎士団でこの騎士団のメンバーはアグレーン国の貴族の中でも一部のものしか知らない。選りすぐりの騎士しかいない少数精鋭部隊。各々が部隊を持っていたり持っていなかったり。
〈判明メンバー+現在〉
第?席 ユースティア·ロペス
⇒レナードと道化師から逃走中
第2席 メアリー·スチュアート
⇒ガザニア国の牢屋にて一騒動
第3席 ルディエル·アルシェ
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⇒道化師の監視を止め、ユースティアと逃走中
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