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第二部 一幕 叛逆の狼煙
闘技場 前編
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「おはよう、ロジェ」
ロジェは目をこすりながらあくびをしていた。
眠いのかな、ロジェ。暗殺者の里からガザニア国まで結構距離があったし疲れがたまっているのかも。
「おはよう、リアン兄ちゃん」
「あれ?そういえばエアリエルがいない。ロジェ、知ってる?」
昨日の夜は自分のことでいっぱいいっぱいで気づかなかったけどエアリエルがいない。僕が部屋を出る前まではいたと思うんだけど……。
「昨日、エアリエルに頼み事したからそれで少し出かけているのかも」
「そっか。無事ならいいんだ。――あっ、そういえば昨日、皇帝主催の試合にアイギスっていう人が出るって話を聞いたんだった」
ロジェはアイギスって言う人を知らないみたいで首をかしげていた。
もしかしたらロジェなら知っているかもっては思っていたんだけど。これは結構良い収穫だったのかな。
「なんでもメドゥーサの討伐に一躍勝った皇帝のお気に入りみたいなんだ。メドゥーサといえばロジェのお姉さんがメドゥーサの魔眼を埋め込んだって言ってたでしょ?だからその、会いに行ってみない?何か知っているかもしれないし……」
僕は不安そうな顔を浮かべながらそう言った。
「リアン兄ちゃんって頑固なところあるよね。今の話は嘘ではないんだろうけど、本音は闘技場に行ってみたいだよね?あわよくば出場したい」
ロジェに本当のことを指摘されて僕の体が揺れる。なぜばれたんだ。ロジェはそんな僕を見てため息をついていた。
今、僕と同じ年齢ぐらいの見た目になってるから余計僕の罪悪感をあおっている気がする。迫力があるというか圧があるというか。
「闘技場には地下もあるし、もしかしたらそこに古代の魔導具があるかもしれないから良いよ。出場はダメだけどね?多分裏ギルド的にも目立つ行為はダメだと思うよ?」
「とりあえず、今日は闘技場の探索で決まりだね」
ロジェの気が変わらないうちに言っとかないとね。
エアリエルは――とりあえず、宿に置き手紙置いとけば良いかな。僕はロジェが準備している間に手紙を書き、机に分かりやすく置いた。よし、これで大丈夫!ロジェも丁度準備が終わったみたいだ。
「闘技場へ出発!」
「さあ、やってまいりました。皇帝主催の強者を決める戦い!進行は私、イーサンと――」
「私、ケヴィンが努めさせてもらいます」
「今回、皇帝の要望として試合の形式は特殊になります。最初の試合、4人1グループを組んでもらいB級魔物との勝負!誰と組んでもよし、場合によっては参加者以外からもグループに入れてもよし。しかし複数掛け持ちはNGとのことです。何のB級魔物に当たるかはランダム。グループができた人からすぐに試合を始めます!皆さん、盛り上がっていきましょう」
観客席から大歓声が沸き起こる。選手控え室からは戸惑いの声や観客と同じ歓声の声が入り交じる。
「そうそう決まったようですね。第一試合は4人の冒険者パーティー、イグニスです。さてB級魔物は――オーガだ!!」
「私たち、オーガと何か縁があるのかしら」
「はは、でも1匹みたいだからよかったよ。群れじゃなくて」
「ウッドベアじゃなくてよかった~」
魔法使いのような格好をしているソフィア、小人族のアン、そしてやさしそうな風貌のドニは苦笑いを浮かべる。
このパーティーはエルフの里の帰りにオーガの群れと上位のウッドベアに襲われ、そこをリアンたちに助けられた過去があるのだ。
「お前ら、気を引き締めて行くぞ」
このパーティーのリーダー、ブラッドの一声でパーティーに緊張感が生まれる。
「第一試合、開始!」
第一試合の幕が上がった。
「イグニスってあのときの……」
「リアン兄ちゃん、ここからは関係者と参加者以外立ち入り禁止区域になるからばれないようにね」
ロジェが小声で僕にそう言った。
「うん、分かってる。ロジェもはぐれないようにね」
僕も小声で返す。
そして僕たちは闘技場の地下へと進んだ。
「レベルが高いね。――――あれは……」
僕は思わず自分の口元を押さえる。奴隷、だよね。まさかいるとは思わなかった。暮らしも自然に近いとは言え現代の水準レベルに近かったしいるとは思わないでしょ……。それに心なしか頭痛がする気がする。
「リアン兄ちゃん、ここは見て見ぬ振りして。この国ではこれが常識なんだ」
「ロジェ、常識ってどういう……」
「この国はある意味最も自由な国であると同時に弱肉強食の国なんだよ」
ロジェは唇をかみしめた。何もできないことがもどかしいと言わんばかりに。ロジェがこんなにもつらそうな顔をしているからこれ以上何も聞けなかった。
僕は改めて奴隷を見た。なんだか子供が多い気がする。それにみんな傷だらけだ。傷の具合的に見て戦いで得た傷だろう。
「おいおい、何だ?このひ弱そうなガキはよぉ。ここはガキの来るところじゃねよ。さっさと帰ってママにでも泣きつくんだな」
絡まれた?!面倒だな。ここで目立つ訳にはいかないのに!!
「相手の実力も測れないようならあんたが帰りなよ、おっさん」
「何だとテメェ、剣奴のくせになめた口聞くじゃねぇか。なあ、敗北者さんよ」
おっさんからかばってくれた女はとても不愉快そうに眉をひそめた。おっさんは言い返せない女に気分を良くしたのか不愉快な言葉を並べ立てる。
「良いんだぜ。今、謝れば体だけで許してやるよ。剣奴のネルさんよ!!」
ネルと呼ばれた女の人は拳を握りしめ今にも殴りかかりそうだった。
確か試合以外での選手同士の戦いは両方棄権扱いになるんじゃなかったっけ。僕たちのせいでネルさんを棄権にさせる訳にはいかない。ここは、オリヴィアさん直伝の技を使うしかない!!
「なんだよ、その目つき。やんのか――なっ?!」
(こいつ、速い。いつの間に後ろに来やがった?!)
僕はおっさんの首に手刀を入れる。そしてすかさず気絶して前に倒れるおっさんを片手で支える。そして壁際に座らせた。
周りの目線が痛い。早くここから逃げないと。
「こっちです。こっちでケンカが始まってしまって」
まずい、誰かがこの騒ぎを見て関係者を連れてきたみたいだ。僕たちの不法侵入がばれるかもしれない。
僕はロジェの手を引き、この場から逃げた。
「待って!!そこの人」
ネルさんの声がする。でもここは逃げないと僕たち最悪牢屋行きだ。
「逃げ切れたかな。――ロジェ、大丈夫?」
僕は後ろを見た後周りを確認した。いないことを確認した僕はロジェの手を離した。
「大丈夫だけど少し疲れたかな」
「少し休もうか」
「うん」
それにしてもここ、誰もいない。まさか選手すら立ち入り禁止のところに来ちゃったのかも。周りの壁画も気になるし。
「武器を持つ4人の人物。それを照らすかのように真ん中に大きな太陽?そして武器を持つ人の後ろに描かれてるたくさんの武器の山。そしてこれは見たことない文字?かな。何を意味してるんだろう?」
「リアン兄ちゃんがいた大陸とこの大陸が分断された出来事だと思う。僕はこの文字は読めないから本当かどうかは分からないけど絵的にそうだと思う」
ロジェは壁に寄りかかって座りながらそう言った。
「リンさんが言っていた能力者による大陸分断か。じゃあ、この4人の能力者が大陸分断の功労者なのかな」
この文字が読めれば大陸分断の理由が分かるのかもしれないけど……。今は関係ないことだけど気になる。それにこの壁画どこかで――――。
僕はいち早く足音を察知し、ロジェのそばに駆け寄った。足音的に一人だと思うけど。誰だろう。
「ここは関係者以外立ち入り禁止の場所だ。そこで何をしている」
ロジェは目をこすりながらあくびをしていた。
眠いのかな、ロジェ。暗殺者の里からガザニア国まで結構距離があったし疲れがたまっているのかも。
「おはよう、リアン兄ちゃん」
「あれ?そういえばエアリエルがいない。ロジェ、知ってる?」
昨日の夜は自分のことでいっぱいいっぱいで気づかなかったけどエアリエルがいない。僕が部屋を出る前まではいたと思うんだけど……。
「昨日、エアリエルに頼み事したからそれで少し出かけているのかも」
「そっか。無事ならいいんだ。――あっ、そういえば昨日、皇帝主催の試合にアイギスっていう人が出るって話を聞いたんだった」
ロジェはアイギスって言う人を知らないみたいで首をかしげていた。
もしかしたらロジェなら知っているかもっては思っていたんだけど。これは結構良い収穫だったのかな。
「なんでもメドゥーサの討伐に一躍勝った皇帝のお気に入りみたいなんだ。メドゥーサといえばロジェのお姉さんがメドゥーサの魔眼を埋め込んだって言ってたでしょ?だからその、会いに行ってみない?何か知っているかもしれないし……」
僕は不安そうな顔を浮かべながらそう言った。
「リアン兄ちゃんって頑固なところあるよね。今の話は嘘ではないんだろうけど、本音は闘技場に行ってみたいだよね?あわよくば出場したい」
ロジェに本当のことを指摘されて僕の体が揺れる。なぜばれたんだ。ロジェはそんな僕を見てため息をついていた。
今、僕と同じ年齢ぐらいの見た目になってるから余計僕の罪悪感をあおっている気がする。迫力があるというか圧があるというか。
「闘技場には地下もあるし、もしかしたらそこに古代の魔導具があるかもしれないから良いよ。出場はダメだけどね?多分裏ギルド的にも目立つ行為はダメだと思うよ?」
「とりあえず、今日は闘技場の探索で決まりだね」
ロジェの気が変わらないうちに言っとかないとね。
エアリエルは――とりあえず、宿に置き手紙置いとけば良いかな。僕はロジェが準備している間に手紙を書き、机に分かりやすく置いた。よし、これで大丈夫!ロジェも丁度準備が終わったみたいだ。
「闘技場へ出発!」
「さあ、やってまいりました。皇帝主催の強者を決める戦い!進行は私、イーサンと――」
「私、ケヴィンが努めさせてもらいます」
「今回、皇帝の要望として試合の形式は特殊になります。最初の試合、4人1グループを組んでもらいB級魔物との勝負!誰と組んでもよし、場合によっては参加者以外からもグループに入れてもよし。しかし複数掛け持ちはNGとのことです。何のB級魔物に当たるかはランダム。グループができた人からすぐに試合を始めます!皆さん、盛り上がっていきましょう」
観客席から大歓声が沸き起こる。選手控え室からは戸惑いの声や観客と同じ歓声の声が入り交じる。
「そうそう決まったようですね。第一試合は4人の冒険者パーティー、イグニスです。さてB級魔物は――オーガだ!!」
「私たち、オーガと何か縁があるのかしら」
「はは、でも1匹みたいだからよかったよ。群れじゃなくて」
「ウッドベアじゃなくてよかった~」
魔法使いのような格好をしているソフィア、小人族のアン、そしてやさしそうな風貌のドニは苦笑いを浮かべる。
このパーティーはエルフの里の帰りにオーガの群れと上位のウッドベアに襲われ、そこをリアンたちに助けられた過去があるのだ。
「お前ら、気を引き締めて行くぞ」
このパーティーのリーダー、ブラッドの一声でパーティーに緊張感が生まれる。
「第一試合、開始!」
第一試合の幕が上がった。
「イグニスってあのときの……」
「リアン兄ちゃん、ここからは関係者と参加者以外立ち入り禁止区域になるからばれないようにね」
ロジェが小声で僕にそう言った。
「うん、分かってる。ロジェもはぐれないようにね」
僕も小声で返す。
そして僕たちは闘技場の地下へと進んだ。
「レベルが高いね。――――あれは……」
僕は思わず自分の口元を押さえる。奴隷、だよね。まさかいるとは思わなかった。暮らしも自然に近いとは言え現代の水準レベルに近かったしいるとは思わないでしょ……。それに心なしか頭痛がする気がする。
「リアン兄ちゃん、ここは見て見ぬ振りして。この国ではこれが常識なんだ」
「ロジェ、常識ってどういう……」
「この国はある意味最も自由な国であると同時に弱肉強食の国なんだよ」
ロジェは唇をかみしめた。何もできないことがもどかしいと言わんばかりに。ロジェがこんなにもつらそうな顔をしているからこれ以上何も聞けなかった。
僕は改めて奴隷を見た。なんだか子供が多い気がする。それにみんな傷だらけだ。傷の具合的に見て戦いで得た傷だろう。
「おいおい、何だ?このひ弱そうなガキはよぉ。ここはガキの来るところじゃねよ。さっさと帰ってママにでも泣きつくんだな」
絡まれた?!面倒だな。ここで目立つ訳にはいかないのに!!
「相手の実力も測れないようならあんたが帰りなよ、おっさん」
「何だとテメェ、剣奴のくせになめた口聞くじゃねぇか。なあ、敗北者さんよ」
おっさんからかばってくれた女はとても不愉快そうに眉をひそめた。おっさんは言い返せない女に気分を良くしたのか不愉快な言葉を並べ立てる。
「良いんだぜ。今、謝れば体だけで許してやるよ。剣奴のネルさんよ!!」
ネルと呼ばれた女の人は拳を握りしめ今にも殴りかかりそうだった。
確か試合以外での選手同士の戦いは両方棄権扱いになるんじゃなかったっけ。僕たちのせいでネルさんを棄権にさせる訳にはいかない。ここは、オリヴィアさん直伝の技を使うしかない!!
「なんだよ、その目つき。やんのか――なっ?!」
(こいつ、速い。いつの間に後ろに来やがった?!)
僕はおっさんの首に手刀を入れる。そしてすかさず気絶して前に倒れるおっさんを片手で支える。そして壁際に座らせた。
周りの目線が痛い。早くここから逃げないと。
「こっちです。こっちでケンカが始まってしまって」
まずい、誰かがこの騒ぎを見て関係者を連れてきたみたいだ。僕たちの不法侵入がばれるかもしれない。
僕はロジェの手を引き、この場から逃げた。
「待って!!そこの人」
ネルさんの声がする。でもここは逃げないと僕たち最悪牢屋行きだ。
「逃げ切れたかな。――ロジェ、大丈夫?」
僕は後ろを見た後周りを確認した。いないことを確認した僕はロジェの手を離した。
「大丈夫だけど少し疲れたかな」
「少し休もうか」
「うん」
それにしてもここ、誰もいない。まさか選手すら立ち入り禁止のところに来ちゃったのかも。周りの壁画も気になるし。
「武器を持つ4人の人物。それを照らすかのように真ん中に大きな太陽?そして武器を持つ人の後ろに描かれてるたくさんの武器の山。そしてこれは見たことない文字?かな。何を意味してるんだろう?」
「リアン兄ちゃんがいた大陸とこの大陸が分断された出来事だと思う。僕はこの文字は読めないから本当かどうかは分からないけど絵的にそうだと思う」
ロジェは壁に寄りかかって座りながらそう言った。
「リンさんが言っていた能力者による大陸分断か。じゃあ、この4人の能力者が大陸分断の功労者なのかな」
この文字が読めれば大陸分断の理由が分かるのかもしれないけど……。今は関係ないことだけど気になる。それにこの壁画どこかで――――。
僕はいち早く足音を察知し、ロジェのそばに駆け寄った。足音的に一人だと思うけど。誰だろう。
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