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三章 依頼任務
裏
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僕たちは今、シネラリア国の王城に滞在している。
僕が目覚めたときには戦争開始からすでに一週間が経過しており、その間に戦争は終わりを告げていた。
当然ながら戦争で勝ったのはシネラリア国。犠牲は出たが戦争にしては犠牲が少なかったとのことだ。
別室でリュカ王子の治療をしていたオリヴィアさんは治療が終わったのか、部屋に戻ってきた。
「オリヴィア姉ちゃん、リュカ王子の様子は?」
「順調に回復してる。でも、心理的な治療は……」
ロジェの問いにオリヴィアさんは目を伏せ、左右に首を振る。
「そうなんだ。戦争をふっかけた理由は聞けたの?」
「昔の武器を再現させないためって言ってた」
オリヴィアさんはロジェと僕の向かい側に座ると同じようにお菓子を食べ始めた。
「昔の武器の再現?」
「詳しく聞きたい?」
「うん」
「ちょっと待って」
『我が命じる。音を阻害しろ』
『我が再び命じる。この部屋の侵入を禁じる』
魔法?!
「これから話すことは他言無用。昔の武器の存在自体一部の人しか知ってはいけない。もし、話したら……」
「話したら?」
ロジェが聞き返すとオリヴィアさんは真顔で告げる。
「話した人も聞いた人も殺される」
「えっ、それって僕たち聞かない方がいいですよね?」
三人とも死んじゃうじゃん!! オリヴィアさん何考えてるの?!
「今回は許可取ってあるから大丈夫。でもロジェたちから人に話すのはダメ。絶対」
許可って誰にだろう? 殺しに来る人?
「分かった。絶対に話さないよ、オリヴィア姉ちゃん」
「僕も話しません」
オリヴィアさんは僕たちの返事を聞くと、オリヴィアさんは「どこから話そうか……」っとでも言いたげな顔で机の上を凝視した。そして、整理ができたのか、ゆっくりと話し始めた。
「まず、昔の武器は禁忌になってる」
「禁忌?」
ロジェはお菓子を食べながら首を傾げた。
オリヴィアさんは近くのフォークを手に取ると人型クッキーの首にフォークを突きつけた。
「今でも武器に何かしら付加されてるものはある。ミカゲもそういう武器を作ったりしてる。でも武器そのものに付加されているのはひと握り。付加は職人が至高に至った結果」
オリヴィアさんは一度口を結び、目の前のクッキーを見ながら目を細めた。そして再び口を開ける。
「昔の武器は能力を武器に閉じ込めるの。武器に能力を閉じ込める方法は一つしかない。殺すこと。そうして何人も殺していって完成した武器は呪いを帯びると同時に絶大な力を発揮する」
クッキーが砕け、頭と体に分断される。
「それって能力同士が反発したりしないの? 武器の方が耐えられなくなりそうだし、作る意味がないように思えるんだけど……」
僕もロジェと同じ考えだ。人が能力を持つのに三つが限界なように武器にも限界がありそう。それに能力が正反対のものとかあったら反発しそうだよな……。
「ロジェの言いたいことも分かる。でも答えは半分ノー。できるまでに反発して壊れるものもある。だけど、完成までもっていけばそうじゃない」
禁忌と言われる所以がまだよく分からないな。人を殺してできるから倫理的にダメってことなのかな?
「反発して壊れるのではなく、その能力が悪いように人々に襲いかかる。病気だったり、呪いだったり。つまり、反発した結果、外に作用する」
「いまいちピンとこないよ。反発した結果、外にでるなら武器の中にいる間も相当なエネルギーを持ってると思うんだけど」
「一旦数個の能力で完成させる。完成したあとで能力を増やしていく。そして、そのとき反発する能力は武器に吸収されずに外に影響を及ぼす。一番の問題は影響を及ぼす範囲を武器の所持者が選択出来ることと、時間を選べるということ」
「時間まで!?」
「私にも時間を選べる理由までは分からない。でも、どうして禁忌かは分かったでしょ?」
「うん」
そりゃあ、禁忌になるわ。人を殺すのに特化してる武器だもん。人類滅ぼすためにあるようなものだ。
でもどうしてアヴァイル国はそんなもの作ろうとしたのか分からないな。
「昔の武器を完成させるには武器の核となる人格が必要。その人格に選ばれたのがリュカ王子だった」
「つまり、リュカ王子は全て知ってて戦争を起こしたんだ?」
でもそれだと魔国でも良かったんじゃあ……。
「どうしてシネラリア国だったんですか?」
「おそらく、ヒエロニウスが関わってたから。ヒエロニウスは魔国の人間だから」
オリヴィアさんはそう言うと紅茶を口に含んだ。僕も紅茶を口に含み、喉を潤した。
「オリヴィア姉ちゃん。奴隷はどうなってるか分かる? オークションのときにたまたま聞いたんだ。アヴァイル国に、拉致した魔族の奴隷を大量に送っているって話」
ロジェの声はどこか震えていた。
オリヴィアさんは、じっとロジェを見つめる。そしてロジェも同じようにじっと見つめ返した。
ロジェが言葉を取り消さないのを悟ったオリヴィアさんは視線を外し、短い言葉で告げた。
「昔の武器の再現の他にも実験が行われていたの。もうここまで言えば分かるよね?」
「教えてくれてありがとう、オリヴィア姉ちゃん」
ロジェはティーカップを持つと、表情を隠すように、上を向いてジュースを口に流し込んだ。
「そういえばグレタさんがいませんけど、どうなったんですか?」
僕はこの暗い雰囲気を変えるように話題を変えた。
「今は公爵家に帰ってお母様と一緒に葬儀をあげているみたい。そしてこのことは公表していないからここにいる私たちとシネラリア国の上層部しか知らない。リュカ王子は表向き死んだことになってる」
「そうなんですね」
「そう」
オリヴィアさんは頷くと、先ほどフォークで砕いたクッキーを食べ始めた。
部屋にかかっていた魔力が霧散する。
霧散した数秒後にノック音が鳴り響いた。
「どうぞ」
「君たち、元気にしているかい?」
ハロルド王子?!
「はい、おかげさまで」
「それは良かった」
オリヴィアさんがそう言うとハロルド王子は微笑んだ。そして、オリヴィアさんの隣に座った。
この人、何しに来たんだろう? 他にイス空いてるのにどうしてわざわざオリヴィアさんの隣に? いや、別にいいんだけど? ――――やっぱり少し嫌かも。
「ハロルド王子はどうしてここに?」
ロジェがハロルド王子に尋ねる。それに対し、ハロルド王子は、
「戦争の裏について何か分かったかなって思って」
僕たちを探るように答える。
ハロルド王子はもしかして知らないのか?
僕はオリヴィアさんの方に視線を向ける。オリヴィアさんはティーカップの中を覗き込んだまま話す。
「ほとんど分からなかったです。フローレス公爵が魔族の奴隷を大量に購入していたことしか。資料が何かしら残っていれば良かったんですけど……」
「燃えちゃったからね」
「はい」
「今、私たちの方で復元を試みてるけど、残念ながら復元はできなさそうかな。私も裏を知りたかったんだけどね……」
ハロルド王子は横目でオリヴィアさんを見ながら笑みを浮かべると、机の上のクッキーをかじった。そして、話題を変える。
「さっきからずっと思ってたんだけど、オリヴィアちゃん、元気がないみたいだね? 先ほどから言葉に覇気が感じられないよ。私で良かったら後で話聞くけど?」
ハロルド王子、もしかしてオリヴィアさんをナンパしてる? オリヴィアさんの隣に座ったことといい、ハロルド王子って女遊び酷い人なのか?
「気が向いたらお願いします」
「そうか。いつでも来るといい」
「はい」
オリヴィアさんの返答に僕はそっと胸をなでおろした。
良かった。ハロルド王子の誘いを断って。
「もうすぐ、帰るんだったよね? 最後に予言してあげよう」
「どうして、そこまでよくしてくれるんですか?」
僕は疑問に思ったことを口に出す。
ハロルド王子、苦手だけど、部屋を貸してくれたり、様子見に来てくれたり、やってることはありがたいことだらけなんだよなぁ。
「君たちがみんな危なっかしいからかな。まあ、ただの世話好きだと思ってくれていいよ」
「そうですか」
小さい子の面倒を見てる気持ちなのか?
「それで予言なんだけど、――――暗殺と再会に注意だってさ」
暗殺に注意か……。それにしても再会ってなんの再会だろう?
「ありがとう。ハロルド王子」
ロジェがそう言うとハロルド王子は背を向けたまま手を振り、退出してしまった。
「みんな、そろそろ帰る準備はしとかないとね」
「そうだね」
僕が目覚めたときには戦争開始からすでに一週間が経過しており、その間に戦争は終わりを告げていた。
当然ながら戦争で勝ったのはシネラリア国。犠牲は出たが戦争にしては犠牲が少なかったとのことだ。
別室でリュカ王子の治療をしていたオリヴィアさんは治療が終わったのか、部屋に戻ってきた。
「オリヴィア姉ちゃん、リュカ王子の様子は?」
「順調に回復してる。でも、心理的な治療は……」
ロジェの問いにオリヴィアさんは目を伏せ、左右に首を振る。
「そうなんだ。戦争をふっかけた理由は聞けたの?」
「昔の武器を再現させないためって言ってた」
オリヴィアさんはロジェと僕の向かい側に座ると同じようにお菓子を食べ始めた。
「昔の武器の再現?」
「詳しく聞きたい?」
「うん」
「ちょっと待って」
『我が命じる。音を阻害しろ』
『我が再び命じる。この部屋の侵入を禁じる』
魔法?!
「これから話すことは他言無用。昔の武器の存在自体一部の人しか知ってはいけない。もし、話したら……」
「話したら?」
ロジェが聞き返すとオリヴィアさんは真顔で告げる。
「話した人も聞いた人も殺される」
「えっ、それって僕たち聞かない方がいいですよね?」
三人とも死んじゃうじゃん!! オリヴィアさん何考えてるの?!
「今回は許可取ってあるから大丈夫。でもロジェたちから人に話すのはダメ。絶対」
許可って誰にだろう? 殺しに来る人?
「分かった。絶対に話さないよ、オリヴィア姉ちゃん」
「僕も話しません」
オリヴィアさんは僕たちの返事を聞くと、オリヴィアさんは「どこから話そうか……」っとでも言いたげな顔で机の上を凝視した。そして、整理ができたのか、ゆっくりと話し始めた。
「まず、昔の武器は禁忌になってる」
「禁忌?」
ロジェはお菓子を食べながら首を傾げた。
オリヴィアさんは近くのフォークを手に取ると人型クッキーの首にフォークを突きつけた。
「今でも武器に何かしら付加されてるものはある。ミカゲもそういう武器を作ったりしてる。でも武器そのものに付加されているのはひと握り。付加は職人が至高に至った結果」
オリヴィアさんは一度口を結び、目の前のクッキーを見ながら目を細めた。そして再び口を開ける。
「昔の武器は能力を武器に閉じ込めるの。武器に能力を閉じ込める方法は一つしかない。殺すこと。そうして何人も殺していって完成した武器は呪いを帯びると同時に絶大な力を発揮する」
クッキーが砕け、頭と体に分断される。
「それって能力同士が反発したりしないの? 武器の方が耐えられなくなりそうだし、作る意味がないように思えるんだけど……」
僕もロジェと同じ考えだ。人が能力を持つのに三つが限界なように武器にも限界がありそう。それに能力が正反対のものとかあったら反発しそうだよな……。
「ロジェの言いたいことも分かる。でも答えは半分ノー。できるまでに反発して壊れるものもある。だけど、完成までもっていけばそうじゃない」
禁忌と言われる所以がまだよく分からないな。人を殺してできるから倫理的にダメってことなのかな?
「反発して壊れるのではなく、その能力が悪いように人々に襲いかかる。病気だったり、呪いだったり。つまり、反発した結果、外に作用する」
「いまいちピンとこないよ。反発した結果、外にでるなら武器の中にいる間も相当なエネルギーを持ってると思うんだけど」
「一旦数個の能力で完成させる。完成したあとで能力を増やしていく。そして、そのとき反発する能力は武器に吸収されずに外に影響を及ぼす。一番の問題は影響を及ぼす範囲を武器の所持者が選択出来ることと、時間を選べるということ」
「時間まで!?」
「私にも時間を選べる理由までは分からない。でも、どうして禁忌かは分かったでしょ?」
「うん」
そりゃあ、禁忌になるわ。人を殺すのに特化してる武器だもん。人類滅ぼすためにあるようなものだ。
でもどうしてアヴァイル国はそんなもの作ろうとしたのか分からないな。
「昔の武器を完成させるには武器の核となる人格が必要。その人格に選ばれたのがリュカ王子だった」
「つまり、リュカ王子は全て知ってて戦争を起こしたんだ?」
でもそれだと魔国でも良かったんじゃあ……。
「どうしてシネラリア国だったんですか?」
「おそらく、ヒエロニウスが関わってたから。ヒエロニウスは魔国の人間だから」
オリヴィアさんはそう言うと紅茶を口に含んだ。僕も紅茶を口に含み、喉を潤した。
「オリヴィア姉ちゃん。奴隷はどうなってるか分かる? オークションのときにたまたま聞いたんだ。アヴァイル国に、拉致した魔族の奴隷を大量に送っているって話」
ロジェの声はどこか震えていた。
オリヴィアさんは、じっとロジェを見つめる。そしてロジェも同じようにじっと見つめ返した。
ロジェが言葉を取り消さないのを悟ったオリヴィアさんは視線を外し、短い言葉で告げた。
「昔の武器の再現の他にも実験が行われていたの。もうここまで言えば分かるよね?」
「教えてくれてありがとう、オリヴィア姉ちゃん」
ロジェはティーカップを持つと、表情を隠すように、上を向いてジュースを口に流し込んだ。
「そういえばグレタさんがいませんけど、どうなったんですか?」
僕はこの暗い雰囲気を変えるように話題を変えた。
「今は公爵家に帰ってお母様と一緒に葬儀をあげているみたい。そしてこのことは公表していないからここにいる私たちとシネラリア国の上層部しか知らない。リュカ王子は表向き死んだことになってる」
「そうなんですね」
「そう」
オリヴィアさんは頷くと、先ほどフォークで砕いたクッキーを食べ始めた。
部屋にかかっていた魔力が霧散する。
霧散した数秒後にノック音が鳴り響いた。
「どうぞ」
「君たち、元気にしているかい?」
ハロルド王子?!
「はい、おかげさまで」
「それは良かった」
オリヴィアさんがそう言うとハロルド王子は微笑んだ。そして、オリヴィアさんの隣に座った。
この人、何しに来たんだろう? 他にイス空いてるのにどうしてわざわざオリヴィアさんの隣に? いや、別にいいんだけど? ――――やっぱり少し嫌かも。
「ハロルド王子はどうしてここに?」
ロジェがハロルド王子に尋ねる。それに対し、ハロルド王子は、
「戦争の裏について何か分かったかなって思って」
僕たちを探るように答える。
ハロルド王子はもしかして知らないのか?
僕はオリヴィアさんの方に視線を向ける。オリヴィアさんはティーカップの中を覗き込んだまま話す。
「ほとんど分からなかったです。フローレス公爵が魔族の奴隷を大量に購入していたことしか。資料が何かしら残っていれば良かったんですけど……」
「燃えちゃったからね」
「はい」
「今、私たちの方で復元を試みてるけど、残念ながら復元はできなさそうかな。私も裏を知りたかったんだけどね……」
ハロルド王子は横目でオリヴィアさんを見ながら笑みを浮かべると、机の上のクッキーをかじった。そして、話題を変える。
「さっきからずっと思ってたんだけど、オリヴィアちゃん、元気がないみたいだね? 先ほどから言葉に覇気が感じられないよ。私で良かったら後で話聞くけど?」
ハロルド王子、もしかしてオリヴィアさんをナンパしてる? オリヴィアさんの隣に座ったことといい、ハロルド王子って女遊び酷い人なのか?
「気が向いたらお願いします」
「そうか。いつでも来るといい」
「はい」
オリヴィアさんの返答に僕はそっと胸をなでおろした。
良かった。ハロルド王子の誘いを断って。
「もうすぐ、帰るんだったよね? 最後に予言してあげよう」
「どうして、そこまでよくしてくれるんですか?」
僕は疑問に思ったことを口に出す。
ハロルド王子、苦手だけど、部屋を貸してくれたり、様子見に来てくれたり、やってることはありがたいことだらけなんだよなぁ。
「君たちがみんな危なっかしいからかな。まあ、ただの世話好きだと思ってくれていいよ」
「そうですか」
小さい子の面倒を見てる気持ちなのか?
「それで予言なんだけど、――――暗殺と再会に注意だってさ」
暗殺に注意か……。それにしても再会ってなんの再会だろう?
「ありがとう。ハロルド王子」
ロジェがそう言うとハロルド王子は背を向けたまま手を振り、退出してしまった。
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