ホワイトノイズ

ツヅラ

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第8楽章 護り謳う

02

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 さらさらと目の前を舞う光。

「状況確認」
「する必要あるか?」

 つい先ほど強い衝撃と強い風が艦橋を襲った。一応マニュアル通りクロスが言葉を発したものの、コンナの言うとおり、火を見るより明らかだった。

「見晴らしがよくなった。以上」

 キャメリアの艦橋の天井のほぼ全てと甲板の一部がなくなっていた。しかもその断面からは砂が溢れ出し、今だに崩壊を続けている。

≪ せっかく取り付けた新しい武器が無くなった!! ≫

 いち早く甲板に留まるのは危険と判断し、事なきを得たエリザから無線で報告とも文句とも取れる通信が入るものの、オペレーターが後ろの状況を見て怒鳴った。

「冗談を言ってる場合じゃありません!! アネモネが!」

 振り返り見上げた先にはアネモネがキャメリアと同様に大きく損傷していた。しかし、キャメリアのように上部がなくなったのではなく、船の底、機関部に近い部分が抉られていた。浮遊装置に光は点っていない。
 動力を失ったアネモネはゆっくりとバランスを崩し、高度を落とし始めていた。

「前進! 巻き込まれる!」

 すぐにアネモネに巻き込まれないように移動するが、避けきれなかった角がぶつかり衝撃が来た。
 落ちていくアネモネに、大きく破損したキャメリア。それを唖然と見つめる共鳴者は多かった。グラジオラスの艦橋でも、誰もが呼吸を忘れたようにその映像を見つめていた。しかし、ジーニアスは黒竜の目が次に捉えたのがカサブランカだと気づくと、弾かれたように叫んだ。

「音響弾を上に撃って!」

 すぐさま船の上に撃たれた音響弾は、船上で音を立てる。
 最初にミドナの乗っているアネモネ、次にシリカの乗るカサブランカに狙いを定めていたのが、音に反応していたというなら音響弾で少しは目くらましになるはずだ。
 ジーニアスの狙い通り、黒竜は一度グラジオラスの上空を見たが、またすぐにカサブランカの方を見た。アネモネが落ちた今、カサブランカまで落ちたら艦隊共鳴は崩壊する。その先は想像に容易い。
 キャメリアからも音響弾が上空へ何発も打ち上げられる。何発、何発も、音響弾が弾け、残響石の粒子が薄暗い穴の中で仄かに光を放った。

「……あの黒玉を破壊すればいいなら」

 すでに黒玉の姿は見えている。しかし、杭を穿つ前に黒玉を破壊しようとすれば、残っている触手はミスズを襲うだろう。黒玉ごと黒竜の中に飲み込まれる可能性だってある。
 しかし、例えグラジオラスが盾になったとしても、できるのはあの触手を逸らす程度であり、カサブランカがアネモネのように落ちる可能性は高い。

「テメッ……! 無茶すんじゃ――」
「しなきゃみんな死ぬ!」

 今、カサブランカまで落とさせるわけにはいかない。大切な友達のため、人たちのためにも。
 ミスズは黒玉に向かって飛んだ。

「アーチ! 援護を!」
「こっちはどうすんだよ!?」

 触手は防ぎようがないが、向かってくる地を這う者からはシリカを守らなければならない。ランスロットがシリカに振り返れば、不安そうに表情を曇らせるシリカがいた。
 それは自分の心配か、それとも戦っている全員への心配なのか、おそらく両方だろう。ランスロットはこの場では場違いなほど、柔らかく微笑んだ。

「貴方のことは、私が必ずお護りします」

 腰に携えた剣を抜くと、共鳴させた。

「ですから、どうかお力添えを」

 シリカは小さく頷き、俯くと、

「ごめんなさい……」

 誰に対してか、そう謝った。

「……違いますよ。ミスズたちにかける言葉を、そんな言葉じゃないはずです。シリカ」

 不思議そうに顔を上げれば、ランスロットは少しだけ呆れたように表情を崩す。

「ミスズは貴方に巻き込まれたとは思っていません。他の方々だって。シリカだけのせいじゃない」

 そういうと、いつものようにシリカをからかう時のように口端を上げた。

「まぁ、私に限って言えばシリカ姫の願いを叶えているというだけですから、おおいに謝ってくださって結構ですが」

 この表情でそう言われると、誰だって謝りたくなくなる。シリカは眉をひそめ、ランスロットを思いっきり蹴ろうとするが軽々と避けられてしまった。
 さすがに元軍人というだけあって、この程度では当たらない。悔しそうにしばらく睨んでいたが、仄かに光る粒子が降り注いでくると睨むのをやめた。

「ありがとう」

 きっと聞こえはしないだろうけど、シリカはそっと呟いた。

 まだ妙な動きをした触手をその杭で突き刺すと、鈍い手応えと共に逆立った鱗が飛び、体を傷つけるが、その杭から手を離すことはなかった。

「ナギ! そんな無茶を……!」
「これが任務です。もう二度目はさせません」

 平然を装ってはいるが、体中の傷から血と砂が出ている。しかし、それでも二度とその杭が抜けないように、ナギはその杭を離さない。

「あとひとつ……早くしておくれ……」

 ただの傷とは違い、その傷は広がる。長引けば長引くほど状況は悪くなる。ジルはアネモネの陰に隠れて見えないフレイヤの方をじっと見つめた。

 懐かしい聞きなれた謡が聞こえた。それは知っているはずなのに、その声の主と一度もあったことがない。きっとこれからも会うことはないのだろう。
 リンネが謡い、神子が謡い、祈ることしかできないあの場所で緑の眼を持つあの少女は今も、謡っている。

「ん……」

 辺り一面に砂が敷かれていた。不幸中の幸いか、この砂がクッションとなって衝撃を吸収してくれていたらしい。本来、壁があるべき場所には何もなく、残っている上の階からは砂が降り続いていた。
 体を起こし、その無くなった壁の先を見れば、見慣れた金髪が横たわっていた。

「フレイ……!」

 駆け寄れれば、気絶はしているものの息はある。それに安心しながら、振り返れば黒い山のような黒竜がカサブランカの方をじっと見ていた。
 残響石の粒子が辺り一帯に漂い、音を反響させているせいか、擬似的にリンネの森同様の大きな共鳴となり、それはカサブランカに乗るシリカの位置を特定させない目眩ましになっていた。
 しかし、黒竜は焦れったくなったのか、ついに最後の触手をカサブランカに向けた。

「させない……!!」

 ミスズが黒玉を切りつければ、黒竜は大きく悲鳴のような咆哮をあげ、触手はカサブランカから黒玉の付近にいる人間を、仲間であるはずの地を這う者もろとも黒玉に近づこうとするものを排除しようと、暴れまわった。
 切りつけた黒玉には微かに傷がついたが、倒すまではいかない。だが、敵も味方も関係なしに暴れまわる触手をかい潜ることはできず、ミスズたちは一度離れるしかなかった。

「ミスズ、怪我は!?」
「平気」
「一人で突っ走んな!」

 フィーネとズルダがようやく追いつきミスズの無事を確認すると、倒れているフレイヤの脇に座るミドナと目があった。フィーネはその姿を見つけると、すぐに駆け寄った。

「お姉ちゃん!」
「気絶してるだけだ。生きてるよ」
「よかった……」

 安心したように息を吐き出すと、改めて黒竜を見る。触手は黒玉を包み込んでおり手を出せそうになかった。しかし、他の触手をスレイたちが抑えているおかげで、触手による攻撃はできず、これ以上状況が悪化することもなかった。
 このまま膠着状態が続くはずも無く、すぐに次の作戦を考える必要があった。

≪ ミスズ。黒玉、破壊できそう? ≫

 ジーニアスからの通信にミスズは難しい表情を作った。。地を這う者より、砂竜よりもずっと硬い黒玉は、ただ切ったところで切れはしない。破壊するには強く共鳴するしかない
 やはり、触手の邪魔が入っては破壊は無理だろう。その最後の一本を触手を止めるはずだったフレイヤは、ここで気を失っている。

「私がやるよ」

 フレイヤの傍らに落ちていた杭を拾い上げると、フィーネがそれを握り締め言った。
 元々選ばれていたフィーネであれば、それを使うことはできる。少しだけ硬い笑顔でミスズに笑いかけた。

「絶対に、ミスズのところには行かせないから」
「フィーネ……」

 その手はやはり震えていたが、ミスズはフィーネの言葉に頷き返すと、ズルダが大きなため息をついた。

「じゃあ、俺はテメェのオモリか」
「ズルダは、ミスズについててあげてよ」
「テメェの方が危なっかしいだろォが! それに……」

 ズルダが空を仰ぎ見れば分かっていたように、ランスロットからアーチが援護をすると通信が入った。

「ほらな」
「で、でも……」
「テメェ、放っておいて、失敗でもされたらミスズもろとも死んじまうだろーが!!」
「は、はい!!」

 肩を竦ませながら返事をすれば、ミスズもフィーネも小さく笑ってしまった。

「ズルダは、もう少し優しい言い方できればいいのに」
「ホントだよ~」
「あ゛!? うっせェ!!」

 怒鳴るズルダに二人はひとしきり笑う。そんな三人をを見ながらミドナも微笑んでいた。

「本当に仲がいいな。だから、ヒスイも助けてくれるんだろうな」
「ぇ……」

 ヒスイの名前に三人が驚いてミドナを見つめれば、ミドナは光る残響石の粒子を見つめた。

「アレは元々リンネの木だ。リンネの木ならどんなに離れていても、どんなに小さくなっても、全てあの場所に還る。神子ならその声を聞くことが出来る。その逆だって……今もヒスイは護ってくれてる」

 アネモネが落ち、ミドナの謡が途切れても艦隊共鳴が変わらず出来たのは、シリカだけではなく、遠いリンネにいるヒスイの謡も響かせていたからだった。

「ヒスイちゃんが……」

 握った杭をより強く握ると、共鳴させた。その表情に迷いも恐怖もなかった。

「やっぱりフィーネは強いね」

 予想外の言葉に狼狽えていると、その様子にミスズは微笑み、ズルダはフィーネの背中を思いっきり叩いた。

「とっととあのデカブツ、ぶっ倒そうぜ」
「それでウィンリアを……」
「もう世界かもね」
「細ェな!」
「じゃあ、もう全部! 私たちが知ってる場所も知らない場所も人もみんな!」

 大雑把なフィーネにズルダが呆れるが、反対はしなかった。

「あの黒いの倒して、みんな護る!」

 その言葉にミスズもズルダも頷いた。

 ズルダが黒竜の注意を引き、触手を黒玉から離れさせ、フィーネが杭を打ち込むタイミングを計っていた。その二人から少し離れたところで、ミスズも黒玉を破壊するタイミングを見計らっていた。

「もうあいつらに頼むしかねェのか……」
「あとは触手が飛んできた時に逸らすことくらいかな」

 笑ってはいたが、触手がカサブランカを狙ったところで、グラジオラスができるのは確かにその程度しかなかった。ただ、ギリクたちはミスズたちを信じ、見守るしかなかった。

――――その時、またあの地を揺らす咆哮が響きわたった。

 残響石の放っていた光と音が、全て消えた。辛うじてシリカの謡のおかげで、共鳴が完全に消えることはなかったが、黒龍ははっきりと一際大きな聖なる音を響かせるシリカを見つめた。ズルダやフィーネを捉えようとしていた触手の動きが止まる。
 シリカも、このあと黒竜が行うであろう行為はわかったが、何もできなかった。ただフィーネたちを震える手を祈るように握り締め、謡い続けるしかできない。そのせいで狙われることになったとしても、やめることはしなかった。
 近くにいた地を這う者を切り払ったランスロットは、シリカに向かって駆け出した。

「こんな時、お前なら誰かを護るために動くんだろうな」

 ミドナは気絶したままのフレイヤの腰に携えた宝剣に触れる。王宮から持ち出すことすら許されない宝剣。持ち出すことができたのは、フレイヤが純粋にこの世界を守ろうとするから。

「だから、今は私がフレイの代わりに護るよ」

 宝剣がミドナの音に共鳴し震える。

「これでも私も、神子だからな」

 立ち上がると、フレイヤからアネモネから離れるように黒竜に近づいていく。
 その様子はキャメリアからも見えていた。

「まさか……」

 クロスが驚いたようにミドナを見て、叫んだ。
 同じ言葉を、アネモネの艦橋から目覚めたばかりのアネリアが叫んでいた。

「やめなさい!! ミドナッ!!」

 その声が届いたのか、ミドナはアネモネの方に振り返ると微笑む。

「……っ!」

 空気が震えるのと共に薄暗い世界を光が照らした。

***

 優しく愛おしい歌声が響く。何度だってその声は聞いた。その声がすれば、どんな遠くからだって走っていった。楽しそうに笑う声も、呆れるようなため息も、慌てた声も、子供たちを寝かせつけるために歌う声も、全部、全部好きだった。今だって好きな歌に誘われるように、目を開ければ、仄かに光る粒子が降り注ぐ不思議な光景。

「ミド、ナ……?」

 見慣れた新緑のような髪を持つミドナの体には、黒く禍々しい触手が突き刺さっていた。

「ぁ……ぁ、ぁ、ァァァァァアア!!!!」

 フレイヤの悲鳴に、フィーネは弾かれたようにその触手に向かい、杭を突き刺した。
 しかし、触手を縫い止めたことよりも、フィーネはミドナの事を見る。誰がどう見たって、もう助かる傷ではない。だが、虚ろな目でミドナはフィーネを微笑み見上げると、声にならない声で何かを紡いだ。

 ミスズも黒玉に向かって駆け出し、限界まで共鳴させると黒玉にその剣を突き刺した。
 黒竜の絶叫が轟くが、今だに黒玉は崩壊を始めない。周りを埋め尽くす鱗が逆立ち、剣を突き刺したまま動けないミスズに容赦なく襲いかかった。

「もういい……! もう十分でしょッッ!!!」

 あちこちから溢れ出す血と砂、痛みには目もくれず、刺さった剣に全体重をかけ黒玉を割った。剣は手から滑り落ち、黒玉の片割れは落ちて粉々に砕けた。
 だらりと力なく下ろされた左腕に深々と刺さった鱗を抜くと、残った黒玉の欠片にその刃を突き立てた。

「だから、もうこれで終われェェエエッ!!」

 その刃を共鳴させた。
 黒竜の絶叫が空気を震わせ、終わったのかと皆が黒竜の最期を見届けようとしたが、その最期は一向に来ることなく、全身の鱗は逆立ち、狙いなど無く、叫びながら刃を飛ばしている。

「確かに黒玉は破壊したはずだろ!?」

 衝撃に耐えながらギリクが叫び、ジーニアスもなぜかと頭を巡らせていると、その黒玉のような黒い目を見た。

「……目が黒玉なのか?」

 確信はなかったが、もうそれを信じる他なかった。
 エリザとアーチが矢を射るが、弾かれる。

「あの矢もうないの!?」
「あったらとっくに渡してるっての!」

 すでに逆鱗を使った共鳴を強くすることのできる矢は使い尽くしていた。そもそも、それほど数がなかったのだから、仕方ないことではあったが、黒玉に対してただの矢では傷つけることはできても破壊まではできない。
 唯一救いがあるとすれば、すでに片方は潰してあるということだけ。

「ミスズ!」

 黒玉のあった位置で倒れているミスズに、ズルダが駆け寄れば、その右手はあの時のユーリと同じように砂が溢れ出していた。

「――ッ! おい! しっかりしろ!」
「ズル、ダ……? 私、倒せなかった……?」

 今にも消え入りそうな声に、ズルダは表情を歪める。二度も仲間が砂になるところなど見たくはない。

「あんなの、こいつがズリィだけだ! いいから、テメェは死なねェことだけ考えてろ!」
「はは……ズルダはやっぱり、優しいね」

 頭にやけに音が響いていた。

「こうなりゃ、やるしかねェか」

 スレイが杭が刺さっているというのに、未だに暴れようとする触手を見ながらも、その杭に手をやる。

「本気ですか!? スレイ殿!?」
「あの目が黒玉っていうなら、抜いて、すぐにケリ付ける」

 黒玉というならば、ただの武器では破壊は出来ない。しかし、触手を縫い止めている杭であれば、確実に破壊することができるだろう。

「このままじゃ、被害が増えるだけだ」
「しかし……!」

 抜けば、また触手が暴れまわり被害は増えるだろう。それを最小限に抑えるとするならば、使い慣れた槍に最も形が近く、実力もあるスレイが行うのが一番だ。だとしても、やはりこれは、賭けだ。
 本来、触手を縫い止め、被害を少なくする役目であるスレイが、命令違反をして被害を増やせば、何かしらの処罰は受けることになるだろう。
 しかし、スレイにとってそんなことは些細なことだった。

≪ やれ。スレイ ≫

 無線から聞こえた声に、スレイは驚きながらも口元を歪めると、杭を引き抜こうと力を入れる。その瞬間、黒竜の触手から駆け上がる影を見た。

 暴れ狂う黒竜を呆然と眺めていた彼女は、ゆっくりと立ち上がると、懐かしくも愛おしいその音を今もまだ響かせ続けている、緑の宝剣を抜いた。

「お姉ちゃん……?」

 愛しい妹の言葉にも返事をせず、浮遊装置を使わず触手を駆け上がり、愛しくて大切だった友人の残した聖なる音の残響を響かせる剣を構え、笑った。

「護れたよ。ミドナ」

 さよなら。と、その黒玉に、世界を危機に陥れた黒竜にトドメをさした。 
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