ホワイトノイズ

ツヅラ

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第7楽章 大凶鳴

02

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 目の前に広がるのは、光をすべて飲み込むような暗い穴があった。その穴の周りには十数の軍艦が囲み、その内の四隻はゆっくりと中央に向かって航行していた。
 突如、砂海に開いた穴。その討伐作戦が今、実行されようとしていた。

「ここまで砂竜も地を這う者レジスターも無し。どう思う? 参謀殿クロス
「実は誰かが作ったノイズを発生する、ただの落とし穴だった」

 ありえないと分かっているからこそ、クロスは笑った。この穴に近づけば近づくほど、耳に入るノイズが大きくなっていく。しかし、その大きなノイズの割に今だに地を這う者が現れる兆候はない。
 キャメリアは奏者の能力が他に比べて低いこともあり、この作戦ではこの巣のボスである砂竜を倒す役目ではなく、周りに出てくるであろう地を這う者の相手をすることになっているが、こうも何もないと大規模な演習か式典のようにも感じてくる。
 ただ頭のどこかで警笛が鳴り続けていた。

「はぁ……疲れる」

 第六感を信じていないわけではない。むしろ、イヤな予感だけは無駄によく当たるからこそ、この警笛を無視することができなかった。
 背もたれにもたれかかりながら、意識的に力を抜くために息を吐き出す。

「それなら、楽しくなるものでも見せようか?」

 皮肉屋のクロスが楽しくなるなんて言い出すのだから、十中八九楽しくはないだろう。しかも、返事を待たずに、現在の艦隊の展開の図を見せられた。ご丁寧に、各艦の残響領域まで書かれている。
 頬杖をつきながらそれを見ていたが、クロスが操作をして通常時の残響領域を重ねられた瞬間、眉間にしわが寄った。ほとんどの軍艦の残響領域が半分程になっているのだ。下手すれば軍艦がまともに動き、戦闘を行うこともできないかもしれない。

「砂竜が出てきて、問題なく動ける船は?」
「ゼロだ」

 間髪いれずに答えられたその数字にはもう驚くしかない。

「動けるだけで言えば、四隻はある」

 それは、今回の作戦のために選抜された高い能力を持つ奏者が乗る軍艦四隻のことだろう。

「一番動けるのは?」
「アネモネだろうな」
「お前の幼馴染の乗ってる船か。さすが、リンネのところの神子様だ」

 アネモネの奏者はミドナだ。今回の任務を考えれば、必然的に動けるアネモネが倒しに行くことになるが、これだけの敵だ。一隻でなんとかなる相手ではない。
 そうなれば、必然的に出てくる選択肢。

「艦隊共鳴ができれば早いんだがな……」

 リンネの戦いの時に起きた一人の奏者に他の奏者が共鳴することによる、大幅な残響領域の拡大と、聖なる音の力が上がる現象。それは、ミドナが謡うことのできる“廻リ謡”にのみ、現在確認できた現象だ。
 またその中心となる奏者は、特に能力が高い必要があり、ミドナだけしか奏者の中に可能な人間はいなかった。

「ミドナでも艦隊共鳴は四隻が限界だ」

 検証によってその限界値もわかっていた。ミドナであれば四隻。だからこそ、少ないと分かっていながらもたった四隻で巣に向かっていた。

「もっと戦闘に駆り出す船を増やすなら、姫君にでも頼むしかないな」
「そりゃ無理な相談だろ」

 奏者としての能力が高い王族であれば、確かに多くの奏者と共鳴できるかもしれないが、それを行う場所は戦場の最前線だ。そんな危険な場所に王家を連れてくるなど、許可が下りる訳がない。

 不気味な静けさがぽっかりと目の前に広がっていた。艦隊共鳴はすでに行なっているが、それでも残響領域は小さくなりつつあった。だというのに今だに穴の底が見えることはなく、地を這う者が現れるわけでもない。

「これは危険かもね。僕らの船じゃ、途中で動けなくなる可能性がある。一度引いて、なにか対策を立てるべきかも」
「わかった。通信を開け」

 先行しすでに穴に差し掛かる軍艦にそれを伝えようとしたが、通信が届かない。

「ノイズはデカいし、音域が小さくなってるからか。光信号で停止信号を伝えてくれ。それから少しスピードを上げて、残響領域が重なったと同時に通信を開け、撤退を提案を伝える」
「了解。アネモネとの通信は開けそうですが、どうしますか?」
「つなげてくれ」
「了解」

 ノイズは混じっているが、アネリアの顔が映る。

「このまま進めば、戦闘どころじゃなくなる。一時撤退するべきだ」
≪ 撤退したところで、これ以上なにかできるとは思いませんが ≫

 今回だってできることを全てやっているのだ。これ以上、この状況をよくする方法はウィンリアに戻ったところでない。クラウドの言葉は正しく、砂竜が成長する前に倒すか、少なくとも再生に時間がかかる程度には傷つけなければ、ウィンリアが危険に晒される。

「あなたたちのところは、奏者の格が文字通り桁違いですから、戦えるかもしれません。でも、たった一隻でどうにかなるとも思えません。想定されていた規模を超える規模の巣だと思われます。これはただの超大型の巣の討伐とは思えないほどのノイズです。我々、グラジオラスも穴の中では、身動きがほとんど取れなくなります」

 はっきりと言い切れば、アネリアは小さく息を吐き

≪ 前の船はそれを知ってるかしら? ≫
「わかりません……ノイズがひどく、音域が届かない。そちらは?」

 しばらく、何か声が聞こえるが、アネリアは首を横に振った。

≪ ダメね。確かに、状況は芳しくないみたいね。了解したわ。一度、撤退しましょう ≫

 その連絡は甲板で待機していたミスズたちにも届いた。

「どういうこと?」
「メチャクチャ状況が悪いってことよ」

 眼下に広がる黒い穴をのぞき込めば、ズルダは顔をしかめた。

「もう目の前なんだぜ? いけないのかよ」
「命令なんだから、諦めなさい」

 リーダーらしくソフィアが制すれば、ズルダは忌々しそうに穴を睨んだ。

「あれ?」

 何か動いた気がした。顔を上げてズルダに確認すれば、首を横に振られた。ミスズにも聞けば、同じように屈みのぞき込んだ。そして、すぐに、

「なんかいる……」
「よね!?」
「マジ?」
「どこだよ?」

 ソフィアとズルダも同じようにのぞき込み、どこまでも広がる暗闇が確かに動いているようなそんな気がした。四人で座り込んでいたからか、ライルも不思議そうに穴の底をのぞき込む。
 そして確認すると、もしもの時の護衛として、ライルの班とソフィアの班は浮遊装置でグラジオラスの下に待機した。

「む~~……また見えなくなった」
「あんまり離れすぎない」

 まだのぞき込もうとするフィーネを注意すれば、フィーネはまだ気になるようだがソフィアの言葉に従う。

 アネモネとグラジオラスの動きで、何をしようとしているかを悟ると、コンナたちも辛うじて通じる通信で他の軍艦に撤退の旨を説明する。

「まるで伝言ゲームだな」

 総指揮艦まで、正しく伝わればいいがとクロスがため息をついた。その次の瞬間、

 地面から触手のようなものが生えてきた。

 その黒い触手は隣の軍艦を貫いた。そして同じような触手が次々と、黒い穴を囲むように生え、五隻の船が貫かれた。

「!」

 そして、それ貫かれた艦は徐々に黒く変色すると、地を這うものと同じようにサラサラと砂をこぼし始める。

「予兆は!?」
「そんなものあったらとっくに言ってる!!! 防護壁を強く張れ!!」

 言われなくてもわかってると言うが早いが、その咆哮が響くのが早いか。
 地を揺らす咆哮と共に全ての軍艦が、重力に従った。

 引き込まれるような黒い穴。ようやく通信が通じたらしく、先行していた軍艦は動きを止めた。

「止まったか」

 ライルが安心したように息をつき、四隻が旋回しようとしたその時、咆哮が轟いた。

「「「!!!」」」

 浮遊装置の共鳴が一瞬にして止まった。穴に落ちていく中、見上げたグラジオラスにある共鳴者の浮遊装置と同じように航行するために必要な装置が、ミスズたちと同じように止まっていた。辛うじて動いているのは、アネモネだけだった。
 全ての音がこの穴に反響する咆哮によってかき消されているようだった。

「下から何か来る!!」

 ライルの声に全員が下を見れば、闇の中から小さな刃のようなものが飛び出してきた。

「ッ!」
「バカッ!」

 身を固くし動けなかったフィーネを掴み、ソフィアは自分の後ろに投げると、剣で頭などの急所こそ守ったが体は傷だらけになり、数ヶ所その刃が刺さっていた。

「先輩!?」

 駆け寄りたいが、自由に動けないこの状況ではどうにもならなかった。ただソフィアの握っていた剣が手から滑り落ち、力なく頭が下を向き始めるのをただ見ているしかなかった。

 衝撃が収まり、自分の上に乗っていたそれを退けながら這い出でれば、ようやくその姿を認識できた。コンナだ。

「おい! しっかりしろ!!」

 頭から血を流し、意識を失っているコンナに呼びかければ、微かにうめき声を上げた。生きている。それだけ確認すると、周りを見る。電源は落ち、ここで軽少なのは、コンナが庇ったクロスだけだ。
 窓の外には、砂海。空に浮いている船はなく、全てが墜落していた。そして、これは幸いだと、先程まで全く姿を見せなかった地を這う者たちが、軍艦を襲っていた。強化ガラスとはいえ、いつまでもつかはわからない。
 キャメリアの機関室では、カシオが気を失っていた。その機関室の立て付けの悪くなったドアを蹴り破り入ってきたのは、ジルだった。

「生きてるかい!?」

 容赦なくカシオの頬を叩くと、カシオは痛みに顔を歪ませながら目を開く。

「あれ……どうして……」

 何故、ジルがこんなところにいるのか、不思議そうな表情をしていたが、そんなのんきなことを言っている場合ではない。

「船が落ちたんだよ!!」
「ぇ……」
「この船だって襲われてる! いいから、早く音を響かせておくれ!」

 状況はいまいち理解できなかったが、確かに地を這うものが近くにいた。ジルの言うとおり、すぐに音を奏でようとしたが、なぜか音が響かない。首につけた共鳴装置にも触れてみるが、壊れている様子もなかった。

「どうして……」

 ノイズがどんどん大きくなる中、何度も試すが、ノイズにかき消され聖なる音は響かない。その瞳に涙がたまり出した時、

それは突然響き出した。

 小さな穴が開いた。まだ地を這う者が通れるような大きさではないが、ひとつ穴が開けばそこから壊れていくのはそう時間は掛からないだろう。クロスは地を這う者の一番近くにいたオペレーターを引きずりながらも、少しでもその場から遠ざけていた。
 聖なる音が響かないこの状況では何もできないが、それでも時間を稼ぐ程度にはなるかと思ったが、どうやら無理そうだ。くだらないおとぎ話のようにピンチに駆けつけるヒーローなんていやしない。
 もはや生きることを諦め、力なく座り顔だけ侵入してきた地を這う者をじっと見つめる。その小さな穴を広げ中に入ろうとしてきた頭は、ようやく入れたと喜ぶ間もなく、正面から飛んできた斧によってまっぷたつにされた。
 ようやく割ったガラスを叩き割って飛んできた斧によって。

「……」

 気が付けば、投げた本人を驚いたように呆然と見ていた。

「お前、大丈夫なのか?」

 ようやく出した言葉はそれだけだった。

「頭と右腕が残ってりゃ、大丈夫だ」

 コンナは頭から血を流し、左腕はだらりと力なく下がっている。

「……その頭が重症のようだが」
「頭に上ったいらない血が出るから問題ない」

 いや、それは問題あるだろ。と、珍しくツッコミを入れそうになったが、それは飲み込む。外にはまだ地を這う者がたくさんいる。しかも、大きな穴があいて侵入しやすくなったのだ。狙ってくるだろう。
 そんなクロスの予想通り、先程よりもずっと通りやすくなった穴を目掛けて飛び込んでくる地を這う者たち。しかし、地を這う者はクロスの予想に反し、一閃の下、砂になって消えた。

「生きてるか!?」

 そこにいたのは、スレイだった。

「おぉ……さすがは、我らが艦長と参謀だ。元気みたいだな」
「船を上げる。そこを死守しろ」
「了解」

 コンナは体重をかけるように舵輪の石に手を付くと、石は光出し、キャメリアが浮きあがった。
 スレイは甲板に張り付いていた地を這う者を全て倒すと、下を見た。生き残った軍艦が地を這う者に襲われている。

「まだ浮上できてない奴らがいやがるな。援護に向かうぞ! いいか?」
「許可する。クロス。ボケっとしてないで、状況確認。それから、隊への指示」
「りょ、了解」

 いつからか、響き出していた音は、聖なる音そのもので、艦隊共鳴をしていた。
 クロスは命令通り、すぐに全ての隊の状態、艦隊の状態を確認すると、指示をだしていく。驚くべきことに、死者は少ない。

「化け物共か。この船の船員は」

 負傷者は確かに多い。だが、全員が全員、やられたらやり返す思考を少なからず持っているらしく、意気揚々と浮上までの援護と、キャメリアの護衛と名ばかりの狩りをしている。それもこれも、おそらくはこの艦長あってこそだが。

「指示は終えた。応急処置程度ならできるが」

 頭の止血はするべきだろうが、どうやら左腕は動かないらしく、右腕も体を支えるのに使ってしまい止血も出来ていないコンナに聞けば、

「じゃあ、頼む。それから作戦はすべて任せる」
「了解した」

 本来なら治療に集中するべきだが、止血程度であれば状況を見ながらでも出来る。

 浮遊感とノイズに苛まれる中、突然響き出したその謡に、ギリクはすぐにグラジオラスをその音に共鳴させた。ノイズもいくらか収まったようだった。

「状況確認急げ!」

 ギリクの声に、全員が損傷箇所を調べたり、外の様子を確認すると、その正体はすでに肉眼でも見える位置にいた。

「船……?」

 それは軍艦ではなく、商人たちが使うような砂をかいて進むような形状をしている船だったが、確かに軍艦と同じように宙に浮いていた。
 アネモネも同じ船を目にし、そしてその船の甲板にいる男を見つけ、息を飲んだ。

 浮遊装置を共鳴させると、ミスズはすぐにソフィアの元へ飛び、その体を支えた。

「ミスズ……!! 先輩は……!?」
「まだ大丈夫」

 ミスズの言葉に少しだか安心したように表情を柔らかくしたが、ミスズの背後、つまり穴の底に黒々とした何かがこちらを見ていた。その目にまた身を固くするが、震える手でレイピアに抜くと、ミスズたちを庇うように立った。
 その行為の意味を理解していたが、ミスズがもたついていてはフィーネも危険だ。とにかく急いで逃げようと上を見上げれば、その横を何かが通った。

「フィーネもミスズを手伝え」
「ライルさん!?」
「ここからすぐに離脱する。急げ!」

 フィーネは弾かれたように、ソフィアの肩を担ぐとグラジオラスに向かった。三人が逃げる間、できるかぎり目を凝らしその黒々としたものを見ていたライルは、その禍々しさに苦笑いをこぼすしかなかった。

「一太刀でもと思ったが、無理か……」

 少しでも情報を持って帰りたいところだが、それでやられては意味がない。後ろでズルダとも合流し、グラジオラスに乗ったのを部下が確認すると、ライルもグラジオラスに戻った。
 甲板に降りると、ソフィアが寝かされ血溜まりを作っていた。しかし、その血には砂が混じり合っていた。

「状態は?」
「芳しくないですね……アレのようです」

 ソフィアの体に突き刺さっていたのは、砂竜の逆鱗に似たものだった。あの時、確かにソフィアの傷からは血ではなく砂が溢れ出していた。今まで体から砂を溢れ出した人間は誰も生き残ったことがない。
 船医もそれをフィーネたちに伝えてはいたが、ソフィアは血と入り交じっている状態だ。止血などの手を尽くしているようだ。

「……」
「ミスズ!?」

 突然、走り出したミスズはズルダの声も無視して、飛び上がると先程からいた船に乗り込んだ。

「おやおや。おひさしぶりです」

 前と変わらない笑顔で出迎えた旅商人の座長である男は、ミスズの真剣な表情にとため息をこぼした。

「あの子の事ですね」

 甲板で処置を受けているソフィアを見下ろすと、

「ご愁傷さま……って、そんな適当な返事をすると、さすがにシリカに蹴られそうですが、まぁ、私たちにできるのはここから早く離脱して、アレから離れることくらいですね。応急処置としては、止血程度しかできませんよ」
「でも、あの状態になって助けられた試しがないって」
「それは、自分で共鳴した場合です。不幸中の幸いでしょうね。彼女が早い内に気を失ったおかげで、共鳴しなかったのは。今、彼女を砂に還そうとしているのは、アレのノイズです。聖なる音じゃない。つまり、あのノイズが消えるほど遠くに行けば治るってわけですよ」

 その言葉を聞くと、ミスズはしっかりと礼を言ってから、またグラジオラスに戻りそれを伝えた。
 ミスズのいなくなった甲板では、頬を膨らませた銀色の髪を持つ少女がじっと男を睨んでいた。

「怒らないでくださいよ……」
「ミスズと少しも話せなかった」
「今やミスズは軍人ですよ? それに色々と大変だったみたいですし。またすぐに会えますから」

 少女がのぞき込めば、もうミスズはいなくなっていたが、赤黒いそれを見て瞳を伏せた。

「止めなきゃ……」

 自然と手は拳を作っていた。
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