匿名記者アカウント

松井蒼馬

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③アカウント名:新人記者ヌー子

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「は!?また王子様達が遊びに来る!?おい、ちょ!待てよ!!」

「マリー??」

「あっなんでもありませんわ!!」

 これは急いで皆さんのイメージに合わせた石鹸を作らなくちゃ!!ミント系の爽やかなやつとか、色々色々……あっ!あと最近は石鹸づくりで忙しくて魔法の練習をしてないわ!

「早く浮遊魔法を覚えなくちゃ」

「……マリー?大丈夫??」

 お兄様の笑顔を曇らせるなんて、マリー何度目の失敗かしら!?くそっなのですわっ!

「大丈夫ですわ、マリーにお任せくださいませ!!」

 浮遊魔法などすぐに体得してみせます!見たことないけど、浮かべばいいのよ!!体内のチャクラを練り上げて……浮かべ!もしくはゆっくり落ちてこい!重力と言う鎖から寸暇のみ逃れ、自由にアイキャンフラーーーイ!

「やればできるじゃん」

 流石だわマリー。これで美少年が木から落ちようが窓から落ちようが無傷でキャッチできるって寸法よ。これ以上私が怪我をするわけにはいかないし、やはり魔法は大切だわ。推し活のためにはね。

「……待て、マリエル。それは時期尚早と言うもの!美少年は何人いると思ってるの!?少なくても5人だわ!5倍の力を発揮できないと駄目なのよ!5倍よ!5倍練習をするの!うおおおおおおおお!あなたならできるわ!マリーー」

 私は奮起しまくって、重力に5倍逆らう浮遊魔法を完成させたの。やったわ!

「ちゃんと配分しないと危ないわね」

 5倍の力を出せるからね。一人分だけで良い所に5倍掛けしたら、飛ぶわ。ほんとにアイキャンフライしちゃうどころか、なんかこう、空間が……変な感じに歪んで……めちゃめちゃ遠くまで飛んだのよね。何かしら??

 転移テレポート的な物だと知ったのはそれからずっと後だったわ。

「まあこれで、色々大丈夫よ!さあ、どんと来いってんだい!ひっひっひ!」

 ちょっと推しの集合にテンションが上がっていただけよ!?危ないお姉さんじゃないわよ……今は幼女に毛が生えたような少女か、いやまだ幼女かぁ?

 そんな推し鑑賞会に備えて早めに寝ることにした。当日はガン見しないとならないからね!!

「目薬が欲しいわね……よく見えるようになる奴よ。あと写真……動画!この奇跡の美少年時代を永遠に後世の私に伝えるような、そんな物が爆速で必要だわ!魔法よ!!」

 そんな魔法あるなんて知らないけれど、私なら出来る気がするわ!!

「これは皆欲しがった頭の中に描いた物を現実に顕現させる奴だわ。夢かしら……?いえ!魔法よ!!」

 私は魔法が万能だって思ってるのよね!て言うか万能だわ!間違いない!!

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