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第一章
来客 4
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ロイさんの発言で、たちまち、場が凍った。
そして、寒い!
なんだろう、アイシャとジャンさんから、冷たい気が放たれている気がする。
ロイさんの、軽々しい雰囲気が顔から完全に消えさった。
「いやだなあ。…アイシャもジャンくんも、そんな殺気をださないでくれる?」
おびえた口調で言った。
アイシャが、静かに口を開いた。
「ロイ…。貴族社会から抹殺してあげましょうか?」
「はっ?!」
「私が情報に少し色をつけて、ばらまけば、簡単に抹殺できるわよね。ネタは沢山あるわけだし」
そう言って、冷ややかに微笑んだ。
美しすぎて、怖いよ、アイシャ…。
ジャンさんも、
「なら、ぼくは、それをロジャン国にも流そうかな? 尾ヒレがついていくでしょうね」
と、さわやかな笑みをうかべて言う。
ええと、ジャンさんも、腹黒全開になってますね?
うん、素敵なんだけど、怖いよ、ジャンさん…。
「ええと、君たち、何を言ってるんだい? やめてよね?!」
「リリーを巻き込んだ罰だけど?」
「いや、まだ巻き込んでない! …ま、今から、ほんのちょっぴり、リリーちゃんに巻き込まれて欲しいけど…」
「なんですって?!」
アイシャの怒りが爆発してきたので、とりあえず、私が止めに入る。
私のために怒ってくれてるけど、怒ると心身ともに疲れるもんね。
いつもは冷静なアイシャなのに、私のために、ごめんね…。
ということで、私がすっぱりと断りましょう!
「あの、ロイさん。私、四日後から留学するんです。だから、三日後は出発前日になるので、パーティーに出席する余裕がないと思うんです」
と、言った。
すると、ロイさんは、目を見開いて、
「え、リリーちゃん、留学するの?! どこに?」
と、聞いてきた。
「ロジャン国です」
「え? …そうか、アイシャ、ラルフをだしぬいたのか…。やるね…。
あ、もしかして、俺がラルフに、王女を押し付けてたから…。隙ができて…?
それで、余計に荒れてるのか? …まずいなあ」
なんか、色々ぶつぶつ言っている。
そして、アイシャが、すごい勢いで睨んでいる。
が、ロイさんは、もはや、アイシャのほうは全く見ず、
「留学前日に、本当に申し訳ないんだけれど、1時間、いや、30分でもいいから、来てください!」
と、私に頭をさげた。
「でも、私が出席しても、ラルフは出席しないかも。パーティーに行かないって言ってたんですよね?」
と、私が言った。
すると、
「それはない。絶対に、ラルフは行くわ」
と、アイシャが不満そうに断言した。
そこで、ジャンさんが
「でも、仮にリリーが出席したら、ラルフはリリーをエスコートするし、離れないと思うんですが…。
そうなったら、その王女、機嫌が悪くなるのでは?」
と、ロイさんに聞いた。
ロイさんは、うなずいた。
「うん、そうなったら、さすがに、王女もすっきりと、あきらめるでしょ?
それはそれで、気持ちもさっぱり、帰国できるかなと思ってね。でも、ラルフが来なかったら、あの王女、しつこそうだから、帰らないとか言い出しそうで嫌なんだよね。それこそ、留学しにくるとか…」
「そうなっても、リリーに関係ないでしょ?!」
と、アイシャ。
「もちろん。…でも、そこをなんとかお願いします!」
またもや、がばっと頭をさげるロイさん。
うーん、なんだかなあ。
このロイさんの、やたらと頭をさげる姿が、はっきり思い出せないけれど、なにかしら前世の記憶を刺激して、ちょっぴり胸がいたくなる…。
そのせいか、気がついたら、
「わかりました! ほんのちょっとだけなら、行きます」
と、口走っていた。
そして、寒い!
なんだろう、アイシャとジャンさんから、冷たい気が放たれている気がする。
ロイさんの、軽々しい雰囲気が顔から完全に消えさった。
「いやだなあ。…アイシャもジャンくんも、そんな殺気をださないでくれる?」
おびえた口調で言った。
アイシャが、静かに口を開いた。
「ロイ…。貴族社会から抹殺してあげましょうか?」
「はっ?!」
「私が情報に少し色をつけて、ばらまけば、簡単に抹殺できるわよね。ネタは沢山あるわけだし」
そう言って、冷ややかに微笑んだ。
美しすぎて、怖いよ、アイシャ…。
ジャンさんも、
「なら、ぼくは、それをロジャン国にも流そうかな? 尾ヒレがついていくでしょうね」
と、さわやかな笑みをうかべて言う。
ええと、ジャンさんも、腹黒全開になってますね?
うん、素敵なんだけど、怖いよ、ジャンさん…。
「ええと、君たち、何を言ってるんだい? やめてよね?!」
「リリーを巻き込んだ罰だけど?」
「いや、まだ巻き込んでない! …ま、今から、ほんのちょっぴり、リリーちゃんに巻き込まれて欲しいけど…」
「なんですって?!」
アイシャの怒りが爆発してきたので、とりあえず、私が止めに入る。
私のために怒ってくれてるけど、怒ると心身ともに疲れるもんね。
いつもは冷静なアイシャなのに、私のために、ごめんね…。
ということで、私がすっぱりと断りましょう!
「あの、ロイさん。私、四日後から留学するんです。だから、三日後は出発前日になるので、パーティーに出席する余裕がないと思うんです」
と、言った。
すると、ロイさんは、目を見開いて、
「え、リリーちゃん、留学するの?! どこに?」
と、聞いてきた。
「ロジャン国です」
「え? …そうか、アイシャ、ラルフをだしぬいたのか…。やるね…。
あ、もしかして、俺がラルフに、王女を押し付けてたから…。隙ができて…?
それで、余計に荒れてるのか? …まずいなあ」
なんか、色々ぶつぶつ言っている。
そして、アイシャが、すごい勢いで睨んでいる。
が、ロイさんは、もはや、アイシャのほうは全く見ず、
「留学前日に、本当に申し訳ないんだけれど、1時間、いや、30分でもいいから、来てください!」
と、私に頭をさげた。
「でも、私が出席しても、ラルフは出席しないかも。パーティーに行かないって言ってたんですよね?」
と、私が言った。
すると、
「それはない。絶対に、ラルフは行くわ」
と、アイシャが不満そうに断言した。
そこで、ジャンさんが
「でも、仮にリリーが出席したら、ラルフはリリーをエスコートするし、離れないと思うんですが…。
そうなったら、その王女、機嫌が悪くなるのでは?」
と、ロイさんに聞いた。
ロイさんは、うなずいた。
「うん、そうなったら、さすがに、王女もすっきりと、あきらめるでしょ?
それはそれで、気持ちもさっぱり、帰国できるかなと思ってね。でも、ラルフが来なかったら、あの王女、しつこそうだから、帰らないとか言い出しそうで嫌なんだよね。それこそ、留学しにくるとか…」
「そうなっても、リリーに関係ないでしょ?!」
と、アイシャ。
「もちろん。…でも、そこをなんとかお願いします!」
またもや、がばっと頭をさげるロイさん。
うーん、なんだかなあ。
このロイさんの、やたらと頭をさげる姿が、はっきり思い出せないけれど、なにかしら前世の記憶を刺激して、ちょっぴり胸がいたくなる…。
そのせいか、気がついたら、
「わかりました! ほんのちょっとだけなら、行きます」
と、口走っていた。
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