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第一章
新メンバー紹介
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あっ、いけない。今日の重要事項を言い忘れていた。
「エルザおばさま、ジャンさんはね、本が好きで、しかも、私たちの好む系統の本を読むんですよ! なので、本仲間に加入してもらうことになりました! そして、なんと、持ってる本を貸してくださるそうです!」
「まあ、そうなの?! 新しいお仲間ができて、本の楽しみ方がひろがるわね!」
と、エルザおばさまが、嬉しそうに言った。
私も大きくうなずく。ほんと、その通り。
本好きの仲間が増え、新しい視点での感想を聞いたり、また、借りた本で、新しい本との出会いも増えそうだし、ワクワクがとまらない!
「こちらこそ、ずっと一人で本を読むだけだったので、本仲間ができて嬉しいです。よろしくお願いしますね」
と、ジャンさんが爽やかに微笑んだ。
「ねえ、リリー。忘れてるんじゃない? もう一人の新規加入者のこと?」
アイシャが意味ありげな笑みを浮かべて言った。
もう一人? …あっ、すっかり忘れてた。
「あら、もう一人いるの?」
と、期待に目を輝かすエルザおばさま。
うーん、どうしたものかね?
あっ、あれから少し時間がたったから、冷静になって、気が変わったかも。
「ええと、どうする、ラルフ? 別にやめてもいいよ?」
と、ラルフに聞いてみた。
「やめるわけないだろ」
と、冷たい視線で反論してくる。
驚いているエルザおばさまに、一応、ご紹介。
「ということで、本を読まないのに、なぜか加入したラルフ君です。一応、仮メンバーということで」
「こら、誰が仮メンバーだ? 決定だ」
と、圧をかけてくる。
「この通り、若干、ガラの悪いメンバーですが、みなさんよろしく」
と、一応フォローを入れておく。
「おい、誰がガラが悪いだと?」
と、ラルフ。
君だよ、君!!
そこへ、
「はんたーい!」
と、不満の声をあげたのは、エルザおばさまだ。
「ほら、私の言ったとおりでしょ。エルザおばさまは、反対するって」
アイシャが、自慢げに言う。
ラルフが加入するって言った時、アイシャは、確かに、エルザおばさまの反対をかわりに即答してたもんね。
すごいな、アイシャ。
「では、反対の方、意見をどうぞ」
私が、エルザおばさまに聞いた。
「ラルフが、私たちの読んでる本を、理解できるとは思えないからよ」
「なるほど、ごもっとも」
私が大きくうなずく。
「おい、なにが、ごもっともだ。理解できるに決まってんだろ」
挑戦的な口ぶりのラルフ。
「じゃあ、一冊読ませてみて、感想でもきく? おもしろそうだわ」
と、アイシャ。
「おお。なんでも貸してみろ。読んでやる」
借りるのに、なんて、偉そうな態度!
「わかったわ。受けて立ちましょう! とびっきり、甘い本を貸してあげよう。そして、もう、勘弁してください、リリー様、と言わせてみせよう!」
「誰が言うか、そんなこと」
そう言って、ラルフが挑戦的に笑った。
なめてもらっては困るわね。
大好きなルシアンのパウンドケーキすら我慢して、貯めたお金でコツコツと買い集めてきた私の本たちを。
精鋭ぞろいなのだよ。
なかでも、溺愛ものの甘さは、致死量なみだよ。ムフフフフ。
覚悟しておいてね、ラルフくん。
「エルザおばさま、ジャンさんはね、本が好きで、しかも、私たちの好む系統の本を読むんですよ! なので、本仲間に加入してもらうことになりました! そして、なんと、持ってる本を貸してくださるそうです!」
「まあ、そうなの?! 新しいお仲間ができて、本の楽しみ方がひろがるわね!」
と、エルザおばさまが、嬉しそうに言った。
私も大きくうなずく。ほんと、その通り。
本好きの仲間が増え、新しい視点での感想を聞いたり、また、借りた本で、新しい本との出会いも増えそうだし、ワクワクがとまらない!
「こちらこそ、ずっと一人で本を読むだけだったので、本仲間ができて嬉しいです。よろしくお願いしますね」
と、ジャンさんが爽やかに微笑んだ。
「ねえ、リリー。忘れてるんじゃない? もう一人の新規加入者のこと?」
アイシャが意味ありげな笑みを浮かべて言った。
もう一人? …あっ、すっかり忘れてた。
「あら、もう一人いるの?」
と、期待に目を輝かすエルザおばさま。
うーん、どうしたものかね?
あっ、あれから少し時間がたったから、冷静になって、気が変わったかも。
「ええと、どうする、ラルフ? 別にやめてもいいよ?」
と、ラルフに聞いてみた。
「やめるわけないだろ」
と、冷たい視線で反論してくる。
驚いているエルザおばさまに、一応、ご紹介。
「ということで、本を読まないのに、なぜか加入したラルフ君です。一応、仮メンバーということで」
「こら、誰が仮メンバーだ? 決定だ」
と、圧をかけてくる。
「この通り、若干、ガラの悪いメンバーですが、みなさんよろしく」
と、一応フォローを入れておく。
「おい、誰がガラが悪いだと?」
と、ラルフ。
君だよ、君!!
そこへ、
「はんたーい!」
と、不満の声をあげたのは、エルザおばさまだ。
「ほら、私の言ったとおりでしょ。エルザおばさまは、反対するって」
アイシャが、自慢げに言う。
ラルフが加入するって言った時、アイシャは、確かに、エルザおばさまの反対をかわりに即答してたもんね。
すごいな、アイシャ。
「では、反対の方、意見をどうぞ」
私が、エルザおばさまに聞いた。
「ラルフが、私たちの読んでる本を、理解できるとは思えないからよ」
「なるほど、ごもっとも」
私が大きくうなずく。
「おい、なにが、ごもっともだ。理解できるに決まってんだろ」
挑戦的な口ぶりのラルフ。
「じゃあ、一冊読ませてみて、感想でもきく? おもしろそうだわ」
と、アイシャ。
「おお。なんでも貸してみろ。読んでやる」
借りるのに、なんて、偉そうな態度!
「わかったわ。受けて立ちましょう! とびっきり、甘い本を貸してあげよう。そして、もう、勘弁してください、リリー様、と言わせてみせよう!」
「誰が言うか、そんなこと」
そう言って、ラルフが挑戦的に笑った。
なめてもらっては困るわね。
大好きなルシアンのパウンドケーキすら我慢して、貯めたお金でコツコツと買い集めてきた私の本たちを。
精鋭ぞろいなのだよ。
なかでも、溺愛ものの甘さは、致死量なみだよ。ムフフフフ。
覚悟しておいてね、ラルフくん。
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