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私を堕としたのは…あなた…
闇に落ちたアリス⑤
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私が閉じ込められる事になったあの日。
賊に切られそうになった私は、その場で気絶した。
母様は意識ない私が苦しまずに死ぬことが許せなかった。だから地下に幽閉する事にした。
…全ての罪を私に被せて…。
「生かしておいてあげたのは…私の母親としての最大の贈り物ね~いいえ、これを愛情と呼ぶのかしら?」
愛情?何を言っているの??
母様のは愛情なんかじゃない。本当にそう呼べるのは、ミッシェルさんのような…。
私は涙が溢れてきてしまった。
「あらあら。アナタには少し酷だったかしら?」母様はおかしそうに、また不気味な口元を隠している。
違う。アナタに泣かされた涙じゃない!
「ミッシェルさんはどうしたの?レイシーはどこ?」私は目を合わせる事なく、そう訪ねた。
「だぁれ??」
「最後に、私の給仕係だった人と、その子供」
あぁ、と思い出したように目を見開いた。
そしてニヤリと気味悪く笑うと「2人ならお部屋のインテリアになっているわ、だって素敵じゃない?私とアナタにはない、親子の絆を持っているんですもの。ただ燃やすだけなんて…ねぇ?」
お部屋…この人のお部屋…
「他の給仕係は?」
「はぁ?それなら全て暖炉の灰になっているわよ!」もういいでしょう?と面倒くさそうにこの人は言う。
全員…この人のお部屋にいるんだ…
私は負けない位に、死を感じさせるくらいの笑みを母様に見せつけた。
賊に切られそうになった私は、その場で気絶した。
母様は意識ない私が苦しまずに死ぬことが許せなかった。だから地下に幽閉する事にした。
…全ての罪を私に被せて…。
「生かしておいてあげたのは…私の母親としての最大の贈り物ね~いいえ、これを愛情と呼ぶのかしら?」
愛情?何を言っているの??
母様のは愛情なんかじゃない。本当にそう呼べるのは、ミッシェルさんのような…。
私は涙が溢れてきてしまった。
「あらあら。アナタには少し酷だったかしら?」母様はおかしそうに、また不気味な口元を隠している。
違う。アナタに泣かされた涙じゃない!
「ミッシェルさんはどうしたの?レイシーはどこ?」私は目を合わせる事なく、そう訪ねた。
「だぁれ??」
「最後に、私の給仕係だった人と、その子供」
あぁ、と思い出したように目を見開いた。
そしてニヤリと気味悪く笑うと「2人ならお部屋のインテリアになっているわ、だって素敵じゃない?私とアナタにはない、親子の絆を持っているんですもの。ただ燃やすだけなんて…ねぇ?」
お部屋…この人のお部屋…
「他の給仕係は?」
「はぁ?それなら全て暖炉の灰になっているわよ!」もういいでしょう?と面倒くさそうにこの人は言う。
全員…この人のお部屋にいるんだ…
私は負けない位に、死を感じさせるくらいの笑みを母様に見せつけた。
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