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「富士山頂から沖縄へ」 本栖湖大が長距離ロープウェー構想

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富士山頂から各地へ向かうロープウェー





 富士山頂と全国主要都市を結ぶロープウェー「蜘蛛の糸」構想を6日、本栖湖大学(山梨県)建築学部の教授が発表した。山頂をハブステーション(拠点駅)にすることで観光以外の集客が見込めるなど、地域経済の活性化が期待できるという。

 本栖湖大学建築学部の神田太教授が県未来建築学会で発表した。富士山頂に近い標高3500メートル付近に拠点駅を建設し、札幌、東京、大阪、那覇など全国主要都市までクモの巣のようにワイヤーで結ぶ計画だ。各都市まで最短距離で移動できるほか、トンネル掘削など土木工事に費用がかからないこと、燃料を必要としないことなど、既存の交通機関に比べて様々な利点があるという。

 富士山に近い都市ほど傾斜角が大きくなるため、東京など近隣都市へは速く、逆に角度が緩やかな札幌や那覇では遅くなる。富士山頂―東京間なら20分、最も遠い富士山頂―那覇間は28時間13分で結ぶ。「キーワードは『ハブ(拠点)からハブ(蛇)』です」と神田教授はしたり顔で話す。

 ワイヤーにはカーボンナノチューブ、20人乗りのゴンドラには強化プラスチックをそれぞれ採用する。ロープウェーは普通、終着駅から再びゴンドラを引き上げる必要があるが、安価な素材を採用した「使い捨てゴンドラ」とすることでコストの問題を解決。運賃は最も遠い那覇便でも片道2万円以内に収まると試算する。また握力に自信がある人には、自転車のハンドルのようなブレーキ付き滑車にぶら下がって移動する安価なプランも提供できるとしている。

 発表後の質疑応答で神田教授は「基本的にワイヤーを張るだけなので建設費は1路線当たり平均1千億円程度。総工費が9兆円もかかるリニア新幹線に比べてロープウェーは非常に安価。また、空から眺めを楽しめる旅客機の良さも併せ持っている。特に静岡・山梨の住民には夢の交通機関になるのではないか」と構想に自信を見せる一方、帰りの交通手段について尋ねられると、「行く前から引き返すことを考えるバカがどこにいますか」と気色ばむ場面もあった。
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