上 下
5 / 5
第一章

第五話

しおりを挟む
 お、これなんか良さそうだな。

 ネームドキメラ『火車の虎』
 難易度:S☆
 場所:不明

 なんと、難易度がスモール☆1だ。ようはめっちゃ簡単ってことだろう。

 うん。これにしよう。

「すみません。これで、お願いします。」

「え? は、はい…?」

「お願いします。」

「わ、わかりました…?」

「では、行ってきますね。」

「い、いってらっしゃいませ…」

 受付の人はやけに顔が引き攣っていた。なぜだろう。


╋┃╋┃╋┃╋


「ただいま。」

「え? あ、おかえりなさいませ。薫様。」

 あ、そうだった。前世の薫の名前で登録したんだっけ。

「ただいま。依頼が終わったから帰ってきたよ。」

「お、おかえりなさいませ。本当にSランクの依頼を終えたのですか?」

「? とりあえず、依頼は終えたけど。」

「いえ、少し現実を信じられなくて。」

「え? 依頼は簡単なものを受けたと思うけど。」

「えっと、ですね。受けられたのは冒険者ランクS向けの高難度な依頼ですが。」

「え? スモールじゃないの?」

「はい、Sランク向けという意味です。逆にどうしてスモールなんですか。」

「いや、あまりにも簡単そうだったから。」

「え? …とりあえず、鑑定します。」

「お願いします。」

 受付の人は奥にこもってしまった。

 それにしても、まさかSランク向けだったとは。
 全く気づかなかったよ。

「…………はにゃ?」

 しばらくすると、奥から変な声が聞こえてきた。

「すみません。薫様はこのモンスターをどのように倒されましたか? あまりに傷が見当たらなかったので。」

「え? 覇気で。」

「な、なるほど?」

 というか、このレベルのモンスターなら睨むだけで死んじゃうのよね。

「さ、査定ができないですね。とりあえず、オークションに出品することになると思うので、もう少し待ってください。」

「わかりました。」

 時間がかかるのか。その間のお金はどうしようかな。

「あ、こちら報酬金です。」

「いいんですか? ありがとうございます!」

 やった!これで、野宿をしなくていい!



思ったように評価が出ないので、続きはカクヨムでご覧ください。
https://kakuyomu.jp/works/16818093083049081442/episodes/16818093083049488054
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

【完結】え、別れましょう?

須木 水夏
恋愛
「実は他に好きな人が出来て」 「は?え?別れましょう?」 何言ってんだこいつ、とアリエットは目を瞬かせながらも。まあこちらも好きな訳では無いし都合がいいわ、と長年の婚約者(腐れ縁)だったディオルにお別れを申し出た。  ところがその出来事の裏側にはある双子が絡んでいて…?  だる絡みをしてくる美しい双子の兄妹(?)と、のんびりかつ冷静なアリエットのお話。   ※毎度ですが空想であり、架空のお話です。史実に全く関係ありません。 ヨーロッパの雰囲気出してますが、別物です。

婚約破棄されたら魔法が解けました

かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」 それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。 「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」 あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。 「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」 死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー! ※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です

婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました

kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」 王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。

「不細工なお前とは婚約破棄したい」と言ってみたら、秒で破棄されました。

桜乃
ファンタジー
ロイ王子の婚約者は、不細工と言われているテレーゼ・ハイウォール公爵令嬢。彼女からの愛を確かめたくて、思ってもいない事を言ってしまう。 「不細工なお前とは婚約破棄したい」 この一言が重要な言葉だなんて思いもよらずに。 ※約4000文字のショートショートです。11/21に完結いたします。 ※1回の投稿文字数は少な目です。 ※前半と後半はストーリーの雰囲気が変わります。 表紙は「かんたん表紙メーカー2」にて作成いたしました。 ❇❇❇❇❇❇❇❇❇ 2024年10月追記 お読みいただき、ありがとうございます。 こちらの作品は完結しておりますが、10月20日より「番外編 バストリー・アルマンの事情」を追加投稿致しますので、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。 1ページの文字数は少な目です。 約4500文字程度の番外編です。 バストリー・アルマンって誰やねん……という読者様のお声が聞こえてきそう……(;´∀`) ロイ王子の側近です。(←言っちゃう作者 笑) ※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

異世界最強のレベル1

銀狐
ファンタジー
世界的人気VRMMO【The World of Fantasy】略してTWF。 このゲームでは世界大会があり、1位を勝ち取った者のみだけ入れるギルドがある。 そのギルドに一通のメッセージが届いた。 内容は今まで見たことが無いクエストが書かれている。 俺たちはクエストをクリアするために承諾した。 その瞬間、俺たちは今までに見たことが無いところへ飛ばされた。

処理中です...