先生と俺

春夏

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side 幸久

教室に入ってきたのはやっぱりあの人だった。小林亮太。もう会えないかもしれないと諦めていたあの人。俺のことを覚えているだろうか。…俺が運命の番だと気づいているんだろうか。

「…村上幸久」名前を呼ばれる。不安を隠すように俺はまっすぐ先生を見つめた。この人が欲しい、不意にそんな気持ちが湧き上がって声が掠れる。「中学では陸上部だったけど、高校の部活はまだ決めてません」なんとか絞り出した声に先生は微笑んだ。この人は俺のことを覚えてる。きっと覚えてくれてる。

皆が帰るのを待つ。先生に聞かなくちゃ。先生に言わなくちゃ。「俺のこと覚えてますか」胸が苦しい。体が熱い。なんで、なんでだよ。俺やっぱりこの人のこと…。
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