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11. 我慢してます
11-4 男前や
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side マール
スライムだけやと思て油断しとった。「マール!大丈夫?」「おう。ティエラは…首!血ィ出とるやんか」「え?ほんとだ、さっきの葉っぱで切れたんだ…」「早よ治癒薬を」「…ううん、このままにしとく。ホリスライムはね、血が好きなんだって。そんなに痛くないしちょうど良かった」「ホンマに大丈夫か?ブラン、オレの肩に乗っとれ」ティエラの傷を舐めようとするブランを摘み上げた。
「紙とかで手を切っちゃう時あるでしょ。あんな感じ。痛くないってば」平気か、大丈夫か、と繰り返すオレに笑いかけるティエラ。痛くないかもしれんけど傷が残ったらどないすんの!「僕、自分でどこか切らなきゃダメかな、って覚悟してたんだけどさ。自分では上手くできないかもしれないから、マールに切ってもらおうかな、って」「できるわけないやろ!」「エヘヘ、だからちょうど良かったの!」いつもホワホワしとるくせに変に度胸があんねん。高いとこ大好きやし。オレが惚れた男は可愛ええのに男前や。
いきなりブランが飛び降りて、深い草むらに向かって唸り声をあげる。敵か!飛び出してきたのはハートの形にくぼんだ頭のスライム。「見つけた!レム踏んじゃだめ!マール捕まえて!」プルプルと震えるスライムを両手に閉じ込める。「これがホリスライムか?」「うん!僕の首にあててみて」恐る恐るティエラの傷に押し当てた。
スライムだけやと思て油断しとった。「マール!大丈夫?」「おう。ティエラは…首!血ィ出とるやんか」「え?ほんとだ、さっきの葉っぱで切れたんだ…」「早よ治癒薬を」「…ううん、このままにしとく。ホリスライムはね、血が好きなんだって。そんなに痛くないしちょうど良かった」「ホンマに大丈夫か?ブラン、オレの肩に乗っとれ」ティエラの傷を舐めようとするブランを摘み上げた。
「紙とかで手を切っちゃう時あるでしょ。あんな感じ。痛くないってば」平気か、大丈夫か、と繰り返すオレに笑いかけるティエラ。痛くないかもしれんけど傷が残ったらどないすんの!「僕、自分でどこか切らなきゃダメかな、って覚悟してたんだけどさ。自分では上手くできないかもしれないから、マールに切ってもらおうかな、って」「できるわけないやろ!」「エヘヘ、だからちょうど良かったの!」いつもホワホワしとるくせに変に度胸があんねん。高いとこ大好きやし。オレが惚れた男は可愛ええのに男前や。
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