Promised Happiness

10. 中学生みたいな２人

10-8 教えて

side ティエラ

ガネさんにギルドに送ってもらう。あぁ、僕も空を飛べたらいいのに。こんなに高いところが好きだなんて自分でも知らなかった。マールは怖いみたいだ。可愛いとこあるよね、いつもはカッコいいのに。

ギルドの職員にヴァイでのことを話すと資料室に案内してくれた。「よろしく頼む」今日は１人だから早速始める。「ダンジョンあるんだ」僕の独り言に資料室の担当さんが答える。「そこはスライム属ばっかりなんだよ。うちのギルド長が捕まえてあちこちに送ってるのさ」？「スライムはなんでも溶かしちまうんだ。だから街でゴミ処理」「へえ！」「ゴミ捨て場に置いとくだけだからマスターの指示も必要ないのさ。捕まえるのはマスターじゃないとできないけどな」「じゃ、ギルド長さんはマスターですか？僕もなんです」「ほう。わからないことがあるなら教えてもらいな」資料にはいろんなスライムが載ってる。毒を吐き出すポイズンスライム。泥に擬態して、気づかずに踏むと靴なんか簡単に溶かしてしまうマッドスライム。怖っ！生息地では泥地に気をつける、とちゃんと書き加える。あ、コイツ可愛い。頭に羽があるハネスライム、頭上から溶解液を降らせる？可愛くなかった！

「おや、スライムに興味があるのかな？」その声に顔を上げると、そこにいたのはおじいちゃん。「うちのギルド長だよ。モーガンさん、ティエラはマスターだそうですよ」ブランと遊んでくれていた職員さんが言う。「おお！異大陸人のマスターには初めて会った。おすすめはホリスライムだな」ホリスライム…これか。治癒魔法を覚える、だって。凄い！「仲間にしたいです！」「仲間にするにはコツがあるんだよ」「教えてください」モーガンさんは嬉しそうに微笑んだ。