Promised Happiness

春夏

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6. プルーフ

6-10 青い鳥

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「まだ時間あるやろ。食料品の店、探してみよか」「うん。…あ!ブラン!」ヴァイの街にある公園の横を通りかかったとき、ブランがティエラの肩から飛び降りて公園の中へ。2人が追いかけると1本の樹の枝に飛びつこうとしているところ。「この樹に登りたいん?」ブランを摘み上げたマールが枝にのせてやる。枝を飛び移ったブランが一声吠えると上の枝の影から一羽の青い鳥が顔を出した。

「キレイな羽!青い鳥だよ!」「鳥っちゅうか、ヒヨコやな」ブランと同じくらいの小ささで、同じようにふわふわした羽を持つその鳥が、ブランの側に降り立った。ふわふわの小さな塊が2つ。「…カワイイよね」「ホンマ。せやけど…ティエラの両肩にのっとったら…可愛ええが3つ並ぶやん」真っ白なふわふわと青いふわふわ、艶めく青い髪。マールの言葉の最後の方は、ティエラには聞き取れない呟きとなって消えた。

「あ!行っちゃった…」「なぁ、もしかしてあれ」「…地護かな…」「レルゲンさんに聞いてみよか」寂しそうなブランをマールが優しく撫でて、2人は道を引き返しレルゲンに尋ねる。「ここの地護って、青い鳥ですか」「!居たのか!」「ブランが見つけて…飛んで行っちゃったけど」「…やっぱりお前達に頼んで良かった。まだヴァイに居てくれるだろう?」「宿も押さえてるし、買いたい物があるので」「俺が若造だった時にはヴァイの空を飛び回っていたもんだ。あの青い羽が陽の光を浴びてそりゃあ美しかった。お前達にも見せてやりたい」「見たい!すごくキレイな青だったんです。ね?」「ん。楽しみやな」微笑み合う2人。レルゲンは胸が詰まって何も言えないまま、まとわりつくブランを軽く投げた。
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