Promised Happiness

6. プルーフ

6-9 まだ足りない

「依頼の報告に来たんですけど」「納品ならそっちのカウンターだよ。ここは受ける方、報告はそっち」指差されたカウンターは納品物をのせるためか大きめのテーブルが用意されている。

「とりあえず全部出してみろよ。受けていないものも達成できているかもしれないし」そう促されてポーチから次々と取り出す２人。ポーチも魔道具になっていて、見た目からは想像できないほどの収納力がある。これもよりいいものに買い替えれば、よりたくさんのものを持ち運ぶことができるそうだ。「ミニボアの牙、コッコの肉…ツノウサギの角にリトルウルフの毛皮…治癒薬と眠り薬。うん、依頼の分は揃ってるぞ。あとは…お、リトルベアの爪！どれも上手いこと解体できてるじゃないか」「シェフの能力やろか」「シェフの解体は可食部に影響するんだよ。鑑定を持っているんじゃないか？どこにナイフを入れればいいか、そういうこともわかるんだぜ」「…ホンマ、苦労が報われたわ」「コピーのこと知らなかっただけなのにね」

「残りは買い取るか？」「お肉と薬は返してください」「わかった。じゃあ…受けた依頼６つ、納品での達成２つ、買取分あわせて報酬が3050キラ」「…まだ足りんな」「充分だよ。ありがとうございました」「こっちで解体するとなったら手数料を貰うからな。お前達は自分でできるんだからラッキーだぞ」その言葉にマールが元気を取り戻して「またよろしく頼んます！」と頭を下げた。