Promised Happiness

春夏

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6. プルーフ

6-5 はぐれたりしたくない

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「あの、3号さん?僕、マスターなんですけど、この指輪も魔道具だって。使い方を教えてもらえますか?」「これはね、この中に生物を入れることが出来るんだ。だからマスターには必需品だよ。街の外なら一緒に冒険していても構わないけど、街中なんかだと怖がる人もいるからねぇ。『戻れ』と念じるだけで吸い込まれるんだ。『出ろ』で出せるし、戦闘の時なんかは勝手に出てくるよ」「…なんか、仲間なのにモノみたいでやだな…」「おや、優しい子だね。大丈夫、その気持ちはちゃんと伝わるさ」

「ティエラ、これええんちゃう?」「あぁ、それは“プルーフ”だね。仲間の証さ。パーティのメンバーで揃えたり、マスターなら仲間の魔物にも装備できるよ。守備力が少し上がるんだ」「買えそうな値段やし、オレとティエラとブランの分、買おうや」その声にティエラのポケットで大人しくしていたブランが顔を出した。「あれ!地護がいるのかい?珍しいな。デルタンでは初めて見た。それならオススメがあるよ。ちょっと待ってて」

「これ、地護を連れている人達用のプルーフだよ。さっきのよりちょっと高いけど、その分守備力も上がる」渡されたのは光る銀糸で編まれたミサンガだ。「うわっ、綺麗だね!」「いくつか効果も付いてるよ。他の地護に会いやすくなったり、もしメンバーとはぐれてしまった時には銀糸の光が導いてくれる」「…絶対買うわ。万が一ティエラとはぐれたりしたら…」「おいくらですか?」「10個セットで2万キラ」「頼む!とっておいてくれ!依頼で稼いでくるから」「他の人には売らないよ」3号は微笑んで約束してくれた。
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