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春夏

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12. 初めてのダンジョン

伯父様と内緒話

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「結界の確認もしたいし、ここで泊まっていこう」「ヒカリは俺と一緒や!」「わかっているとも。ゆっくり休みなさい」テントを3つ張ってそれぞれ休む。「伯父様、魔力大丈夫なのかなぁ」「大丈夫なんやろ。ヒカリが心配せんでええねん。伯父上のテントに近寄ったらあかんぞ!ヤられてまうよ!」「行くわけないでしょ!俺はシキくんと寝るの!」…うわ、タレ目がいつも以上にタレてる。エヘヘ、俺だけの可愛いシキくんだ。「あした揶揄われるのもしゃくやし…今夜は抱っこで寝よか」

「ゾーンはちゃんと機能したようだね。探索するように頼まれたことだし、5階のゾーンを目指してのんびり行こうか」シキくんお手製の朝食を食べながらお父さんが提案する。「そうだな、植生も確認せねばならんし」伯父様も賛成して探索を再開。「今日はリューの修業の成果を見せてもらおうか」とお父さんが言って2人が先行。俺はまた伯父様と歩くことになった。「ヒカリ、話は聞いた。ご苦労だったな。街の墓地に葬ってあげよう」俺は頭を下げた。「ありがとうございます。俺、どうしてもあの場所から連れ出したくて…迷惑かけてすみません」「迷惑だなどと思うものか。…嘆かわしいことよ。辛かっただろう、よくやってくれた」俺はまた泣きそうな顔をしていたらしい。「泣かないでおくれ。リューに怒られてしまう」伯父様はいたずらそうに片目をつむった。

「あの…こんなこと言っていいのかわからないけど…」俺は内緒話のような小さな声で聞いた。「なにかな?」「えっと…昨日、あんなに魔力使って…大丈夫なのかな、って」「ああ…、そうだな、あの程度であれば問題ない」「すごい…俺、時々足りなくなっちゃって…あの、その…」「そのためにリューがいるのだ。気にすることはない。…ヒカリは…教会の魔法をかけているのか?」避妊魔法のことだよね。「…はい」「そうか。今はまだそれがよかろう。いつか…私に2人の子を抱かせておくれ」耳まで熱いことを自覚しながら俺はしっかり頷いた。
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