確率は100

春夏

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11. いざアインネートへ

いい親

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「2,3日居ってもええやろか」「もちろん。ゆっくりしていきなよ」と承諾をもらい、フィアナの滞在を決めた。ヒカリは「俺、ムーちゃんと遊んでる」と留守番。夫婦の子は2つになってヨチヨチ歩いとる。ヒカリがメロメロになってもうてん。かわいーかわいー、と騒いどるヒカリを抱き寄せて「…ヒカリもいつか俺の子…」と囁くとたちまち燃えるように頬を染めた。ひとしきりイチャイチャして1人でギルドへ。

「いってらっしゃーい」とシキくんを送り出してムーちゃんのお馬さんに。ムーちゃんは可愛いい。痛い、髪の毛ひっぱらないでー、とウソ泣きしたら、たいのナイナイ!と撫でてくれる。そんな俺たちを見ていた奥さんが「ヒカリ君はいい親になりそう」って言ってくれた。いいママ、じゃなくていい親、って言われたのがなんか凄く嬉しかった。俺にもまだちゃんと男の意地みたいなのが残ってるのかも。それにしても俺たちの赤ちゃん…俺が産むんだよね…「顔が赤いわよ」なんて揶揄われて。フフフ、いい親になりそうって言われたよ、ってシキくんに伝えたらどんな顔するかな。早く帰ってこないかなー。

「ただいま」ムーちゃんとオヤツを食べてたらシキくんが帰ってきた。「おかえりー」っていつもみたいに飛びつこうとした俺をビックリしながら見てる。「新しい住み込みの人かいな、よろしゅう。奥さんも言うといてくれな、驚くやん」…え?俺はわけがわからなくて、立っていられなかった。「ヒカリ君!」奥さんの叫び声が聞こえた気がした。
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