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春夏

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9. Aランクになりたい

ひいじいちゃんは先代王

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「さあ、リュー。ちゃんと紹介してくれないか」伯父上に促されヒカリと並んで前に立つ。「いろいろ心配してもろたけど、ようやく見つけました。ヒカリです」あかん、俺も緊張しとんのやろか。普段の言葉が混じってもうた……平気そうやな。「ヒカリです。あの…俺、じゃない、僕でいいですか…?」「何を言っとる!良いに決まっておろう。リュー!大事にしなさい」「言われんでも大事にしとるわ!な、ヒカリ」「うんっ!」「…良かった…ヒカリ君、リューをよろしくね」「はいっ!俺がシキくんを守ります!ね?」うぉう…我慢できるか!皆の前だというのに思いきりヒカリを抱きしめる。「!ちょっとやめてよ!みんな見てる!恥ずかしいから…」見守る皆から笑い声が弾けた。

ばあちゃんたちにヒカリをとられてしもた。父ちゃんと伯父上が俺に聞く。「冒険はどうだ?」「王都に居る間にAランク試験を受けるつもりや」「そうか…素振りを続けているかな?」「もちろんや。基本やろ!」「使える魔法も増えたようだな。カミナには会ったことがある。いい手本になってくれたろう」時折の手紙にカミナさんのことも書いたからな。知り合いやったか。「魔術師同士の顔合わせでね、若い頃から器用にいろんな魔法を使いこなしていた」「いろいろ世話になっとります」「いろいろ…」せや、いろエロ。父ちゃんにも伝わったようで「ヒカリ君を泣かせないように」と注意を受けた。しっかり頷いた俺に父ちゃんと伯父上は嬉しそうに笑った。

「ところで兄上、今夜でしょう?支度はできているのですか?」「もちろんだ。抜かりがあってはならんし」今夜?何かあるんか?「王様主催の晩餐会だ。お会いするのも久々だな」へ?「知らないわけじゃなかろう。父上の兄上が今代王だ。リューも連れていきたいがなあ」…もうこれ以上の驚きはいらん。腹一杯や。「僕が市井におりているからリューは行けませんよ」俺は心の底から安堵した。
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