確率は100

９. Ａランクになりたい

鍛冶の試験

初めてのドライで意識をとばしたヒカリ。ホンマに俺がヒカリを作り変えとる。もう挿れる方できなくなってもうとるんと違うかな…罪悪感がこみ上げる。俺が惚れてもうたせいでヒカリの人生をも変えてもうた。大切にせなあかん。守らなあかん。神様、ヒカリを俺の元に送ってくれてありがとう。見とってや、２人で幸せになるで。

「…シキくん…俺…」「気ぃ失ってもうてんよ。大丈夫か？」「うん…怖かった…ずっとイクの止まんなくて…」「ドライしたんよ」「ドライ？」「こっち出さんでイクことや。イキっぱなしになんねんて。イキすぎて怖なる、て。大丈夫や、怖ないように抱きしめたるよ」「…出さないでイクなんて…俺、変…」「変ちゃうよ。俺でヒカリが気持ちようなった証拠や。嬉しい」「…またしちゃったらギューってしてね」お望みどおりギューっとしながら眠りについた。

鍛冶の試験の目標はＣランク。達成条件は、なんでもいいから刃物を１つ作ること。Ｂランクは３種類以上の武器を作ること、やったからこれは無理やと断念。俺は解体ナイフを作製。ヒカリ用や。できないー、とか、失敗したぁー、とか言いながらやんねやろなぁ。可愛ええやろなぁ…頭を振り試験に集中。鍛冶屋の大将に言われたことを思い出す。武器を作ることは命を奪う手助けをすることだ。余計なことを考えとったらあかん。

「リュー君、Ｃランク合格だよ。鍛冶Ｃならばギルドで研ぎをしたり貸し出し用の武器を作ったりで小銭稼ぎができるよ。その日の食事代くらいは稼げるぞ」「ほな、もし無一文になったらギルドを頼るわ」「アハハ、それがいいよ。さて次は調薬だね。当日までに自分が作る予定の薬の材料を採集しておくこと。ヒカリ君を連れていったらどうだい？旅に出る前にヒカリ君のランクも上げておこう。ウリルくらいなら杖で倒せるだろうし、夜ならファンドがいるし。わかってると思うけどヒカリ君が倒さなければだめだよ」「大丈夫やろか…」「リュー君も人を守りながらの戦いに慣れなくては。カミナとの旅では守られる方だったろう？」俺は頷く。「せやな。明日、ヒカリをギルドに連れてくるわ。装備とか見てもろてええですか」「もちろんだよ。じゃまた明日」とキールさんに送り出された。