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7. 初めてのふたり
ヤキモチさえ愛しいです
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「お城が見える!すごい、ホントに違う世界に来たんだ!」興奮しすぎやろ。そんなとこも可愛ええけど。「転ばんように気ぃつけえや。獣もおるしな」ハッ、としたように戻ってきて「そうだった、楽しすぎて忘れてた」「ハハハ、まぁええわ、ヒカリが楽しそうだと俺も楽しい」「…もう…恥ずかし…」照れた顔も可愛ええ。あぁ、閉じ込めたくなるってホンマやった。誰にも見せたないわ。
明るいうちに無事に王都に着いた。門番に身分証を見せる。ギルドに行ってヒカリの身分証を作らなあかん。せや、教会に行って鑑定もしてもらおか。10歳でなくとも鑑定してくれんのやろか。「君がリュー君?」「あ、はい、リューです」「良かった、カミナから頼まれてたんだ」と紙を渡される。「カミナの住まいだよ。寄ってほしいって」「わかりました。ありがとうございます。えっと、連れは身分証持ってないねんけど…」「大丈夫、リュー君が保証人ということで。でも早めにギルドに行きなさい」「わかりました」返事をして門の中へ。さすがは王都、アインネートが比べ物にならないほどのたくさんの人に大きな建物。ヒカリは怖気づいたように「すごい、東京みたい」と俺たちが生きていた都市の名前を呟いた。
「カミナさんって誰?」「俺に冒険の仕方とか教えてくれた人や。すごい魔術師やねんで」「…ふーん。シキくん、その人と旅をしてたの?」ん?もしかしてヤキモチやいとんのか?「せやで。4年くらいやな」ちょっと意地悪してみたなって答えれば「…へー」とソッポを向く。知らんかった、惚れた相手からのヤキモチって堪らんのやな。「いろんな魔法を教えてもろてん。Aランクの冒険者なんよ」「ふぅん。…俺だってシキくんと旅にでるもん」「あぁ、4年だけやのうてずっと一緒やもんな」そう言って頭を撫でれば。機嫌が直ったのかクシャクシャの笑顔。ヤキモチ焼かれて嬉しいやなんて。今まで付き合うた相手からのは鬱陶しいばかりやったのに。うん、堪らんな。
明るいうちに無事に王都に着いた。門番に身分証を見せる。ギルドに行ってヒカリの身分証を作らなあかん。せや、教会に行って鑑定もしてもらおか。10歳でなくとも鑑定してくれんのやろか。「君がリュー君?」「あ、はい、リューです」「良かった、カミナから頼まれてたんだ」と紙を渡される。「カミナの住まいだよ。寄ってほしいって」「わかりました。ありがとうございます。えっと、連れは身分証持ってないねんけど…」「大丈夫、リュー君が保証人ということで。でも早めにギルドに行きなさい」「わかりました」返事をして門の中へ。さすがは王都、アインネートが比べ物にならないほどのたくさんの人に大きな建物。ヒカリは怖気づいたように「すごい、東京みたい」と俺たちが生きていた都市の名前を呟いた。
「カミナさんって誰?」「俺に冒険の仕方とか教えてくれた人や。すごい魔術師やねんで」「…ふーん。シキくん、その人と旅をしてたの?」ん?もしかしてヤキモチやいとんのか?「せやで。4年くらいやな」ちょっと意地悪してみたなって答えれば「…へー」とソッポを向く。知らんかった、惚れた相手からのヤキモチって堪らんのやな。「いろんな魔法を教えてもろてん。Aランクの冒険者なんよ」「ふぅん。…俺だってシキくんと旅にでるもん」「あぁ、4年だけやのうてずっと一緒やもんな」そう言って頭を撫でれば。機嫌が直ったのかクシャクシャの笑顔。ヤキモチ焼かれて嬉しいやなんて。今まで付き合うた相手からのは鬱陶しいばかりやったのに。うん、堪らんな。
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