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6. 運命の相手
索敵に反応が
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…太陽が眩しい。テントから出て伸びをする。ヤリすぎた…。カミナさんと会うとだいたいいつもヤリすぎるけど、今回のはヤリすぎのヤリすぎや。カミナさんはまだ目を覚まさへん。スープでも作るか。疲れとるやろし。
様子を見にテントを開ければ、ぼんやりと座っとった。「大丈夫か?スープ作ったで。飲むやろ」「…ありがと。リューはどう?大丈夫?」「せやな、腰がダルいわ」「んふふ。激しかったもんね。アタシもまだ入ってるみたい」「ずっと入れっぱなしやったからな」「ほんと絶倫なんだから」「前にも言うたやろ、カミナさんがエエからや」「もう!はぁ、お腹すいたー」2人でスープを啜る。「昼くらいかな。ちょっと早歩きすれば暗くなるころには王都に着くわね」「…ほな、片して出発しよか」こうして俺たちの最後の朝が終わった。
ん?なんやろ、さっきから索敵になんや違和感。会うたことのない獣やろか。なんかホワホワしとる?「…ねぇ、リューの索敵に何か引っかかってる?」「せやねん。なんやろ、ホワホワ?」「おめでとう、リュー。それだよ、リューと同じ魂の揺らぎ」俺と同じ魂の…!「…ホンマか…」「良かったね。アタシも嬉しい」「どないしよ、俺、どないすればええ?」「落ち着きなさいよ」落ち着くってなんやったっけ?「もう!」殺気を飛ばされて我に返る。「…すまん、混乱してもた」「まだちょっと離れてるわね。王都?じゃないね、通り過ぎたあたりだわ。それにしても最高のタイミング。もし先に見つけられてたら、浮気者!とか言われちゃうとこだったね」うっ、急に罪悪感が。すまん、カミナさんとヤリすぎてもうて迎えが遅れた。…言えるわけないわ…「王都が見えたら転移しましょう。反応があるのは王都の少し先、街道ならまだいいけど、森だったら夜は危ないから」「せやな、安全な旅なのかどうかわからへんし」
あれはお城?王都か?「見えてきたわね。あれがゼクスランドのお城よ。…リュー、あなたと旅ができて楽しかった。ありがとう」「こっちのセリフや。カミナさんに会えてホンマ良かった。お世話になりました。ありがとうございました!」「転移はアタシがしてあげる。いま見えてるところに転移しちゃったら王城で兵士に捕まるわよ」「!あっぶな!」「さ、掴まって。ムーブ!」王都の門前。「じゃ、ここで。笑ってサヨナラしましょ。次に会うときはリューはアタシの弟子。それ以上でもそれ以下でもないわ。それが運命の相手に対する礼儀ってものよ。さ、行きなさい。無事に合流してアタシに会わせてちょうだい!」「はいっ!行ってきます!」俺は反応の方向目指して走り出した。「…リュー、好きだったよ…」カミナさんの呟きは風に流れて俺には届かんかった。
様子を見にテントを開ければ、ぼんやりと座っとった。「大丈夫か?スープ作ったで。飲むやろ」「…ありがと。リューはどう?大丈夫?」「せやな、腰がダルいわ」「んふふ。激しかったもんね。アタシもまだ入ってるみたい」「ずっと入れっぱなしやったからな」「ほんと絶倫なんだから」「前にも言うたやろ、カミナさんがエエからや」「もう!はぁ、お腹すいたー」2人でスープを啜る。「昼くらいかな。ちょっと早歩きすれば暗くなるころには王都に着くわね」「…ほな、片して出発しよか」こうして俺たちの最後の朝が終わった。
ん?なんやろ、さっきから索敵になんや違和感。会うたことのない獣やろか。なんかホワホワしとる?「…ねぇ、リューの索敵に何か引っかかってる?」「せやねん。なんやろ、ホワホワ?」「おめでとう、リュー。それだよ、リューと同じ魂の揺らぎ」俺と同じ魂の…!「…ホンマか…」「良かったね。アタシも嬉しい」「どないしよ、俺、どないすればええ?」「落ち着きなさいよ」落ち着くってなんやったっけ?「もう!」殺気を飛ばされて我に返る。「…すまん、混乱してもた」「まだちょっと離れてるわね。王都?じゃないね、通り過ぎたあたりだわ。それにしても最高のタイミング。もし先に見つけられてたら、浮気者!とか言われちゃうとこだったね」うっ、急に罪悪感が。すまん、カミナさんとヤリすぎてもうて迎えが遅れた。…言えるわけないわ…「王都が見えたら転移しましょう。反応があるのは王都の少し先、街道ならまだいいけど、森だったら夜は危ないから」「せやな、安全な旅なのかどうかわからへんし」
あれはお城?王都か?「見えてきたわね。あれがゼクスランドのお城よ。…リュー、あなたと旅ができて楽しかった。ありがとう」「こっちのセリフや。カミナさんに会えてホンマ良かった。お世話になりました。ありがとうございました!」「転移はアタシがしてあげる。いま見えてるところに転移しちゃったら王城で兵士に捕まるわよ」「!あっぶな!」「さ、掴まって。ムーブ!」王都の門前。「じゃ、ここで。笑ってサヨナラしましょ。次に会うときはリューはアタシの弟子。それ以上でもそれ以下でもないわ。それが運命の相手に対する礼儀ってものよ。さ、行きなさい。無事に合流してアタシに会わせてちょうだい!」「はいっ!行ってきます!」俺は反応の方向目指して走り出した。「…リュー、好きだったよ…」カミナさんの呟きは風に流れて俺には届かんかった。
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