確率は100

５. ランクアップ

鍛冶の修業

予定より１日遅れてヒュンに到着。遅れたのはアレや、夜だけじゃ終わらんかったんよ。ナニしてナニして、寝て起きてまたナニして。魔力を補充しとるはずなのに、すぐ吸い取られてまうような感覚。あんなにヤれるもんやねんな…。アイツに会ったら閉じ込めて朝から晩まで………、アカンて、自重や自重。

カミナさんは「ちょっと他国の友人に会ってくるわ。またひと月後に」と言い残して転移。転移か、ええなぁ。何度見てもさっぱりわからへん。「リューにはまだ無理かな。いつか教えてあげるから」待ち遠しいわ。いや、目の前のことをひとつひとつこなす、できることを増やしていくねん。決意を新たにギルドへ。あちこちから聞こえる鉄を叩く音。炉を熱しとるんかな、煙もあがっとる。依頼を確認すればやっぱり鍛冶関係が多いな。討伐があまりないせいか、冒険者は少ないようや。ギルドの職員に話を聞く。「そうですね、こちらの大将ならいいかもしれません。寡黙な方でちょっと気難しいですけど」家を訪ねる。

「………」なんや、値踏みされとる？「あの、」「双剣だけじゃなかろう。見せてみろ」？わかるん？大剣を取り出し渡す。「グリズリーでも倒したか。油をそのままにしてはダメだ。手入れの仕方も知らんのか。…よかろう、こき使ってやるから覚悟しろ」なんやようわからんけど教えてくれるっちゅうこっちゃろ。「お願いします」「部屋はそこを使え。メシは出さんからどこかで食ってこい」見廻せば小さいがキッチン。「そこ、使てもええですか」「勝手にせい」こうして鍛冶を学べることになった。