確率は100

春夏

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4. カミナさんとの出会い

旅の道連れができました

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それを聞いて胸のモヤモヤが晴れる。「…せやったんか、良かった…俺、確率100の運命の相手がおんねん。ソイツを探すために旅に出てん。もしかして俺アンタに惚れてもうたんかと…」「!マジで!100なんてホントにあるんだ!そりゃ嫌がるわけよね。ごめんなさい」「ええねん。俺も気持ちようしてもろたし。助け合いなんやろ?」「…でもいつ会えるのか、どこにいるのかわからないのよね」「それでも俺は諦めへん。早よ見つけてみせる!」「そうね!うん、気に入ったわ。とりあえず王都を目指すんでしょ?一緒に行ってあげる。これでもアタシAランクの魔術師なのよ」「マジすか!あ、だからあの結界…」「そう。覚えたい?」「もちろん!宿で毎晩毎晩聞かされて、結界張れば聞こえないようにできるって知って、…えっと、相手に出会えたとき、俺のモン誰にも聞かせたないんよ…」「アハハハ、正直でいいね。ますます気に入ったわ。魔力が回復したから王都なんか転移ですぐ行けるんだけど、道中、君を鍛えてあげるよ。あ、でも報告しなくちゃならないし、いったん王都に戻らないと」「ほな、3日後でどうやろか。俺も世話ンなった人たちに挨拶したいんで」「ん、了解。じゃ3日後にココで。楽しみだわ」そう言うと姿が消えた。これが転移か、これも教えてもらえるやろか。俺はなんだかウキウキしながら町に戻った。

ギルドでリルさんに報告。「おめでとう、これでリュー君はEランクに昇格ね」やったで、目標達成や!「ありがとさんでした。お世話になりました」「旅立つの?寂しくなっちゃうなぁ」「宿のおっちゃんや町の皆さんにも挨拶せんとあかんから、3日後の予定です。最後にここに寄りますんで」宿に戻りおっちゃんにも報告。出立までは依頼を受けないことにして1日宿で働くことにした。ここにはホンマ世話ンなったからな。

そして3日後。おっちゃんもリルさんも見送ってくれた。「お相手を見つけて幸せの報告に来てね。それが私たちからの依頼」あかん、泣かせんといてぇな。「ほな行ってきます!」さあ行くで!待っとってや!

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