初恋

春夏

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8.

8-3 もっと知りたい

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side 将真

「あなたが好きです」返された言葉に体が震える。好きな人に好きだと言ってもらえることがこんなに嬉しいなんて。「誰かに一目惚れするなんて思ってもみなかった。ましてやその相手が俺を好きになってくれるなんて」「僕だって自分が誰かを好きになれるなんて信じられません。でも…」「ん?」「僕、石井さんのこともっと知りたい」

「俺だって中村君のこともっと知りたいよ」「…中村君じゃ嫌だ…」その掠れ声はヤバいだろ!「じゃあ名前で呼んでもいいかな」素直に頷いてくれたからイタズラしたくなって耳元で囁いた。「貴大」俺の声も掠れてしまった。こんなに緊張するなんて!「あ…もう無理…」いきなり貴大に抱きつかれた。

「え!」「僕のこと好きですか」「好きだよ。大好き」「僕を抱いてください。好きな人とするってどういうことか僕に教えて」真っ赤な顔が近づいて唇が軽く触れ合う。「…ふぁ…好きな人とキス、しちゃった…」キスが初めてなわけじゃないだろうに、ファーストキスみたいに恥じらう姿に俺の方こそもう無理。「俺にも貴大のこと教えてくれる?」欲情に蕩けた瞳が揺れる。「石井さんに知ってほしいです」「敬語も苗字もやめろよ。恋人になったんだから」赤い顔をさらに赤くして「…将真……抱いて…」下半身に一気に熱が集まるのを感じた。
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