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3章

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私の目を見つめながらユリシス様は夜着の胸元のリボンをゆるやかにほどいて行く。
まるで、本当に良いのかと問いかけるように。

解かれ開いた夜着をゆっくりと左右に捲られると、豊かな乳房が露になる。たっぷりとして柔らかなその頂きには薄桃色の小さな突起が可愛らしく上を向いて誘っている。

恥ずかしいよりも期待の方が勝って鼓動が早くなって行く。
だってその綺麗な瞳が、切ない表情が、言っている。
私をたまらなく欲しいって。


ユリシス様は私の乳房を見て悩ましい溜め息を漏らすと、待ち焦がれたかのように顔を埋める。
両手で乳房を包み、真っ白な膨らみから香る肌の匂いを嗅ぎ、舌を這わしながら口付ける。


視界には銀色の美しい髪。夜会の前にそっと口付けた可愛らしい旋毛。
両手を伸ばし頭をかき抱くようにして結ばれた髪紐をほどくと、さらさらとまるで音を立てるように、月明かりを受けて光輝く髪がシーツの上に散らばる。
それを一房掬って口付けると、彼がまた切なそうに私を見つめる。

「マリー、私を見ていて。」

そう言って私に下を向かせると、ユリシス様は私の目を見つめながら薄く色づく突起の周りに舌を這わす。そしてその手は優しく乳房の外側を撫でて行く。じわじわと迫り来る快感に期待してしまう。けれど彼はそれをわかっているのかまるでじっくりと焦らしているようだ。

優しい愛撫にいつの間にか硬くなっていた先端を口に含み、軽く吸い上げた後白く整った歯で甘噛みしながら舌で擦る。

「んんっ………駄目……ユリシス様……!」

未だ触れられていない場所がじんじんと熱を持って疼く。

焦らされて待ち焦がれた乳房が身体中に甘い痺れを伝える。
もう片方の乳房を包むようにして突起に親指を擦りつけられると、耐えられない程の快感が押し寄せて来る。

いやいやとユリシス様の身体を押してもびくともしない。舌と手はその激しさを止めず私は一際甲高い声で啼いた。

「マリー、まだ駄目だよ。この前みたいにここで終わりじゃないからね。」

くたりとベッドに腕を落とした私にユリシス様はなんとも妖しく微笑んだ。
そして未だ力の抜けたままの私の脚に手を掛け、それを大きく開く。

「やっやだ!!ユリシス様!やだぁ!!」

恥ずかしさで嫌がる私にユリシス様は困ったような顔で聞く。

「マリー、本当に嫌なの?」

ずるい。そんな聞き方ずるいよ。
嫌だけど、嫌じゃない。
だってユリシス様だから。

「マリーと繋がる大切な場所を愛したい。」

優しく頬を撫でられると何も言えなくなってしまう。

ちゅ、と一つキスを落として微笑むと、ユリシス様は私の脚を再び開き、その美しい顔を近付けて行った。




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