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しおりを挟む覚悟を決めたルツィエルにエミルが襲われてから一週間。
皇宮の広間には、皇太子暗殺未遂事件の説明を受けるために集まった貴族たちがひしめき合っていた。
彼らは独自の情報網で今回の件についての概要は掴んでいたものの、ヤノシュ伯爵と派閥を共にする者などは、思わぬところから自分の身に火の粉が飛ぶのではないかと肝を冷やしていた。
(心臓が口から飛び出そうだわ)
入場を控え、緊張を隠せずにいる私にエミル殿下が優しく声をかけてくれた。
「大丈夫、私がいる」
「殿下……」
殿下の顔は、心強い言葉とは裏腹に緩みまくっている。
おまけに全身からはほわほわとした幸せオーラが。
実はこの一週間、彼はずっとこんな調子なのだ。
あの日の出来事は、自分のしでかしたこととはいえ、思い出すと羞恥に悶えてしまう。
けれど、なんの憂いなく、自信を持ってこの場に立つためにはどうしても必要だと思ったし、自分の行動は正しかったと思っている。
今は幸せの余韻に浸っている殿下も、いざとなれば本性丸出しで戦ってくれるに違いない。
それに、今日の私には強力なお守りがある。
それは殿下が贈ってくれたティアラだ。
皇族にしか着用を許されないティアラを私に授けたという事実は、この結婚に対する殿下の強い意志の表れである。
このあと発表される予定の私たちの婚約に対し、異議を唱える者たちを必ずや牽制してくれるはずだ。
「それにしても遅いな」
殿下はそう言って辺りを見回す。
私たちは皇帝陛下と皇后陛下に続いての入場となっているのだが、夫妻の姿は未だ見えない。
この集まりについて、私たちは基本黙っているようにと陛下から事前に言われている。
私はともかくとして、当事者である殿下まで?と不思議に思ったが、殿下はそのことについて納得している様子だった。
「待たせたな」
背後から殿下によく似た低い声が聞こえ、はっと我に返る。
振り向くとそこには揃いの正装に身を包んだ皇帝夫妻の姿が。
皇后陛下の頭上には、その瞳の色と同じ海のように深く青いサファイアのティアラが光を放っていた。
皇后陛下は殿下から贈られた私のティアラを見た途端、眩しそうに微笑んだ。
「まぁ、ルツィエル。とても綺麗だわ。エミルもなかなかやるじゃない」
「これくらい当然だ」
「……自分の瞳の色と同じ宝石にするとは、気色悪い」
「なんだと?」
陛下の強烈なひとことに、周囲の空気が凍りつく。
「陛下、エミルもやめなさい」
皇后陛下が諫めるように割って入る。
しかし収まらない様子の殿下がくってかかろうとした時だった。
陛下は皇后陛下のティアラを見つめながら、再び口を開いた。
「離れた場所からでも、愛しい者の瞳の色を見ていたいとは思わなかったのかい?嫉妬心丸出しで、周囲を牽制することしか考えられないなんて……相変わらず子どもだね」
陛下の言葉にエミル殿下は目を瞠り、皇后陛下は驚いたように固まった。
「……さあ、行こうか」
陛下は言葉だけで入場を促すと、自身は先に会場へと歩を進めた。
皇后陛下は戸惑いながらも陛下のあとに続く。
「あの、殿下?」
私たちもあとに続かなければと声をかけると、殿下も皇后陛下と同じように複雑な表情をしていた。
「ああ……行こうか」
いつもであれば拍手で迎えられる皇族の入場だが、今回は事情が事情なだけに、広間は静まり返り厳粛な雰囲気に包まれていた。
しかし、エミル殿下と私が入場した瞬間、雰囲気が一変した。
「あの女性はいったい誰だ」
「あれは確かコートニー侯爵家の……」
「殿下は国の一大事になぜ女性など連れて」
不躾に投げかけられる視線と言葉にひるみそうになる自分を心の中で叱咤する。
殿下のエスコートを受け、中央の大階段を降りていると、ふと頭の中にある光景が浮かんだ。
エミル殿下と信じていた偽物と、ヤノシュ伯爵令嬢が仲睦まじく降りてくる姿だ。
なんだかもう遠い昔のことのように感じてしまうほど、たくさんのことがあった。
偽物は捕らえられたが問題は終わったわけじゃない。むしろすべてはこれから始まるのだ。
「そんな固い顔はやめて、君の美しさを皆に見せてやりなさい」
「エミル殿下……」
「君が受けた苦しみは今日で終わらせる。絶対に」
心強いひと言に、自然と口元が緩んだ。
私たちが壇上の皇帝夫妻の隣に立つと、陛下はゆっくりと会場を見渡してから口を開いた。
「急な呼び出しにもかかわらずよく集まってくれた。帝国中を騒がせた今回の出来事について説明したいと思う」
貴族たちの間に緊張が走る。
張りつめた空気の中、陛下の口から今回の件についての概要が語られていく。
視察に向かう途中のエミル殿下をヤノシュ伯爵が襲撃し、暗殺を企てたこと。
その際、自領民を悪事に加担させたことや替え玉を皇宮に送り込んだことなど、次々と明かされる衝撃の事実に皆が息を呑み、眉根を寄せた。
(あとはバラーク侯爵についてね)
首謀者がバラーク侯爵だということはわかっているが、陛下とエミル殿下の政治的な判断により、今回は直接的な罪には問わず様子を見るのだと聞いている。
このような時、いつもなら最前列に陣取るバラーク侯爵だが、今日は群れの中に溶け込むように、会場の中ほどにひっそりと立っていた。
目立ちたくないのは悪人の心理だろう。
どこかほっとしたような顔をしているのは、未だ自分の名が呼ばれていないからであろうか。
バラーク侯爵に関しては、このあとヤノシュ伯爵令嬢を養女にしようとしていた経緯などを少しつつかれて終わりの予定だった。
しかしそこで誰もが予期しないことが起こったのだ。
「エミルの替え玉として送り込まれた男は私の実子だ」
一瞬の間を置いて、喧騒が巻き起こる。
それは公言しないはずだったのに。
直前に変更でもあったのだろうか。
しかし隣を見ると、エミル殿下も皇后陛下も陛下の口から飛び出したとんでもない発言に目を剥いていた。
ということは、これは完全に陛下の独断なのだろう。
「母親は、当時懐妊中だった皇后の可愛がっていた侍女だ。今回エミルの替え玉として皇宮に送られた偽物は、二十八年前にその侍女が産んだ子だ。ああそれと、この件については皇后もエミルも知っている」
会場中が驚きと困惑に満ちたざわめきに包まれる。
「殿下……これはいったい」
扇で口元を隠して問いかけると、エミル殿下は真剣な眼差しをこちらに向けた。
「例えどんなことが起こったとしても、驚かないでくれ」
彼の口ぶりはまるで、これからなにが起こるのかを知っているようだ。
しかしその表情からは、自身の予想を確信しているわけではないらしいことがうかがえる。
殿下は唇を引き結び、再び陛下に視線を向けた。
「皆はなぜその侍女と子どもを皇室に迎え入れなかったのか疑問に思うだろう。もちろん私も自分が望んで寝所に引き入れた上での懐妊ならそうしただろう。しかし侍女は私の皇后への信頼を悪用し、あまつさえ薬を盛ってことに及んだ。とても許せたものではない。その場で首を刎ねてやろうと思ったが、周りの者と……なにより皇后のたっての願いで思いとどまった」
陛下は皇后陛下へと視線を向けた。
そして注意していなければ近くにいる私たちにすら聞こえないほど僅かな声で言ったのだ。
「ユスティーナ。あの時は、君がどんな状況に置かれていたのか理解してやれずにすまなかった」
「陛下……?」
「衛兵。扉の前に立ち、決してこの場から一人も外に出すな」
陛下の声は、さっきまでとはまったく違う響きを持って場内に響いた。
そして陛下はエミル殿下に視線を移す。
「エミル、君が掴んだ今回の主犯の名を言ってみなさい」
エミル殿下は眉根を寄せた。
そして厳しい表情のまま口を開いた。
「……今回の件について、公にはヤノシュ伯爵の名前しか出てはいないが、裏に皇帝派の高位貴族の存在を確認した」
「それは誰?」
「バラーク侯爵だ」
エミル殿下はしっかりとバラーク侯爵を見据えた。
「ご、誤解でございます!私はフェレンツ帝国の貴族として皇帝をお支えする立場にございます。その私がこのような計画に加担するなどと、あり得ません」
皇帝派として尽くしてきた自分には楯突く理由がないとでも言いたいのだろう。
しかし慌てふためくバラーク侯爵に向かって陛下は意地悪そうに口の端をつり上げた。
その顔は黒装束モードの殿下に恐ろしいほどそっくりで、思わず息を止めて見入ってしまった。
「計画とはなんだ?エミルはそなたとヤノシュ伯爵の名前しか出していないぞ。たかが二つの家門の無謀極まりない謀に対して『計画』とは随分大袈裟な表現だな」
まるで『お前たちなど取るに足らない』と嘲笑うかのような言い草に、バラーク侯爵の顔が赤く染まる。
「恐れながら陛下!我がバラーク侯爵家は代々皇室への忠義は厚く、叛意など露ほども抱いたことはございません!エミル殿下は災難に遭われ、そのショックで疑心暗鬼になっておられるだけです」
「エミル。バラークは君が事故程度でどうにかなるような軟弱者だと言ってるよ?」
「バラーク、悪足掻きはやめろ。父が皇宮から追放したエリクとソーニャをお前の手の者が監視の目をかいくぐり接近・懐柔し、利用したことはわかっている。証人はエリク本人だ」
場内の視線が一斉にバラーク侯爵へと向く。
「陛下も殿下も、長年お仕えしてきた私よりそのような下賤の者の言うことを信じるのですか!?おそらくヤノシュ伯爵が私を陥れようと吹き込んだんです!そうに違いありません!そんな恐ろしいこと、私ができるはず──」
『下賤』
確かに彼は許されないことをしでかした罪人だが、仮にも陛下の血を継いでいる者に対してなんて言い草だろう。
「そうだな。お前とヤノシュだけでは到底無理だろうな」
陛下の言葉に虚を衝かれたのはバラーク侯爵だけではない。
エミル殿下や皇后陛下、そして場内の全員が、陛下の発した言葉の意味がわからず困惑した。
(いったいどういうこと?まさか、他にも共犯者がいるの?)
「……皇后との結婚当時は毎日頭が痛かった」
(なんで今その話?)
昔を思い出しているのだろうか。
陛下はここではない、どこか遠くを見つめている。
「皇后の父は貴族派の首領。娘が皇室に嫁いだのをこれ幸いと、無理な要求ばかりしてきてね」
陛下によると、皇后陛下の父プラーシル公爵はその立場を利用し、帝国の管理下にある鉱山の利権や帝国主導で行われている事業の譲り渡しを求めたのだという。
それも一度や二度でなく、何度断ろうと蛇のようにしつこく。
「しかし皇后の口からそれを聞いたことは一度もない。公の場でも、閨の中でもだ」
睦言に政治的なことを含ませる女性は世の中に多くいると聞く。
個人的には恥ずべき行為だとは思うが、実家の後ろ盾なくして皇后陛下の皇宮での立場は成り立たない。
聞いた限りでしか知らないが、プラーシル公爵の人柄を考えれば、当時皇后陛下へかけられた圧は相当なものだっただろう。
それなのに、そのことについてずっと口を噤み続けたなんて。
きっと、皇后陛下は陛下をとても愛しておられたのだ。
けれどそのことが今回の件になんの関係が?
「バラーク……そなた皇帝派に属しながら貴族派と通じていたな」
バラーク侯爵は目を見開き息をのんだ。
「バラーク侯爵が貴族派と?エミル殿下、これはいったい──」
殿下は答える代わりに私の手を強く握った。
「これはすべてプラーシル公爵によって計画されたことだ。公爵は二十八年前。娘を使って私を傀儡にしようとしたが失敗した。なぜ失敗したのか。それは私という人間を侮り過ぎていたのもあるだろうが、なにより娘が……ユスティーナが父親からの不当な要求をすべて退けたからだ。策に詰まった公爵は、私に近付きやすい侍女を愛妾にして、娘が拒んだことを実行させようと企んだのだろう」
初めて聞かされる事実に愕然とする私たちをよそに、陛下は続けた。
「私はプラーシル公爵を蛇蝎の如く嫌っていたし、ユスティーナとの結婚に関しても色々あった。気まぐれで掴みどころのない私が娘に飽き、他に妃を迎えることを公爵はなにより恐れていたはずだ」
確かに、寵愛の矛先が別の妃に向けば、その生家と家門が重用され、立場が逆転することはよくある話。
けれどまさか娘の夫の元にその侍女を送り込むなんて。
(皇后陛下はこのことを知っていたのかしら)
「だが予想に反して怒り狂う私の姿を目の当たりにしたプラーシル公爵は、計画は失敗だと思ったのだろうな。腹の子ごと侍女を見捨てるとはなかなかだ。しかし時を経て再び欲が湧いたと見える。本来なら自分の養女をエミルに嫁がせたかったのだろうが、二代続いて貴族派から皇后が出るなど前代未聞。それにエミルの肚は既に決まっていた。だから暗殺し、言いなりになる傀儡を裏から操るのが一番だと考えた。こんなところだろう。なあ、バラーク?」
「へ、陛下!私は誓ってそのようなことは──」
「黙れ。お前と繋がりのある人間はすべて把握している。衛兵、バラークを拘束しろ」
バラーク侯爵の周囲はどよめき、彼を囲むように輪ができた。
バラーク侯爵は血の気が引いた顔で周囲の貴族に手を伸ばす。
「だ、誰か!陛下は勘違いなされているのだ。どうかそれを説明してくれ」
しかし自分の考えに賛同する人間が現れないことを知るやいなや、今度は皇后陛下に向かって訴えた。
「皇后陛下!どうか陛下をお諌めください」
なぜ皇后陛下に?と一瞬不思議に思ったが、次の瞬間、バラーク侯爵が放った言葉ですぐにその理由がわかった。
「実の父親が皇太子暗殺に加わっていたなどと、あなた様もただでは済みますまい!」
皇族の暗殺未遂に加担したとなれば家門は取り潰しの上、全貌を知る者は死罪。そして最悪の場合皇后陛下は廃后だ。
まさかこの場でそれを盾に取って切り抜けようとは。
(なんて卑怯なの……!)
『犯罪者の娘が皇后なんて……』と、バラーク侯爵の訴えに呼応するかのように、貴族からも皇后陛下を避難するような声が聞こえてくる。
陛下はそれを手で制した。
「お前に心配されなくとも皇后はその座から降ろす」
「は?」
「お前たちの処分が決まり次第、皇后は廃后とする」
さっきよりも大きなどよめきが場内に広がった。
皇后陛下は青褪めた顔で視線を足元に向けている。
「殿下、どうか陛下を止めてください。こんなのあんまりです」
黙って見ていられなかった私は、エミル殿下の腕を掴んで訴えた。
けれどエミル殿下はこちらをちらりともせず、ただ静かに両親を見守っている。
「皆にもうひとつ言わねばならないことがある。この件が終わり次第、私はエミルに帝位を譲る。そして退位したのちは、ユスティーナと共に離宮で暮らす」
「陛……下?」
驚いたように皇后陛下は顔を上げた。
陛下はそれを受けて穏やかに微笑んだが、すぐに貴族たちに視線を戻した。
「さて、私はこれから大仕事がある。詳しい話はエミルから聞いてくれ」
周囲の戸惑いを気にもせず、陛下はそう言い残すと皇后陛下の手を取り退場してしまった。
バラーク侯爵も衛兵に連れ出され、貴族たちの目線は残された私たちに向いた。
「ルツィエル、行こう」
殿下に手を引かれ、先ほどまで陛下が立っていた場所へと移動する。
「驚かせてすまないな。だが父上が言っていたことはすべて真実だ。私にも把握できていないことがあったがな」
すると、ひとりの貴族が前へ進み出た。
「エミル殿下、シュルツ伯爵家のヨゼフでごさいます。発言してもよろしいでしょうか」
「なんだ?」
「その、なぜこのような時にコートニー侯爵令嬢をお連れになられたのですか?そしてそのティアラは……」
「見てわからぬか。私がティアラを授けるという意味は、皆もよくわかっているだろう」
その時、あちこちから悲鳴に近い声が上がった。
会場内には親に連れられてきたのだろう令嬢も大勢いた。
おそらく殿下が帰還されたことで、無事を祝うのにかこつけて、我先に娘をアピールしようという魂胆なのだろう。
親の魂胆抜きにしても、エミル殿下に見初められたい令嬢は山ほどいる。
憎しみのこもった視線が一斉に向けられ、緊張で身体が強張った。
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