上 下
8 / 15
1章

3

しおりを挟む
『?!』パッ

いきなり近くに誰かが来た気配を感じ
僕達はその方向に体を向け
警戒体勢をとった

「誰だ!」

「気配に敏感で
 警戒心が高いんだな
 これでも本気で
 気配を消していたんだが」

「私達に用がないのならば
 お帰りください」

「断る
 俺はお前ら桜華に
 用があって来たんだ」

この人見た事があった気が
それに僕達について知っているみたいだし

「僕達に用とは?」

『夜桜!』

「駄目です!
 闇ギルドに関わっていい事はありません」

「ほぉー
 俺が闇ギルドに
 関わりがあるって知っているんだな」

思い出した確か
この国の闇ギルドの人だったはず

「この国の王都にある
 闇ギルドのギルドマスター
 呼称は阿修羅」

「!?」

「本来の名は「それ以上言うな!」
 ・・・分かった」

僕が阿修羅の本来の名を
言おうとすると
おっきな声で止められてしまった

「わかったから
 それ以上は言うな」

「言われたくないのなら
 僕達に関わろうとしないで下さい」

「それは無理だな
 お前達は全ギルドの本部の長と
 信頼出来る者しか
 知らない情報を持っているからな
 どこから流れた情報か
 調べなければいけない」

「(イラッ)」

チラッ
ヤバい、白虎が苛つきだしている
早く話を終わらせないと

「悪いけど~
 僕達はお兄さんに関わるつもりはないよ」

「その通りですね
 それにこの情報は誰かに聞いたのではなく
 私達が自力で調べたんですよ
 だから調べても何もでませんよ」

「ほぉーそうか
 それを聞いてもっとお前らと
 関わりたいと思った」

「へぇ~
 それでどうするの?」

「お前ら
 闇ギルドに入れ
 それと夜桜ってのはお前だな?」

僕の事を見ながら質問して来た

おかしいな呼称は隠していないけど
桜華として動く時に姿は隠しているのに
なんでわかったんだろ?

レインは気づいていないが
他の4人がレインの事をすぐに
守ったり出来る立ち位置にいるから
阿修羅はレインが夜桜だと
予想して話しただけだ

「うん、そうだよ」

「お前は
 俺のギルドの副ギルドマスターになれ」

『はっ?』

「(カチン)
 さっきから好き勝手にいいやがって」

「白虎、落ち着いて下さい」

「なぜ僕が
 副ギルにならないといけないんですか?」

「お前らこのままでいると沢山狙われるし
 それに副ギルになると
 安定したお金が貰えるぞ」

僕は阿修羅の言葉の意味を考え
どうしようかと仲間を見る

「どうしますか?
 この人の言う通りに
 なるかもしれませんが
 私達は夜桜が決めたことに従います」

「(コク)夜桜について行く」

どうしようみんな僕に
ついて来てくれるって言っているし
安定したお金が入ると
カイルに贅沢してあげれるし
けど副ギルってことは
ギルドマスターになる可能性が
あるって事だよね
それだと忙しくなって
桜華として動けなくなるから嫌だな
よし!こうしよう

「分かりました
 副ギルドマスターになります
 ただ、いくつかは約束して下さい
 約束を守ってくれなかったら
 すぐにやめますそれでもいいですか?」

「わかった。その約束とは?」

「1つ、桜華としても動いていい事
 2つ、此処にいない仲間も受け入れる事
 3つ、僕達を裏切らない事
 4つ、僕達のことは
    信頼出来る人にしか言わない事
 5つ、命令を断ってもいい事
 これを約束して下さい。」

「最後の命令を断ってもいい事ってのは
 どう言う事かもう少し詳しくいえ」

「もし貴方が命令をした場合
 僕達は自分で聞くか聞かないかを
 判断してから動くと言う意味です」

「ほぉー
 俺の命令を聞かない事もあるって事か」

「はい」

「後もう1つ
 お前らの事はどう扱えばいい?」

「僕達が桜華だとそれだけは
 信頼している者以外には
 言わないで下さい
 ただ闇ギルド内は
 しょうがないのでもしバレても
 どうもしません」

「わかった
 その約束を守ろう」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

双子攻略が難解すぎてもうやりたくない

はー
BL
※監禁、調教、ストーカーなどの表現があります。 22歳で死んでしまった俺はどうやら乙女ゲームの世界にストーカーとして転生したらしい。 脱ストーカーして少し遠くから傍観していたはずなのにこの双子は何で絡んでくるんだ!! ストーカーされてた双子×ストーカー辞めたストーカー(転生者)の話 ⭐︎登場人物⭐︎ 元ストーカーくん(転生者)佐藤翔  主人公 一宮桜  攻略対象1 東雲春馬  攻略対象2 早乙女夏樹  攻略対象3 如月雪成(双子兄)  攻略対象4 如月雪 (双子弟)  元ストーカーくんの兄   佐藤明

なんでも諦めてきた俺だけどヤンデレな彼が貴族の男娼になるなんて黙っていられない

迷路を跳ぶ狐
BL
 自己中な無表情と言われて、恋人と別れたクレッジは冒険者としてぼんやりした毎日を送っていた。  恋愛なんて辛いこと、もうしたくなかった。大体のことはなんでも諦めてのんびりした毎日を送っていたのに、また好きな人ができてしまう。  しかし、告白しようと思っていた大事な日に、知り合いの貴族から、その人が男娼になることを聞いたクレッジは、そんなの黙って見ていられないと止めに急ぐが、好きな人はなんだか様子がおかしくて……。

転生したら弟がブラコン重傷者でした!!!

Lynne
BL
俺の名前は佐々木塁、元高校生だ。俺は、ある日学校に行く途中、トラックに轢かれて死んでしまった...。 pixivの方でも、作品投稿始めました! 名前やアイコンは変わりません 主にアルファポリスで投稿するため、更新はアルファポリスのほうが早いと思います!

ヒロインどこですか?

おるか
BL
妹のためにポスターを買いに行く途中、車に轢かれて死亡した俺。 妹がプレイしていた乙女ゲーム《サークレット オブ ラブ〜変わらない愛の証〜》通称《サクラ》の世界に転生したけど、攻略キャラじゃないみたいだし、前世の記憶持ってても妹がハマってただけで俺ゲームプレイしたことないしよくわからん! だけどヒロインちゃんが超絶可愛いらしいし、魔法とかあるみたいだから頑張ってみようかな。 …そう思ってたんだけど 「キョウは僕の大切な人です」 「キョウスケは俺とずっといるんだろ?」 「キョウスケは俺のもんだ」 「キョウセンパイは渡しませんっ!」 「キョウスケくんは可愛いなぁ」 「キョウ、俺以外と話すな」 …あれ、攻略キャラの様子がおかしいぞ? …あれ、乙女ゲーム史上もっとも性格が良くて超絶美少女と噂のヒロインが見つからないぞ? …あれ、乙女ゲームってこんな感じだっけ…?? 【中世をモチーフにした乙女ゲーム転生系BL小説】 ※ざまあ要素もあり。 ※基本的になんでもあり。 ※作者これが初作品になります。温かい目で見守っていて貰えるとありがたいです! ※厳しいアドバイス・感想お待ちしております。

私の事を調べないで!

さつき
BL
生徒会の副会長としての姿と 桜華の白龍としての姿をもつ 咲夜 バレないように過ごすが 転校生が来てから騒がしくなり みんなが私の事を調べだして… 表紙イラストは みそかさんの「みそかのメーカー2」で作成してお借りしています↓ https://picrew.me/image_maker/625951

【R18】青斗くんは総受けです

もんしろ
BL
BLゲームの悪役をしている中野青斗。 毎日主人公をいじめ 青斗は悪役としての責務を全うしているが 最近攻略対象と主人公の様子がどこかおかしい…?

兄弟愛

まい
BL
4人兄弟の末っ子 冬馬が3人の兄に溺愛されています。※BL、無理矢理、監禁、近親相姦あります。 苦手な方はお気をつけください。

処理中です...