生き血を吸いたい私と死にたい君と

koystory_maria

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公園で出会った日

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彼の教えてくれたLINEのQRコードを読み込むと、
彼の名前がスマホの中に現れた。





10月10日
やり取りは少林寺拳法の話から始まった。






私「次女の護身の為に習わせようと思っていたけど、

学校で同期生にいじめられて倒されて泣いたらしい長女にも習わせたくなったよ😢」





彼「倒すってことは男ですか??」


 
 


私「長女に意地悪してるのは同級生の女の子みたいだけど
うちの長女打たれ弱いのよ😅




精神的に弱いから、
ちょっと強く言われただけで泣く、強く押されただけで泣く…武術で精神も鍛えられるかな?」


 


彼「原因はなんなんでしょうね
言い返して不毛な争いをしたりしないあたり、賢い子だとは思いますが。


武術で精神が鍛えられるとは思います。でも、一朝一夕のものではないので、その時は周りに習っていることを公言しないほうがいいと思います。冷やかしを受ける気がしなくもないので。


二ヶ月でもしてたら変化はあると思いますけどね。日常では得難い経験には違いないですし。」






私「智也くんは優しいし
弱い人の気持ちにも寄り添える本当に素敵な人だね✨

考え方も既に師の思想。


ハァ、もう好き通り越して
ファンだわ😭💗


土日とかは子供たち一緒で良ければぜひ一緒に撮りあおう📸☺️✨」





彼「え、全然アリですけど、急に若いあんちゃんきたら怖くないですか??(°_°)」





私「子供たち人懐こいし、
お兄さんも好きだから
喜ぶよ😆💓」








彼「人懐こくてお兄さん好きとか僕得でしかないですね笑笑」






彼「うちの子ら絡むよ~😂




ご飯も一緒行けたら嬉しいな☺️✨






これから子供たちにとって少林寺の師匠にあたる智也先生ご一緒させてください🙏🥺」




彼「世の為を謳う武道は多々ありますが、少林寺拳法は群を抜いてますね



ご飯も嬉しいです
✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。



僕が師匠なんて笑
世話になってる先生方が聞いたら笑いますよ笑笑
全然道半ばですし(°_°)笑」




彼「うんうん✨ご飯行こう‼️
土日どっちか😋
土曜日なら夜のがゆっくり出来るかな、
日曜日は昼からずっと時間大丈夫😊」




彼「いやーいい教えたくさんあるんですけど、言い過ぎると引かれるから最初は言わないようにしてます笑笑


ええですね😁


ちなみに、どっか写真取りに行く予定とかあります??


ちょっとバイト行ってきまっす🏃‍♂️」






バイト…✨

彼が初めて、バイトに今から行くという事を教えてくれた。



それはきっと、
だから返信が遅れますよ、
という事を教えてくれているのだと、思った。


その気遣いが初めて出たのがとても嬉しかった。






私「教えは二人で平日デートの時にい~っぱい聞きたいな‼️✨



土日は写真は特に取りに行く予定無いな~🤔
どこも人が多いから、写活は大抵平日に行くんだよね😅」




彼「いいですよ笑笑」



私「能古島のコスモスも良さそうだけど台風大丈夫かなぁ…😅

大丈夫なら来週能古島に2人で行くのもいいなって思うけど😋



でももう智也くんとなら
どこでもいい(笑)😂💞」






彼「能古島は人と行く予定ないからありですねぇ


どこでもいいwww


でも僕もお会いしたい気持ちが強くてwww」







私「智也くんヤバい

ドキドキするやん💦」








僕も

お会いしたい気持ちが強くて

だなんて




な、何この胸が締め付けられるのうな感覚。





私の一方的な好意と思って誘ってるから、不意にそう言われたら
恋愛をとうに忘れた主婦はもう、舞い上がってしまうよね…。






彼「たぶん会ってから緊張するタイプですね笑笑」






私がインスタに投稿していた写真で、
真っ赤に染まるコキアの真ん中でタカの頬にキスしているまあさの写真を、彼がLINEに転送してきた。




彼「僕もちゅーしてほしいです(°_°)」



私「ま~さにチューしてもらいたいって⁉️

えー🥺




私なら智也くんに
いくらでもチューしたいけど🤭💞」




彼「あら笑笑

まりあさんに口づけされたら理性崩壊しそう(°_°)笑笑」






私「んー🥺

じゃあキス我慢する☺️✨

変わりに舐める✨←」







彼「えーなんでーー🤨

なになめるんだろ✨笑笑」





私「もうね、全部舐めまわしたいぐらい大好きだよ💗

インスタの過去写真とか動画ずっと見てる💞
ごめんね恋しちゃったわ🤭」









そう、私は彼のことが気になって
毎日インスタに投稿されている彼の写真や、少林寺拳法の練習風景や試合の動画を見ているうちに、


もはや重症なぐらいに
彼のことでいっぱいになっていた。









彼「普段痛い事ばっかしてるからなめられたりは好きちゃ好きです笑笑


こんなんいうのはずかしいけど笑


インスタのは変なのばっかだからみらんでほしいwwwww」






私「爽やかだよね🥺✨ 

も~ギューッてしたい💞」






彼「そーゆーのご無沙汰だからすごいドキドキする笑笑
でも爽やかじゃないなぁ笑笑」






私「土日はどこか行く予定があるん~?」



彼「あした明後日はとりあえずありますね、、
19の夜と20の日曜は空いてるみたいですが」





私「20日のお昼からどうかなぁ🤔」




彼「今のところ特に予定ないです🙋‍♂️
是非🙋‍♂️🙋‍♂️」







私「うん😊✨」





10月20日は初めて智也くんに
出逢える日になりそうだ。

どこに行こう、写真も一緒に撮ったりしたいしコスモスが綺麗な時期だからコスモスのある所も良いな…





そんな事を色々と考えながら
約束の日を楽しみにしてカレンダーにハートマークを付けた私は、完全に心の浮かれた乙女になっていた。





彼「まりあさんの家事大変そうだ🥺」




私「智也くんに癒してもらお~っと🥺💗💗💗」






彼「マッサージします🙋‍♂️」







私「わ!されたい🥺‼️」








彼「マザーからは好評でした
✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。
まりあさんて身長いくつです??」




私「 170cmだよ😃
本当にお願い🥺✨」







彼「ちゅーしようものなら腰折らなくて良さそう笑笑
僕172なので😳
いーですよ(ノ)`ω´(ヾ)」










私「やったぁ🥺‼️
そういえば…

マリンワールド横にある、
ルイガンズのランチペア券を春のフォトコンで貰ってたから、

今度智也くんと使おうかなぁ😃」





彼「え、あの超お高いとこじゃないですか!!
えええええええ
すぎょい
賞とるのも商品もすぎょい
僕なんかでいいんですか(°_°)笑笑」





私「うん❤️☺️智也くんがいい💞


写真スポット多そうだよねルイガンズ😃✨‼️」






彼「わぁい✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。
しかし、普通に行ったら5000とかしますよね笑笑」





私「そうなん⁉️知らんかった(笑)」







彼「クリスマスの時は6000でした🤯」




私「ランチだから安いのじゃないかなぁ?

昨年のフォトコン賞品は
志賀島の休暇村のランチだったけど、ホテルの人に1人二千円のやつって聞いた🤭」





彼「昨年も賞とったんですね笑笑」






私「軽いランチチケットだと思うよ😆

クリスマスとかは、アニバーサリーディナーとかでしょ🥂🍴✨

いいねぇ✨彼女と行ったのね💗
クリスマスだから高かったのかなぁ、、」






彼「あの時は話すと長いけどドタキャンされたのでキャンセル料払いに行っただけですね🤐」






私「クリスマスにドタキャンはひどい😡⚡️

ごめんね😢
そんな悲しい思い出の場所に誘って。。。



私が癒してあげるから
良い思い出の場所に塗り替えてあげたいな🍀」






彼「いやいやめっそうもない笑
きっといい思い出になるでしょう笑笑


とりあえず平和に日曜が来ることを祈るばかり」






そうして10月20日に彼と会う約束をしたのだけれど、


なぜか15日、16日と日にちが近付くにつれて激しい頭痛が私を襲い、頭が割れるような感覚で過ごしていた。


脳神経外科へ行ってMRIを撮って調べてみたけれど、
血管にも脳にも異常がなく、


運動したり興奮した時に頭痛があるという理由から

なぜかてんかんの薬を処方され、






意味不明なので一粒も飲みもせず、痛みの続く数日を過ごしていた。






それまでの彼とのやり取りも
毎日していたのが
17日、18日は1通もお互いにメッセージを送らなかった。






私はあまりの頭痛に夜も眠れないほどだったのと
精神的なものの波が丁度落ち込むタイミングだったようで、

 
マイナスマイナスに考えていた。








彼がメッセージを昨日と今日送ってこないのは、






やっぱり私みたいなオバサンと何でご飯行かなきゃいけないの?って思ってんじゃないかな、



一応男だから誘われればのるだろうけど、








実際には、あ~めんどくせー
とか思ってるのかもな…







そんな事を考えて不安になって




もう…





このルイガンズホテルのランチビュッフェのペアチケット、


彼に渡そうかな。




誰か友達か、好きな人とか
気になる人とか誘って
行く方がきっと良い…





そんな思いに駈られていると
前日の19日、彼からメッセージが2日ぶりに来る。





彼「明日はお昼前とかがいいですかね??」





きっと彼はそんなに喜んでないはず…。






そう思った私は




私「私みたいなBBAに
付き合わせるの何だか申し訳なく感じて😅

どうしようかなって
ずっと悩んでたんだけど。。。



明日いきなり2人でルイガンズじゃなくて
子供達を大濠公園とかで遊ばせるから写真撮ったり
カフェとかどうかなぁ??」


 



彼「えーそんなん考えてたんです??
なんかすいませんねぇ
全然いいですよーー」





ほら何か…


特に残念がる訳でも無いみたいだし…

あっさりしてるもの。。。




私も20代の時は
店に入れば
男子は振り向いて見ていたしカフェの店員さんは注文もしていないのにデザートを持ってきて自分からです、って言ってきたり


視線をいつも感じていた。

若さは永久に続くものだと信じていた…。





だけどそんなのオバサンになれば
遠い過去。



街を歩いても20代は見もしないし子供を連れた母親なんかに興味を持つ訳がない…。





急に我に返ると、1人ではしゃいでメッセージのやり取りして何だか凄く恥ずかしい…。






私「明日は13時頃に大濠公園でいいかな?

時間厳守じゃなくて良いから
お互い着いた頃に
どこら辺にいるか連絡しあうといいかなぁ☺️」



彼「ちょっと今週色々きつかったんですけど







まりあさんに会えるからなんとか生き抜いたんですよねぇー✨







楽しみだーー✧*。٩(ˊωˋ*)و✧*。」








胸が…。






胸が苦しい。








まりあさんに会えるから


なんとか生き抜いただなんて言われたら。




彼が私に会うことを楽しみにしていた…?










私「智也くんたら
そんな事言って

ときめくやないかーい😂✨」








彼「正直なんか引かれたかなーと思ってたけど
まりあさんもお忙しそうでしたね




たからくん幼稚園の抽選?良かったんですってね
おめでとうございます㊗️」









私「ありがとう☺️✨

引かれたかなーだなんて、

逆逆❗️

抑えなきゃ💦って
思ってんだけど

私がやりたい事に強引に誘いすぎて、智也くんが優しい人だからきっと、

私みたいな年寄り(笑)相手にしたくもないのに
いいですよ☺️っていつも
ニコニコで返事してくれて

なんか本当に悪いなぁと思っちゃって💦


ルイガンズも、
若い女子と行きたいよね、って思ったら私に付き合わせるの辛くなって(笑)


私は本当に、本当に
智也くんの事を
素敵な男性だなってずっと思ってるよ」





彼「ならよかったぁ😹
しかし、考えすぎですね笑笑」





私「そおそお🤔

私深く考えすぎて疲れる人😂」







彼からの会うのが楽しみだという一言に、
この数日モヤモヤして悩んでいた雲がスッキリ晴れ渡り、
初めて彼に会えるその日を迎えた。








 大濠公園に13時。




私は子供達と遊ぶ気持ちを優先して、帽子を被りカメラを持って




待ち合わせの1時間前に公園に辿り着いた。








私「大濠公園の駐車場いっぱいだよーw」






彼「え!13時やなかったですっけ笑笑」






私「そうだよ🤭💗」
駐車場の写真を添付。




彼「並んでるじゃんーまりあさんたちはやいーーーー笑笑」







私「一時間早めに来て子供ら先にしっかり遊ばせとこうと思って😁


じゃあ、公園で遊ばせてるし
いつでも大丈夫だからゆっくりおいでねー✨」




彼「はーーい🙋‍♂️」




私「いや本当に急がなくていいよ(笑)日がくれるまで遊ばせてるし」





彼「わかりました、それでは急ぎます笑笑
遊具のとこですよね」







私「そうそう!」





彼「りょーーーーかっい」







私「誰を1番に見つけられるかな😁」






彼がもうすぐここに来る…。


39歳になって、
若者どころか男性とだってほとんど接したり会話する機会が無くなって

恋愛の仕方も忘れた。



だけど、
好きな人とデートする時の待ち合わせみたいに、待っている時間がこんなに落ち着かないなんて。



ドキドキしながら、
彼が来るのを待っていた。





LINEが鳴った。





彼「まぁさちゃんぽいのみつけたwwwwww」







来た!?









…彼が居た。









日曜の大濠公園は沢山の家族連れで賑わっていて、遊具の場所は小さな子供や小学生までの子供達で溢れて



その周りを親達が立ってみていたり世間話をしていたり。




その中で一際若く目立つ
明らかに父親の年齢でも見た目でも無い





若く爽やかな青年。




キョロキョロと
私を探しているその背中に

少しずつ近付く。





髪は黒く


その背中からは
少林寺拳法九州1位のあの
動画での激しい動きをしていた人と

同一人物とは思えないほど
本当にごく普通の大学生の背中。







私「こんにちは」







次へ続く→【彼を見る時間】


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