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其のさん・青鬼の眼、耳切りの坂
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一、
蜂村眼科。
寂れた街の外れにある小さな眼科である。
蜂村郁は三十歳で開業し、今年で八年目になる。
看護師もほかの医師も事務員も誰ひとりとして居ない。
真っ黒なぼさぼさの髪に、鼻までずり下がった眼鏡。シワになっている白衣。
患者は、一見さまお断りである。
開業当時から診ている者しか相手にしないのである。
蜂村は、相当なひねくれ者であった。
かけている眼鏡は、伊達である。
「眼科医なんだから、一応、眼鏡かけなきゃ」
と、蜂村は言う。
この蜂村郁という男は、どこか抜けている不思議な男であった。
二、
とある夕方のこと。
ひとりの男が、蜂村眼科に駆け込んできた。
もう、閉める直前のことであった。
男は顔じゅうに汗をかき、息せき切っている。
歳は、蜂村と変わらないくらいである。
男は、すでにシワになっている蜂村の白衣に、さらにシワをつくるほど強く握って、
「先生、先生、助けてください」
「なんですか、あんた。保険証は? 診察券は?」
「ほ、保険証? 診察券はありません。でも、必要なら作りますし、お金も払います。だから、助けてください」
男は汗を垂らす。
蜂村の白衣にシミをつくる。
それを見て、蜂村は顔をしかめながら、男のなりをよく見て言った。
「診察券が無いとか、あんた、見ない顔だね」
「え──」
「もう閉めるからさ、ほかをあたってくれない?」
蜂村はポケットに両手を突っ込み、男を見おろす。
その時、初めて気がついた。
男の眼のまわりに、ひどく掻き毟ったような傷がいくつもあった。
眉にも目蓋にも、血が滲んだ傷がある。
「あんた──」
さらによく見ると、蜂村の白衣の握る手の指も、血に染まっている。
「助けてください‥‥」
男は嘆願する。
「あんた、なにがあったか知らないけど──とりあえず、奥に」
蜂村は、男を迎え入れた。
三、
ブラインドをおろし、閉院の装いをする。
狭い待合室や廊下の照明を消す。
院内全体が薄暗さに包まれる。
唯一、明るいのは診察室のみである。
蜂村は男と向かい合って座っている。
ひと通りの検査を終えたところであった。
蜂村はカルテと男を交互に見ながら、
「別に、おかしいところは無いけどねぇ」
と言った。
「──」
男は黙っている。
「藤川さん、異常ありませんよ? その引っ掻き傷をどうにかしたいんだったら、眼科じゃなくて皮膚科に行ってください。電車を乗りつげば、大きい病院がありますから」
「いえ‥‥」
「知り合いは居ないけど、書きましょうか、紹介状」
「先生、皮膚科は結構です‥‥」
「そのままだったら化膿しちゃうよ?」
蜂村は眼鏡を外す。
「視力も歳相応だし、白内だの緑内だのの心配はない。極度のドライアイってわけでもないし‥‥まさか、飛蚊症を気にしてるの? 大丈夫、それは誰にでも起こりうるし、生理的なものが多くてね、それに──」
ひとりで喋り続ける蜂村に藤川は、
「先生!」
その膝を叩いた。
「ぼくは、眼の病気を心配しているんじゃないんです」
「──じゃ、なに?」
「鬼が、見えるんです」
真面目な顔で藤川は言う。
「おに? あんたなに言ってんの?」
「見えるんです。いまは見えないですけど、ここにやってくる直前まで、鬼が見えていたんです」
「──精神科に紹介状を書こうか」
言って、蜂村はペンをとる。
「待って、待ってください! 最後までぼくの話を聞いてください!」
「うん、そうだね。精神科か心療内科か神経科か、どこがいいか吟味しなきゃ」
蜂村の物言いに、藤川は不服そうな顔をするが、話しはじめた。
四、
藤川亮太は、ひとり歩いていた。
先日亡くなった曾祖母の故郷を訪ねに、この地を歩いていたのである。
曾祖母の遺言に、故郷に足を運んでくれ、というのがあった。
その理由や、誰が行け、というのは明らかになっていない。
親族で集って話し合った結果、藤川が行くことになった。
藤川がいま住んでいるところから、曾祖母の故郷が近いからであった。
とくに異論もなく、藤川は出掛けた。
故郷は、寂れていた。
古い家屋がちらほら建ち、ほとんどが田園であった。
のどかな田舎という感じがしない。
故郷に行ってなにをしてこい、ということもなく、ただ足を運んでほしいということであった。
行った証拠にと、その町と判るものをなにか写真に撮ってこいと言われた。
適当に歩みを進め、気がつくと商店街に来ていた。
平日の昼間であったが、ほとんどの店にシャッターがおりていた。
薄暗い。
とくに買い物もせず、活気の無い通りを歩く。
目的地があるわけでもなく、ただ歩く。
そして、藤川は再び田園の広がる場所に来ていた。
風が頬を撫でる。
田に、たわわに実る稲穂が揺れる。
秋の香がする。
藤川は、畦道をひたすら歩いた。
空やまわりの空気が橙色に染まってきた。
もう、自分がどこをどう歩いてきたのかが判らなくなっていた。
ふと、標識を発見した。
あとすこしで隣町というところまで来ていた。
民家や商店もちらほらと目立つようになった。
そこで、蜂村眼科を見つけたのだった。
その時はまだ、なにも起きてはいなかったが、その場から一歩踏み出した瞬間、両眼に激痛が走った。
慌てて両眼を押さえる。
目蓋の裏、眼球の奥が焼けるように熱い。
なにか、尖ったもので眼の神経をつままれているような感覚もする。
痛くて眼を開けていられない。
ぎゅっと瞑る。
暗闇。
痛みとともに、ちくりちくり、と小さな刺激もある。
その小さな刺激が、増してくる。
なにやら、瞑った暗闇のなかに見えるものがある。
青白いもの
異形なもの
青白い炎をまとった異形のもの
──鬼
髪を青白い炎で燃やし、己の身もその炎に包まれている鬼であった。
闇の奥から、どしんどしん、と迫ってくる。
藤川は怖くなって眼を開ける。
だが、激痛が走る。
痛みに眼を瞑る。
紺青の鬼が迫ってくる。
次第に、痒みも眼全体を襲う。
鬼は、血涙を流していた。
紺青の頬に、真っ赤な血の涙が伝う。
鬼が迫ってくる。
激痛。
痒み。
どうすることもできずに、眼のまわり、目蓋を引っ掻く。
ばりばりと音を立てて掻く。
血が滲む。
その間も、鬼は血の涙を流しながら迫ってくる。
どしんどしん、と地鳴りがする。
だが、不思議なことに鬼とこちらの距離は縮まらないのである。
暗闇のなかで、藤川は逃げもせずに怯えながら立っている。
動けなかった。
鬼は迫ってくるのに、ふたりの間は埋まらない。
どうすることもできない。
たまらなくなって、藤川は蜂村のもとに駆け込んだのであった。
蜂村眼科。
寂れた街の外れにある小さな眼科である。
蜂村郁は三十歳で開業し、今年で八年目になる。
看護師もほかの医師も事務員も誰ひとりとして居ない。
真っ黒なぼさぼさの髪に、鼻までずり下がった眼鏡。シワになっている白衣。
患者は、一見さまお断りである。
開業当時から診ている者しか相手にしないのである。
蜂村は、相当なひねくれ者であった。
かけている眼鏡は、伊達である。
「眼科医なんだから、一応、眼鏡かけなきゃ」
と、蜂村は言う。
この蜂村郁という男は、どこか抜けている不思議な男であった。
二、
とある夕方のこと。
ひとりの男が、蜂村眼科に駆け込んできた。
もう、閉める直前のことであった。
男は顔じゅうに汗をかき、息せき切っている。
歳は、蜂村と変わらないくらいである。
男は、すでにシワになっている蜂村の白衣に、さらにシワをつくるほど強く握って、
「先生、先生、助けてください」
「なんですか、あんた。保険証は? 診察券は?」
「ほ、保険証? 診察券はありません。でも、必要なら作りますし、お金も払います。だから、助けてください」
男は汗を垂らす。
蜂村の白衣にシミをつくる。
それを見て、蜂村は顔をしかめながら、男のなりをよく見て言った。
「診察券が無いとか、あんた、見ない顔だね」
「え──」
「もう閉めるからさ、ほかをあたってくれない?」
蜂村はポケットに両手を突っ込み、男を見おろす。
その時、初めて気がついた。
男の眼のまわりに、ひどく掻き毟ったような傷がいくつもあった。
眉にも目蓋にも、血が滲んだ傷がある。
「あんた──」
さらによく見ると、蜂村の白衣の握る手の指も、血に染まっている。
「助けてください‥‥」
男は嘆願する。
「あんた、なにがあったか知らないけど──とりあえず、奥に」
蜂村は、男を迎え入れた。
三、
ブラインドをおろし、閉院の装いをする。
狭い待合室や廊下の照明を消す。
院内全体が薄暗さに包まれる。
唯一、明るいのは診察室のみである。
蜂村は男と向かい合って座っている。
ひと通りの検査を終えたところであった。
蜂村はカルテと男を交互に見ながら、
「別に、おかしいところは無いけどねぇ」
と言った。
「──」
男は黙っている。
「藤川さん、異常ありませんよ? その引っ掻き傷をどうにかしたいんだったら、眼科じゃなくて皮膚科に行ってください。電車を乗りつげば、大きい病院がありますから」
「いえ‥‥」
「知り合いは居ないけど、書きましょうか、紹介状」
「先生、皮膚科は結構です‥‥」
「そのままだったら化膿しちゃうよ?」
蜂村は眼鏡を外す。
「視力も歳相応だし、白内だの緑内だのの心配はない。極度のドライアイってわけでもないし‥‥まさか、飛蚊症を気にしてるの? 大丈夫、それは誰にでも起こりうるし、生理的なものが多くてね、それに──」
ひとりで喋り続ける蜂村に藤川は、
「先生!」
その膝を叩いた。
「ぼくは、眼の病気を心配しているんじゃないんです」
「──じゃ、なに?」
「鬼が、見えるんです」
真面目な顔で藤川は言う。
「おに? あんたなに言ってんの?」
「見えるんです。いまは見えないですけど、ここにやってくる直前まで、鬼が見えていたんです」
「──精神科に紹介状を書こうか」
言って、蜂村はペンをとる。
「待って、待ってください! 最後までぼくの話を聞いてください!」
「うん、そうだね。精神科か心療内科か神経科か、どこがいいか吟味しなきゃ」
蜂村の物言いに、藤川は不服そうな顔をするが、話しはじめた。
四、
藤川亮太は、ひとり歩いていた。
先日亡くなった曾祖母の故郷を訪ねに、この地を歩いていたのである。
曾祖母の遺言に、故郷に足を運んでくれ、というのがあった。
その理由や、誰が行け、というのは明らかになっていない。
親族で集って話し合った結果、藤川が行くことになった。
藤川がいま住んでいるところから、曾祖母の故郷が近いからであった。
とくに異論もなく、藤川は出掛けた。
故郷は、寂れていた。
古い家屋がちらほら建ち、ほとんどが田園であった。
のどかな田舎という感じがしない。
故郷に行ってなにをしてこい、ということもなく、ただ足を運んでほしいということであった。
行った証拠にと、その町と判るものをなにか写真に撮ってこいと言われた。
適当に歩みを進め、気がつくと商店街に来ていた。
平日の昼間であったが、ほとんどの店にシャッターがおりていた。
薄暗い。
とくに買い物もせず、活気の無い通りを歩く。
目的地があるわけでもなく、ただ歩く。
そして、藤川は再び田園の広がる場所に来ていた。
風が頬を撫でる。
田に、たわわに実る稲穂が揺れる。
秋の香がする。
藤川は、畦道をひたすら歩いた。
空やまわりの空気が橙色に染まってきた。
もう、自分がどこをどう歩いてきたのかが判らなくなっていた。
ふと、標識を発見した。
あとすこしで隣町というところまで来ていた。
民家や商店もちらほらと目立つようになった。
そこで、蜂村眼科を見つけたのだった。
その時はまだ、なにも起きてはいなかったが、その場から一歩踏み出した瞬間、両眼に激痛が走った。
慌てて両眼を押さえる。
目蓋の裏、眼球の奥が焼けるように熱い。
なにか、尖ったもので眼の神経をつままれているような感覚もする。
痛くて眼を開けていられない。
ぎゅっと瞑る。
暗闇。
痛みとともに、ちくりちくり、と小さな刺激もある。
その小さな刺激が、増してくる。
なにやら、瞑った暗闇のなかに見えるものがある。
青白いもの
異形なもの
青白い炎をまとった異形のもの
──鬼
髪を青白い炎で燃やし、己の身もその炎に包まれている鬼であった。
闇の奥から、どしんどしん、と迫ってくる。
藤川は怖くなって眼を開ける。
だが、激痛が走る。
痛みに眼を瞑る。
紺青の鬼が迫ってくる。
次第に、痒みも眼全体を襲う。
鬼は、血涙を流していた。
紺青の頬に、真っ赤な血の涙が伝う。
鬼が迫ってくる。
激痛。
痒み。
どうすることもできずに、眼のまわり、目蓋を引っ掻く。
ばりばりと音を立てて掻く。
血が滲む。
その間も、鬼は血の涙を流しながら迫ってくる。
どしんどしん、と地鳴りがする。
だが、不思議なことに鬼とこちらの距離は縮まらないのである。
暗闇のなかで、藤川は逃げもせずに怯えながら立っている。
動けなかった。
鬼は迫ってくるのに、ふたりの間は埋まらない。
どうすることもできない。
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