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第二章 吉原
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一、
与四郎はお京と伴に吉原に居た。
とある太夫の部屋。
観月という太夫の部屋である。
お京の髪結いの技術を気に入った遊女であった。
煌びやかな部屋に、ひとりの太夫と髪結いの娘と筆づくりの職人。
異様な顔ぶれであった。
客ではない男がいる――
観月はじっと与四郎を見つめている。
観月の正面にお京が座り、お京のすこし後ろ、観月の視線から逃れるように身を縮めて与四郎は控えている。
――お京ちゃんと一緒にゆく。男がひとりでゆくわけじゃないんだ。平気だろう
良吉にこう言ったものの、女が統べる地に男ひとりが放り出された。
それも、吉原で一、二を争う太夫が相手だ。
「お京ちゃん」
観月が言った。
「はい、お姉さま」
お京が答える。
「お京ちゃんがあちきに頼みごとというから、なにを言ってくるのか楽しみでいたのに――」
観月は一旦、言葉を切って、
「この男は? なにをしに来られたのでおすか」
与四郎を睨んだ。
観月は、お京から与四郎のことは聞いていた。与四郎がなんの目的でやってくるのかを知っていた。知っていて、与四郎を責めている。
「お京ちゃんの頼みでありんすからと、あちきは渋々頷いたが――」
ぎろりと与四郎を見る。
「客でもねえ男に、あちきの顔を見せるなんて、あちきも安い女になり下がりんしたものでおすなぁ」
自嘲した。
「あの‥‥」
与四郎がおそるおそる口を開く。
「あちきはお京ちゃんと話しているのだ。関係ねえ者は黙っていなんし」
観月はぴしゃりと言った。そして、声音を変えてお京に優しく問うた。
「それでお京ちゃん。その男はあちきになにをしてくりゃると?」
「えっと――お姉さまたちの髪を切りたいと――」
「へぇ。では、その男はお京ちゃんのあにいさん?」
「いえ――」
返答に困っているお京の傍に、観月はすっと歩み寄った。
小さな頬に手を添わせて、
「なにが目的かは知りんせんが、簡単にこのあちきに触れようなんて、随分と甘い男がいるものだねぇ」
「―――」
お京はなにも答えられなかった。
与四郎の表情が曇る。
やはり、簡単にゆくものではなかったか――
「判ったら帰りなんし。お京ちゃんの頼みでありんすからと会ってやりんしたが、客でもねえ男の相手はできんせん。こうして顔を出しんしただけでもありがたいと思いなんし」
立ちあがって与四郎を見て言った。
艶やかな打掛の裾を引きずり、観月は自分の座に戻る。
その時、与四郎はその裾に取りすがった。
「どうか助けてください! わたしは困っているのです! あなたの力が必要なのです!」
必死だった。
嘆願した。
「放しなんし! 無礼な!」
「吉原一の、あなたの協力が必要なのです!」
「与四郎さん!」
お京が与四郎を制する。
そして耳許でそっと言う。
「与四郎さん、お気持ちは判ります。でもここは吉原。わたしたちの住む江戸の町とは違うのです。ここで騒ぎを起こせば、どうなるのか判らぬのです」
これは観月にも聞こえている。
与四郎は打掛の裾を放した。
「ここでの掟も知らずに、よくのこのこと、この地に足を踏み入れたものでおすね」
きつく言った。
与四郎につかまれた裾をばさりと翻す。
その時、裾が傍の卓に触れた。
卓の上のものが、いくつか床に落ちる。
お京が慌てて拾い、卓に戻そうとしたが、
「あ、これは――」
と言って、拾ったものを見つめた。
お京の声に、与四郎と観月が、その手のなかのものに注目する。
筆であった。
黒塗りの軸に、月に照らされている紅い牡丹が見事に花咲いている。穂もしっかりと長く、艶を放っている。
「お京ちゃん、元あったように置いてくんなんし」
卓の上には、その筆を飾るための小さな台が乗っている。そこからが落ちたのだった。
「この筆って――」
お京が与四郎を振り返る。
与四郎はこくん、と頷いた。
「その筆がどうかしんしたか。それはあちきのお得意の方がくんなましたもの。あちきのためにわざわざつくってくれんしたものでおす」
観月が言う。
与四郎はお京の手から筆を取り、
「この筆は、わたしがつくったものでございます。わたしが筆をつくり、妻が軸に絵を入れたのです」
「なんと――それはまことでおすか。どうにかこのあちきと話をつけようとして、妄語を言っているのなら、承知はしんせんえ」
「まことです。この筆はわたしがつくったもの。妄語など、なにひとつありません」
「なに?」
観月は、お京を見る。
お京は、素直に頷く。
お京の顔を見て、すこし表情を和らげる観月であったが、まだ疑いの念は残っている。
「そうか――そうでありんしたか」
「以前、とある男から、軸に牡丹と月を描いた筆をつくってほしいと、依頼されたことがありました」
「すこし前、見事な筆をつくる職人がいると客から聞き、どんなものかとあちきが頼んでつくらせたことがありんしたが‥‥あちきの名は観月。ゆえに、美しい月の筆が欲しいと言いんした。月だけでは寂しいからと、あちきの好いた花である牡丹も一緒にと。その筆、ぬしがつくったとどうして言える」
与四郎は観月の前までゆき、筆を差し出す。
「軸の先端をご覧ください。与四郎の〝与〟の字が入っているはずです」
観月は細い指で筆をつまんだ。
なるほど、〝与〟の字が入っている。
「なんと――では、ほんにぬしが――」
「はい」
与四郎は頷いた。
観月は真偽をお京に視線で問うた。
お京はなにも言わず、唇にわずかな笑みをためて頷いた。
それを見た観月は与四郎に向き直り、
「判りんした。いまはぬしの言葉を信じよう。これが嘘だと判れば――よいでおすか?」
観月は静かに与四郎に言った。
「――はい」
与四郎はしっかりと頷く。
「あちきはこの筆がいっそ気に入っていんす。この筆をくんなました方が、このように軸に絵を入れんした筆はなかなか手に入らないと、職人がこのような絵入りの筆をつくるのは稀だと言っていんしたが――そうなのでおすか」
「はい。普段は実用の筆をつくっています。ごく稀に、観賞用の筆をつくります。軸の絵は、わが妻が描くのです」
「なるほど。いや、実に素晴らしい筆でおす。実に見事じゃ。この筆をつくりんした職人に、一度会ってみたいと思っておりんした」
「そこまで気に入っていただいているとは、思ってもいませんでした。まさか、こんなところで――」
「あちきも驚いた。よもや、この筆をつくりんした者とこんな形で会うとは思わなかった――それで、確かぬしは髪が欲しいと言いんしたな」
観月は、警戒を解いて話すようになっていた。
「なぜ髪を? なにに使う」
与四郎はひとつゆっくりと深呼吸してから、
「わたしは女の髪を所望しております。女の髪でなければなりません」
「それはすでにお京ちゃんから聞いておる。あちきは、なぜ女の髪が欲しいのかが知りたい」
「男の髪ではだめだからです」
正直に言った。
「ほう」
観月は興味を示したようであった。
「その女の髪とは、どうでも、あちきの髪でないとだめだというわけなのか」
「えっと――」
女の髪が手に入れば、どこでもよいと思っていた。
しかし、そんなことを言ってしまうと、せっかく心を解いてくれたこの太夫の気分を害してしまうかもしれない。
観月は与四郎の返答を待っている。
お京も静かに待っている。
「お京ちゃんが、吉原の太夫とお知り合いだと聞いて――」
言葉を探す。
視線が定まらない。
「それで、あちきの髪が欲しいと」
「え、えぇ。美しい髪が欲しくて――」
「なるほど。その髪をどうするのでおすか」
与四郎はいっそう困った。
この太夫に、本当のことを言ってしまってよいのだろうか。
自分が女の髪を欲しているのは、お京がすでに伝え、いま、自分の口からも言った。
そして、筆職人であることも言った。
では、なぜ女の髪が欲しいのか。
その髪をなにに使うのか。
「髪をどうするのでおすか」
観月はもう一度訊いた。
本当のことを、言わなければ。
与四郎はお京に向きなおり、
「お京ちゃん、悪いけどこのことは他言しないでくれるかい? もう気づいてるかもしれないけど、良吉にも‥‥」
申し訳なさそうに言った。お京は、
「判っています。兄も口には出さないけれど、与四郎さんのやりたいことを判っていると思います」
と、にっこり笑った。
与四郎は身体の向きをなおし、まっすぐ眼の前の花魁を見据え、口を開いた。
与四郎はお京と伴に吉原に居た。
とある太夫の部屋。
観月という太夫の部屋である。
お京の髪結いの技術を気に入った遊女であった。
煌びやかな部屋に、ひとりの太夫と髪結いの娘と筆づくりの職人。
異様な顔ぶれであった。
客ではない男がいる――
観月はじっと与四郎を見つめている。
観月の正面にお京が座り、お京のすこし後ろ、観月の視線から逃れるように身を縮めて与四郎は控えている。
――お京ちゃんと一緒にゆく。男がひとりでゆくわけじゃないんだ。平気だろう
良吉にこう言ったものの、女が統べる地に男ひとりが放り出された。
それも、吉原で一、二を争う太夫が相手だ。
「お京ちゃん」
観月が言った。
「はい、お姉さま」
お京が答える。
「お京ちゃんがあちきに頼みごとというから、なにを言ってくるのか楽しみでいたのに――」
観月は一旦、言葉を切って、
「この男は? なにをしに来られたのでおすか」
与四郎を睨んだ。
観月は、お京から与四郎のことは聞いていた。与四郎がなんの目的でやってくるのかを知っていた。知っていて、与四郎を責めている。
「お京ちゃんの頼みでありんすからと、あちきは渋々頷いたが――」
ぎろりと与四郎を見る。
「客でもねえ男に、あちきの顔を見せるなんて、あちきも安い女になり下がりんしたものでおすなぁ」
自嘲した。
「あの‥‥」
与四郎がおそるおそる口を開く。
「あちきはお京ちゃんと話しているのだ。関係ねえ者は黙っていなんし」
観月はぴしゃりと言った。そして、声音を変えてお京に優しく問うた。
「それでお京ちゃん。その男はあちきになにをしてくりゃると?」
「えっと――お姉さまたちの髪を切りたいと――」
「へぇ。では、その男はお京ちゃんのあにいさん?」
「いえ――」
返答に困っているお京の傍に、観月はすっと歩み寄った。
小さな頬に手を添わせて、
「なにが目的かは知りんせんが、簡単にこのあちきに触れようなんて、随分と甘い男がいるものだねぇ」
「―――」
お京はなにも答えられなかった。
与四郎の表情が曇る。
やはり、簡単にゆくものではなかったか――
「判ったら帰りなんし。お京ちゃんの頼みでありんすからと会ってやりんしたが、客でもねえ男の相手はできんせん。こうして顔を出しんしただけでもありがたいと思いなんし」
立ちあがって与四郎を見て言った。
艶やかな打掛の裾を引きずり、観月は自分の座に戻る。
その時、与四郎はその裾に取りすがった。
「どうか助けてください! わたしは困っているのです! あなたの力が必要なのです!」
必死だった。
嘆願した。
「放しなんし! 無礼な!」
「吉原一の、あなたの協力が必要なのです!」
「与四郎さん!」
お京が与四郎を制する。
そして耳許でそっと言う。
「与四郎さん、お気持ちは判ります。でもここは吉原。わたしたちの住む江戸の町とは違うのです。ここで騒ぎを起こせば、どうなるのか判らぬのです」
これは観月にも聞こえている。
与四郎は打掛の裾を放した。
「ここでの掟も知らずに、よくのこのこと、この地に足を踏み入れたものでおすね」
きつく言った。
与四郎につかまれた裾をばさりと翻す。
その時、裾が傍の卓に触れた。
卓の上のものが、いくつか床に落ちる。
お京が慌てて拾い、卓に戻そうとしたが、
「あ、これは――」
と言って、拾ったものを見つめた。
お京の声に、与四郎と観月が、その手のなかのものに注目する。
筆であった。
黒塗りの軸に、月に照らされている紅い牡丹が見事に花咲いている。穂もしっかりと長く、艶を放っている。
「お京ちゃん、元あったように置いてくんなんし」
卓の上には、その筆を飾るための小さな台が乗っている。そこからが落ちたのだった。
「この筆って――」
お京が与四郎を振り返る。
与四郎はこくん、と頷いた。
「その筆がどうかしんしたか。それはあちきのお得意の方がくんなましたもの。あちきのためにわざわざつくってくれんしたものでおす」
観月が言う。
与四郎はお京の手から筆を取り、
「この筆は、わたしがつくったものでございます。わたしが筆をつくり、妻が軸に絵を入れたのです」
「なんと――それはまことでおすか。どうにかこのあちきと話をつけようとして、妄語を言っているのなら、承知はしんせんえ」
「まことです。この筆はわたしがつくったもの。妄語など、なにひとつありません」
「なに?」
観月は、お京を見る。
お京は、素直に頷く。
お京の顔を見て、すこし表情を和らげる観月であったが、まだ疑いの念は残っている。
「そうか――そうでありんしたか」
「以前、とある男から、軸に牡丹と月を描いた筆をつくってほしいと、依頼されたことがありました」
「すこし前、見事な筆をつくる職人がいると客から聞き、どんなものかとあちきが頼んでつくらせたことがありんしたが‥‥あちきの名は観月。ゆえに、美しい月の筆が欲しいと言いんした。月だけでは寂しいからと、あちきの好いた花である牡丹も一緒にと。その筆、ぬしがつくったとどうして言える」
与四郎は観月の前までゆき、筆を差し出す。
「軸の先端をご覧ください。与四郎の〝与〟の字が入っているはずです」
観月は細い指で筆をつまんだ。
なるほど、〝与〟の字が入っている。
「なんと――では、ほんにぬしが――」
「はい」
与四郎は頷いた。
観月は真偽をお京に視線で問うた。
お京はなにも言わず、唇にわずかな笑みをためて頷いた。
それを見た観月は与四郎に向き直り、
「判りんした。いまはぬしの言葉を信じよう。これが嘘だと判れば――よいでおすか?」
観月は静かに与四郎に言った。
「――はい」
与四郎はしっかりと頷く。
「あちきはこの筆がいっそ気に入っていんす。この筆をくんなました方が、このように軸に絵を入れんした筆はなかなか手に入らないと、職人がこのような絵入りの筆をつくるのは稀だと言っていんしたが――そうなのでおすか」
「はい。普段は実用の筆をつくっています。ごく稀に、観賞用の筆をつくります。軸の絵は、わが妻が描くのです」
「なるほど。いや、実に素晴らしい筆でおす。実に見事じゃ。この筆をつくりんした職人に、一度会ってみたいと思っておりんした」
「そこまで気に入っていただいているとは、思ってもいませんでした。まさか、こんなところで――」
「あちきも驚いた。よもや、この筆をつくりんした者とこんな形で会うとは思わなかった――それで、確かぬしは髪が欲しいと言いんしたな」
観月は、警戒を解いて話すようになっていた。
「なぜ髪を? なにに使う」
与四郎はひとつゆっくりと深呼吸してから、
「わたしは女の髪を所望しております。女の髪でなければなりません」
「それはすでにお京ちゃんから聞いておる。あちきは、なぜ女の髪が欲しいのかが知りたい」
「男の髪ではだめだからです」
正直に言った。
「ほう」
観月は興味を示したようであった。
「その女の髪とは、どうでも、あちきの髪でないとだめだというわけなのか」
「えっと――」
女の髪が手に入れば、どこでもよいと思っていた。
しかし、そんなことを言ってしまうと、せっかく心を解いてくれたこの太夫の気分を害してしまうかもしれない。
観月は与四郎の返答を待っている。
お京も静かに待っている。
「お京ちゃんが、吉原の太夫とお知り合いだと聞いて――」
言葉を探す。
視線が定まらない。
「それで、あちきの髪が欲しいと」
「え、えぇ。美しい髪が欲しくて――」
「なるほど。その髪をどうするのでおすか」
与四郎はいっそう困った。
この太夫に、本当のことを言ってしまってよいのだろうか。
自分が女の髪を欲しているのは、お京がすでに伝え、いま、自分の口からも言った。
そして、筆職人であることも言った。
では、なぜ女の髪が欲しいのか。
その髪をなにに使うのか。
「髪をどうするのでおすか」
観月はもう一度訊いた。
本当のことを、言わなければ。
与四郎はお京に向きなおり、
「お京ちゃん、悪いけどこのことは他言しないでくれるかい? もう気づいてるかもしれないけど、良吉にも‥‥」
申し訳なさそうに言った。お京は、
「判っています。兄も口には出さないけれど、与四郎さんのやりたいことを判っていると思います」
と、にっこり笑った。
与四郎は身体の向きをなおし、まっすぐ眼の前の花魁を見据え、口を開いた。
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