天使の君も静かに怒る

神無月

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楽しい楽しいショータイム

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              クレナイミズキガクエン
ここは、紅瑞輝学園の卒業パーティー
ただいまわたくしことミコト・スチュワーデスは唯一の親友のサラ・アルーニと一緒に楽しんでおります。

実は私喋らない事で有名な令嬢ですの、淡い蒼色の混ざった黒髪に空のようなまつ毛の長く優雅に目を細めている様子を誰かが、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿はユリの花なんて言われてるほど美少女?らしいです!

なので、永遠の美しさを保つ人形だなんて言われた事がありまして……まあ、気に入っているのですけど

「おめでとうミコト」
「ボソ えぇ、サラこそ」
何故かサラの前だと喋れる。サラとはショートカット(パッツン)に切った緑の髪に紫の眼のボーイッシュなわたしの双子のような関係の親友なのです。普通に喋れるのは昔から一緒だからでしょうか?

パッ、と電気が消える
「皆さん 今から重大発表があります。」
あら、私の婚約者様が舞台に立っておりますわね。彼はアレン・ウォーカー 金色の髪に碧眼のリアル王子様でとても美しい事で有名です。

「どうしたのかな」
「⋯?」
「今ここに私はミコト・スチュワーデスとの婚約を破棄します!!」
「ええええええええええええぇ!!」
周りがざわめく
「⋯」
「あらあら、おすましなんだ笑」
サラったら意地悪ですね。

コツコツ
私は歩み寄る。 着いた
「⋯」
「君はこの女生徒にイジメ?というものを行っていたようだね。そんな様をするようじゃ未来の妃には⋯せっかく頑張ってくれていたのにどうして?」
「そうだよ!姉さんどうして?」
言葉が話せない分大切にしてきた義弟のミール・スチュワーデス
「今まで頑張ってきたのは、嘘だったのか?」
お兄ちゃんみたいに大切にしてくれた騎士団長のユアン・マレク
「応援していたのにどうしてナツキにそんな事を……」
昔からの幼なじみ ライ・シャルロッテ
「ワタしぃ すぅっごくぅー こわくぅてぇ みなさぁんだまさぁれてるぅんですぅよ♡」
「「「「一体どうし⋯」」」」

「皆さん」
『え?』
サラ以外全然驚いたね コレは
「それは誤解です。私の話をきいてください」
「ミ、コト?」
ニコッ
「私虐めてなどいませんよ?虐められはしましたけれど…ね ナツキ様」
「なっ!?それは本当なのか?」
「ち、ちがいますぅー あの女がぁわたしぃのこぉとをいじめてぇ⋯」
「それは嘘です」
凛とよく通る声 何処か依存性がある。心地の良い声

「コレをきいてください。」
音が再生され、ナツキの顔が青くなる
『なぁーお前公爵家だからって調子のってんじゃねえよ』
『⋯』
『なんか喋れよっ!ここは私の世界 乙女ゲームのヒロインの私は逆ハーレムをつくるのよ!ふふふっ素敵でしょ』
『⋯』
『チッ うぜぇんだよーー』
がスっ
『っー グッふーひー』
『じゃあね♪喋らない人形さん♡二度と王子様達に近づくなよ♥次はねえから』

『ねぇ、アレン様』
『なんですか?ナツキ』
『だいすぅきですっ♡きゃっ言っちゃった♪』
『僕もですよ 』
プチっ

「アレン様 私これを聞いた時心臓がとても痛くて苦しかったです。それならもっと早く婚約破棄してくだされば⋯」
「な、泣かないでください」
ザワザワ ヒソヒソ
「ミコト様可哀想ですわ」
「最低ですわね。あの庶民」
「ち、違いますぅ この醜い雌女めぇ死ねばいいのにぃッ!」
「ひぐっ」

実はコレ作戦です。この女に仕返しがしたいと王子達に頼むと完璧なシナリオが出来ました!まず、私と皆さんが仲良くするのを見せつける→嫉妬される→虐められる(後から治療を受ける)→黙ってパーティーまで待つ→婚約破棄を仮にする→皆で私を責める→証拠を見せ、泣く→ヒロインボロ出す
って感じです。いやー流石はミールあったまいいーー!!

「その隣にいる女も気持ち悪い。男みたいにしちゃって男にモテないから将来教会にでも行くのかしら?うふふ、汚らわしい」
「ミコト!私はいいか・・・」
ピシッ ガシャーーーん
窓ガラスが全て割れる 私がやったのだ
「きゃぁぁぁぁああ」
悲鳴がホールに響き渡る。
「私の事はなんと言っても構わない。けどサラは絶対に馬鹿になんてさせない!!」
「ひっ」
顔にガラスのせいで傷がいってしまったようだ
「あ、あらら」
失禁してしまったようだ。
「もう、いやぁぁぁああぁーーーー」
大泣きだどうしよう面倒くさい

「罪をせいぜい償ってくださいね♡」
「た、助けてぇ アレン様私の事を愛して⋯」「」「ませんよ。お芝居です」
「う、嘘」
4人の美しい男性と女性を後ろに並べて舞台に立つ。そして紅い月に照らされながら彼女は言う

「チェックメイト」
天使のような笑みを浮かべる彼女を見ながら虐めてきた者達は思う
天使でも怒り、怒らせたら最期1番怒らせていけないのは天使なのだということを

「また、遊びましょうね?タイム・トリック」
そしてその晩の出来事は6人以外覚えていないという。しかし何故かミコト・スチュワーデスを怒らせてはいけないという事があの場にいた全員に教えこまれていたのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
これでこのお話は終了なのですが、思っていたよりも高評価だったので、お気に入り数が2桁になったら続編、おまけを追加したいと思います!
ありがとうございました♪
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