狂っているかもしれない

ypmurg

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幼少期

卵を食べたから

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あの子は生まれたときから皮膚が弱かった。アレルギー性皮膚炎に苦しみ、卵や肉、魚介類はもちろん、フルーツにも敏感だった。時には、食べ物だけでなく植物や動物に触れるだけで湿疹ができてしまうこともあった。おばあちゃんは言った。「あの子のお母さんが妊娠中に卵を食べたから、こうなったのよ。」根拠はないみたいだ。
病弱なあの子を心配した母親は、県外にある病気に効くと噂の温泉に連れて行くことにした。山奥にある温泉の広縁には野生の狸が遊びにくることがあった。あの子はその狸と仲良くなりたくてグミをあたえて楽しんでいた。

温泉に通いながら、あの子は毎晩カプセルに入った漢方薬も飲んでいた。漢方は苦すぎて、あの子はいつも嫌がっていた。それを見た母親が毎晩粉状の薬をカプセルに入れていた。

母親の苦労の末、あの子の病気は小学校に上がるころには徐々に治っていった。
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