怪異の忘れ物

木全伸治

文字の大きさ
上 下
226 / 241

黒が落ち着く

しおりを挟む
彼女は黒が落ち着くと言って、喪服みたいな黒い服を好み、家具も黒で揃えて、ついには家の外壁も業者に頼んで、黒く塗装してもらった。家具も服も壁もすべて黒で統一して生活した。彼女は才能あるフリーのデザイナーとして独り暮らしだったので、その趣味に文句を言う人はいなかった。が、猛暑の夏、連日真夏日が続き、彼女が家から出なくなり、彼女をサポートしていたエージェント会社が彼女の様子を見に行った時には、真っ暗な家の中で、何か異様なものを見たような怖い顔をして死んでいる彼女を見つけた。警察は、彼女の死亡原因を連日の猛暑による熱中症と結論付けて事件性はないとして処理した。
彼女が死ぬ間際何を見て、そんな顔をしたかは、今も分からない。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

本当にあった怖い話

邪神 白猫
ホラー
リスナーさんや読者の方から聞いた体験談【本当にあった怖い話】を基にして書いたオムニバスになります。 完結としますが、体験談が追加され次第更新します。 LINEオプチャにて、体験談募集中✨ あなたの体験談、投稿してみませんか? 投稿された体験談は、YouTubeにて朗読させて頂く場合があります。 【邪神白猫】で検索してみてね🐱 ↓YouTubeにて、朗読中(コピペで飛んでください) https://youtube.com/@yuachanRio ※登場する施設名や人物名などは全て架空です。

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
よくよく考えると ん? となるようなお話を書いてゆくつもりです 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

視える棺―この世とあの世の狭間で起こる12の奇譚

中岡 始
ホラー
この短編集に登場するのは、「気づいてしまった者たち」 である。 誰もいないはずの部屋に届く手紙。 鏡の中で先に笑う「もうひとりの自分」。 数え間違えたはずの足音。 夜のバスで揺れる「灰色の手」。 撮ったはずのない「3枚目の写真」。 どの話にも共通するのは、「この世に残るべきでない存在」 の気配。 それは時に、死者の残した痕跡であり、時に、境界を越えてしまった者の行き場のない魂でもある。 だが、"それ"に気づいた者は、もう後戻りができない。 見てはいけないものを見た者は、見られる側に回るのだから。 そして、最終話「最期のページ」。 読み進めることで、読者は気づくことになる。 なぜ、この短編集のタイトルが『視える棺』なのか。 なぜ、彼らは"見えてしまった"のか。 そして、最後のページに書かれていたのは—— 「そして、彼が振り返った瞬間——」 その瞬間、あなたは気づくだろう。 この物語の本当の意味に。

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

すべて実話

さつきのいろどり
ホラー
タイトル通り全て実話のホラー体験です。 友人から聞いたものや著者本人の実体験を書かせていただきます。 長編として登録していますが、短編をいつくか載せていこうと思っていますので、追加配信しましたら覗きに来て下さいね^^*

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

処理中です...