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幸せさんに会いたい
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おばさんの家で、不幸が続いた。旦那さんが怪我をしてしばらく働けなくなり、息子さんは恋人にフラれ、受験に失敗し、フリーターになったという。しかも、ずっと専業主婦だったおばさんは、旦那さんが働けなくなった分を補うためパートに出るなどして家計を支えるようなこともしなかった。そのため、生活がすぐ苦しくなり、自分たちが不幸なのは、「うちの家系が何か呪われているせいだ」とか言い出して、うちの両親に宗教に入れと勧誘を始めた。
当然、うちの両親は断ったが、おばさんはなかなか諦めず、両親の代わりに娘の私に「幸せさんに会うためには宗教に入らないとダメ」と勧誘をしてきて、おまけに、運気を変えるためにおばさんのフリーターの息子と結婚しろとまで言い出したので、うちの両親が大激怒して、おばさんと縁起りするという話にまでなった。
本当に、うちの家系が呪われているのか、気になって私は自分でご先祖様のことを調べてみたが、普通の農家で、大戦のとき祖父が戦死したぐらいで、特に呪われるような出来事は見つからなかった。
そう、おばさんにも伝えたのだが、そんなことはないとおばさんは聞く耳を持たず、だから私は、「おばさんが幸せになったら、その宗教に入信する」と約束した。「おばさんが幸せになっていないのに、入信するのはおかしい」という理屈で、拒否したのだ。
そして、旦那さんの怪我が癒えて再び働き始めて、フリーターだった息子さんがバイト先で店長になっておばさんの家に幸せが戻ったように見えたが、おばさんが怪しげな宗教団体に家の金を勝手に寄付をしていたのがばれて、旦那さんは激怒して離婚を突き付け、おばさんはその宗教に入信する前よりも不幸になり、当然、私が入信するという可能性もなくなり、離婚したおばさんは、しばらくその宗教団体に身を寄せていたようだが、その宗教団体の寄付金が社会的な問題になる頃には、おばさんの行方は分からなくなっていた。
その宗教団体を抜けようとして粛清されたという噂を聞いたが、今も行方は分からない。
当然、うちの両親は断ったが、おばさんはなかなか諦めず、両親の代わりに娘の私に「幸せさんに会うためには宗教に入らないとダメ」と勧誘をしてきて、おまけに、運気を変えるためにおばさんのフリーターの息子と結婚しろとまで言い出したので、うちの両親が大激怒して、おばさんと縁起りするという話にまでなった。
本当に、うちの家系が呪われているのか、気になって私は自分でご先祖様のことを調べてみたが、普通の農家で、大戦のとき祖父が戦死したぐらいで、特に呪われるような出来事は見つからなかった。
そう、おばさんにも伝えたのだが、そんなことはないとおばさんは聞く耳を持たず、だから私は、「おばさんが幸せになったら、その宗教に入信する」と約束した。「おばさんが幸せになっていないのに、入信するのはおかしい」という理屈で、拒否したのだ。
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