162 / 241
彼女を紹介
しおりを挟む 俺たちはお化け屋敷に到着した。
雰囲気はさながら洋風の館といったところか。
洋風の館って言ったら、ゲームの舞台によくなるところじゃないか?
てか、某ゲームの最初の舞台じゃなかったか?
確かゾンビが出てくるゲームだっけ。
まさか、現実世界にゾンビがいるとは夢にも思わないだろうな。
俺たちがお化け屋敷の入り口に着くと、店員が元気な声で案内をしてくれる。
「大変です! この館の中で大量の殺人事件が起きました!」
おぉ、これは設定か。
いきなり、大量殺人ね。
てか、毎回この館は大量殺人が起きてんのか?
取り壊せそんな館は。
「この館の真相を皆さんで解き明かしてください!」
なるほど、謎解き要素も入ったお化け屋敷は面白いな。
ただ、入って驚くだけじゃないということか。
「え~っと、3名でお願いします」
「ありがとうございます、大人3名で1500円です」
俺は3名の代金を支払った。
「ありがとうございます、それではこちらをお持ちください」
そういって渡されたのは、手持ち用のランプだ。
「中は、薄暗いので、こちらで周りを照らしながらお進みください」
ランプが無いと見えにくいということね。
設定はしっかりしているな。
「それではご主人さん行ってらっしゃい」
ん?
「えっ? 俺1人?」
「そうですよ? 二人一組なので」
マジか!?
俺あぶれたってことか。
別にそこまで怖がりではないが、さすがに美鈴と離れるのは危険すぎるだろ!
「どんまいパパ。怖くなって下がってこないでよ」
ある意味怖いけどな。
美鈴が人襲わないか心配なだけで。
でも、先に行かないと意味がなさそうだな。
俺は、仕方なく先に館の中に入ることにした。
「おぉ、暗いなぁ」
館の中は薄暗く、壁に掛けられた燭台と、手に持っているランプだけが頼りだ。
俺は慎重に館の中を進んでいく。
「きゃぁぁぁ!」
先に入っていった人達の悲鳴が聞こえる。
さてと、謎解きをしていかないとな。
俺は壁に掛けられた張り紙を読んだ。
『左は行き止まり、右は行き止まり』
!?
意味わからん。
どういうこと?
頭をひねったが、まったく理解ができない。
とりあえず左に行こうか。
俺は左に進んだが、後ろから何か気配を感じた。
ズズズッ
何かを引きずっている。
少しずつ怖くなった俺は、そのまま左を突き進んだ。
しばらくすると行き止まりになっている。
そりゃそうか、行き止まりってあったもんな。
俺は仕方なく、後ろを振り返ってきた道を戻ろうとした。
「うがぁぁぁぁ!」
目の前にはゾンビが口を開けていた。
「あぁぁぁぁぁ!」
俺は思わず、避けてきた道を走って帰る。
びっくりした!
後ろからきているの忘れてたよ。
もう一回張り紙でも見るか。
「え~っと、左も右も行き止まりなんだよな」
張り紙には特に何か仕掛けがあるわけではなさそうだし。
待てよ、左も右もダメなら……真ん中は?
俺は張り紙の周りをランプで照らした。
館の壁が途中で途切れていることに気づく。
恐る恐る手で壁を押す。
ギィィィッ
壁は扉のように開き先に進むことができるようになっている。
「ほおぉ、なるほどな」
思ったよりしっかりとした謎解きで感心してしまった。
俺は扉の先に進む。
今度は広い場所に出た。
そこにはおもちゃで作られたであろう大量の人形が雑に置かれている。
中には刃物が刺さっていたり、
赤い絵の具で血を表現していたりと凝っている。
ここで大量殺人が起きたってことだな。
すると、後ろから扉が開く音がする。
また、ゾンビか。
もう大丈夫だぞ、振り向くまでどうせ声を出さないんだろう。
「グルルゥ」
とても低い声がする。
え、そういう演出もある?
ちょっと怖いんだけど。
俺はゆっくりと後ろを振り返る。
「がぁぁぁぁ!」
「あぁぁぁぁ! また出たー! ってママじゃねぇかよ!」
美鈴はここまで1人で来たようで花音の姿が見当たらなかった。
雰囲気はさながら洋風の館といったところか。
洋風の館って言ったら、ゲームの舞台によくなるところじゃないか?
てか、某ゲームの最初の舞台じゃなかったか?
確かゾンビが出てくるゲームだっけ。
まさか、現実世界にゾンビがいるとは夢にも思わないだろうな。
俺たちがお化け屋敷の入り口に着くと、店員が元気な声で案内をしてくれる。
「大変です! この館の中で大量の殺人事件が起きました!」
おぉ、これは設定か。
いきなり、大量殺人ね。
てか、毎回この館は大量殺人が起きてんのか?
取り壊せそんな館は。
「この館の真相を皆さんで解き明かしてください!」
なるほど、謎解き要素も入ったお化け屋敷は面白いな。
ただ、入って驚くだけじゃないということか。
「え~っと、3名でお願いします」
「ありがとうございます、大人3名で1500円です」
俺は3名の代金を支払った。
「ありがとうございます、それではこちらをお持ちください」
そういって渡されたのは、手持ち用のランプだ。
「中は、薄暗いので、こちらで周りを照らしながらお進みください」
ランプが無いと見えにくいということね。
設定はしっかりしているな。
「それではご主人さん行ってらっしゃい」
ん?
「えっ? 俺1人?」
「そうですよ? 二人一組なので」
マジか!?
俺あぶれたってことか。
別にそこまで怖がりではないが、さすがに美鈴と離れるのは危険すぎるだろ!
「どんまいパパ。怖くなって下がってこないでよ」
ある意味怖いけどな。
美鈴が人襲わないか心配なだけで。
でも、先に行かないと意味がなさそうだな。
俺は、仕方なく先に館の中に入ることにした。
「おぉ、暗いなぁ」
館の中は薄暗く、壁に掛けられた燭台と、手に持っているランプだけが頼りだ。
俺は慎重に館の中を進んでいく。
「きゃぁぁぁ!」
先に入っていった人達の悲鳴が聞こえる。
さてと、謎解きをしていかないとな。
俺は壁に掛けられた張り紙を読んだ。
『左は行き止まり、右は行き止まり』
!?
意味わからん。
どういうこと?
頭をひねったが、まったく理解ができない。
とりあえず左に行こうか。
俺は左に進んだが、後ろから何か気配を感じた。
ズズズッ
何かを引きずっている。
少しずつ怖くなった俺は、そのまま左を突き進んだ。
しばらくすると行き止まりになっている。
そりゃそうか、行き止まりってあったもんな。
俺は仕方なく、後ろを振り返ってきた道を戻ろうとした。
「うがぁぁぁぁ!」
目の前にはゾンビが口を開けていた。
「あぁぁぁぁぁ!」
俺は思わず、避けてきた道を走って帰る。
びっくりした!
後ろからきているの忘れてたよ。
もう一回張り紙でも見るか。
「え~っと、左も右も行き止まりなんだよな」
張り紙には特に何か仕掛けがあるわけではなさそうだし。
待てよ、左も右もダメなら……真ん中は?
俺は張り紙の周りをランプで照らした。
館の壁が途中で途切れていることに気づく。
恐る恐る手で壁を押す。
ギィィィッ
壁は扉のように開き先に進むことができるようになっている。
「ほおぉ、なるほどな」
思ったよりしっかりとした謎解きで感心してしまった。
俺は扉の先に進む。
今度は広い場所に出た。
そこにはおもちゃで作られたであろう大量の人形が雑に置かれている。
中には刃物が刺さっていたり、
赤い絵の具で血を表現していたりと凝っている。
ここで大量殺人が起きたってことだな。
すると、後ろから扉が開く音がする。
また、ゾンビか。
もう大丈夫だぞ、振り向くまでどうせ声を出さないんだろう。
「グルルゥ」
とても低い声がする。
え、そういう演出もある?
ちょっと怖いんだけど。
俺はゆっくりと後ろを振り返る。
「がぁぁぁぁ!」
「あぁぁぁぁ! また出たー! ってママじゃねぇかよ!」
美鈴はここまで1人で来たようで花音の姿が見当たらなかった。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説

本当にあった怖い話
邪神 白猫
ホラー
リスナーさんや読者の方から聞いた体験談【本当にあった怖い話】を基にして書いたオムニバスになります。
完結としますが、体験談が追加され次第更新します。
LINEオプチャにて、体験談募集中✨
あなたの体験談、投稿してみませんか?
投稿された体験談は、YouTubeにて朗読させて頂く場合があります。
【邪神白猫】で検索してみてね🐱
↓YouTubeにて、朗読中(コピペで飛んでください)
https://youtube.com/@yuachanRio
※登場する施設名や人物名などは全て架空です。

視える棺―この世とあの世の狭間で起こる12の奇譚
中岡 始
ホラー
この短編集に登場するのは、「気づいてしまった者たち」 である。
誰もいないはずの部屋に届く手紙。
鏡の中で先に笑う「もうひとりの自分」。
数え間違えたはずの足音。
夜のバスで揺れる「灰色の手」。
撮ったはずのない「3枚目の写真」。
どの話にも共通するのは、「この世に残るべきでない存在」 の気配。
それは時に、死者の残した痕跡であり、時に、境界を越えてしまった者の行き場のない魂でもある。
だが、"それ"に気づいた者は、もう後戻りができない。
見てはいけないものを見た者は、見られる側に回るのだから。
そして、最終話「最期のページ」。
読み進めることで、読者は気づくことになる。
なぜ、この短編集のタイトルが『視える棺』なのか。
なぜ、彼らは"見えてしまった"のか。
そして、最後のページに書かれていたのは——
「そして、彼が振り返った瞬間——」
その瞬間、あなたは気づくだろう。
この物語の本当の意味に。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
すべて実話
さつきのいろどり
ホラー
タイトル通り全て実話のホラー体験です。
友人から聞いたものや著者本人の実体験を書かせていただきます。
長編として登録していますが、短編をいつくか載せていこうと思っていますので、追加配信しましたら覗きに来て下さいね^^*
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる