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正しいゾンビの使い方
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蘇った死体が、人を襲い人肉を食うというのは映画のフィクションである。
本来ゾンビとは、ブードゥー教の秘術で死体を蘇らせて使役するものである。
死体が肉を食っても消化できるわけなく、噛まれた人間もゾンビになるというようなことも、映画の後付けである。
だから家事の全くできない俺は、死んだ妻を蘇らせた。まず病院で死体を蘇らせて、病院から誰にも知られないようにこっそりと連れ出した。医者や看護婦には、誰にも知られずひっそり葬儀を行いたいので、病院手配の葬儀屋を断り、勝手に遺体を持ち出したと伝えた。
家に連れて帰り、俺は、さっそく溜まっていた洗濯物を頼んだ。死んでいるとはいえ、生前の記憶のおかげか、妻の遺体は命令通り働いてくれた。
それを見て、俺は少し安心し、妻に「これからもよろしく」と声をかけたが、死体からの返事はなく、ただ言われた命令を聞くだけの人形だった。
しかも、死体の防腐処理なんて知らないから、腐って近所から苦情が来るようになるのにさして時間はかからなかった。だが、まともに喋れない死体でも、その腐るまでの間、俺は離婚したはずの彼女と再び一緒に暮らせたことは幸せだったと思う。
本来ゾンビとは、ブードゥー教の秘術で死体を蘇らせて使役するものである。
死体が肉を食っても消化できるわけなく、噛まれた人間もゾンビになるというようなことも、映画の後付けである。
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