怪異の忘れ物

木全伸治

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縁結びの神様

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結びで有名だった神社を放火して捕まった女は、自分は騙された被害者だ、何も悪くないと警察で言い張った。女は、その神社は縁結びの御利益があると聞いて、頻繁にお参りして、お賽銭やお守り御朱印などの購入でその神社にお金をたくさん落したが効果がなく、神様に騙された被害者だから放火したと警察で供述し、弁護士が精神鑑定をして、彼女が精神的に不安定だったことが裁判で認められ、それで無罪となって釈放されたのだが、その後、彼女は自室で死んでいるのが発見された。
神社に悪さして祟られるというのは、昔からよく聞く話であり、彼女の精神状態を人間の法は考慮してくれたが、神様は、そういうものを無視して、厳格に彼女に天罰を下したようだ。その死顔は、ひどく恐ろしいものをみたように醜く歪んでいたという。
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