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映画の見過ぎ
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「あの、お、お義兄さん、実は、その、最近、夫の様子がおかしくて」
「おかしい? 浮気か?」
「いえ、そういうのじゃなくて。ほら、映画で街中の人間が、肉体を得体のしれない何かに乗っ取られるっていうのありますよね、そんな感じで、夫がまるで別人のように感じて・・・」
「肉体を乗っ取られる映画? それって、街中の人間が得体のしれない何かに変わって、正常な人間が追いかけられ追い詰められるってやつ?」
「そう、それです。本当に、まるで他人みたいに、私との思い出を忘れてたり・・・」
「いや、物忘れくらいで、肉体を乗っ取られたなんて、映画の見過ぎじゃない?」
「ただいま・・・」
「あ、今、夫が帰って来たんで電話切りますね、お義兄さん」
「ん、その電話、兄貴から?」
「あ、今から切るところで」
「いや、ちょっと俺も兄貴と話したいことがあったから、ちょっと携帯貸して」
「あ・・・」
「なんだよ、ちょっと携帯借りるぐらいいいだろ、夫婦なんだから、よ、兄貴、久しぶり」
「ああ、そうだな、だが、お前、奥さんが疑っているようじゃないか」
「ん、そうだっけ」
「そうだぞ、気をつけろ」
「あ、ああ、わかった。大丈夫、うまくやるよ、兄貴」
「おかしい? 浮気か?」
「いえ、そういうのじゃなくて。ほら、映画で街中の人間が、肉体を得体のしれない何かに乗っ取られるっていうのありますよね、そんな感じで、夫がまるで別人のように感じて・・・」
「肉体を乗っ取られる映画? それって、街中の人間が得体のしれない何かに変わって、正常な人間が追いかけられ追い詰められるってやつ?」
「そう、それです。本当に、まるで他人みたいに、私との思い出を忘れてたり・・・」
「いや、物忘れくらいで、肉体を乗っ取られたなんて、映画の見過ぎじゃない?」
「ただいま・・・」
「あ、今、夫が帰って来たんで電話切りますね、お義兄さん」
「ん、その電話、兄貴から?」
「あ、今から切るところで」
「いや、ちょっと俺も兄貴と話したいことがあったから、ちょっと携帯貸して」
「あ・・・」
「なんだよ、ちょっと携帯借りるぐらいいいだろ、夫婦なんだから、よ、兄貴、久しぶり」
「ああ、そうだな、だが、お前、奥さんが疑っているようじゃないか」
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「そうだぞ、気をつけろ」
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