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賃貸業
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以前なら、家賃が安くても、いわくつきの部屋など誰も借りたくないというのが一般常識だったが、最近は違っていた。
一生に一度くらい怖い目に遭ってみたいとか、事故物件で生配信とか、呪われて祟られるよりも、好奇心やネットで有名になりたいという欲求が勝っている人が多いようだ。前の借主が一週間で出て行ったと不動産屋として正直にお伝えしても、俺なら一ヶ月は余裕で暮らせると豪語して、ほとんど荷解きせず、一晩で出て行ったお客さんを何人も知っていた。
とにかく、借りたいという人が次々と来るので、大家さんも家賃収入がなくなるのが嫌ということで、不動産屋として新しいお客さんにお部屋の紹介を続けた。
幸い、部屋を血みどろにして死んだ借主はいない。借主が死ぬ場合、だいたいが、外で事故に遭ったり仕事中に倒れて、救急車で病院に運ばれて、病院で死ぬ。部屋の中で死亡というのはないから、そこは楽だった。
また、前の借主が部屋の外で死んだ場合は、詳しく教える義務はないと思い。あくまでも、借主がすぐに部屋を出て行く物件だと伝えることも多い。
そして、今日も、その家賃の安い部屋を紹介して欲しいというお客が来た。
一応、ちゃんと他の物件も見ますかとお勧めするのだが、何かいわくつきでも、安い方がいいというお客さんは跡を絶たない。
「分かってます。後で文句は言いませんから、無理なら黙って出て行きます」
どうも、ネットでその部屋は有名らしく、借主の入れ替わりは、いつもビックリするほどスムーズで、そのワクワクするような目をした新しい借主のための契約書類を作り、いつものように営業スマイルを浮かべた。
形のある建物だから耐用年数があり、こんなルーチーンが、永遠に続くとは思えないのだが、そのルーチーンが終わるときには、担当ではないといいなと思いながら仕事をしていた。
一生に一度くらい怖い目に遭ってみたいとか、事故物件で生配信とか、呪われて祟られるよりも、好奇心やネットで有名になりたいという欲求が勝っている人が多いようだ。前の借主が一週間で出て行ったと不動産屋として正直にお伝えしても、俺なら一ヶ月は余裕で暮らせると豪語して、ほとんど荷解きせず、一晩で出て行ったお客さんを何人も知っていた。
とにかく、借りたいという人が次々と来るので、大家さんも家賃収入がなくなるのが嫌ということで、不動産屋として新しいお客さんにお部屋の紹介を続けた。
幸い、部屋を血みどろにして死んだ借主はいない。借主が死ぬ場合、だいたいが、外で事故に遭ったり仕事中に倒れて、救急車で病院に運ばれて、病院で死ぬ。部屋の中で死亡というのはないから、そこは楽だった。
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